ニュース

【ル・マン24時間 2019】決勝前日、中嶋一貴選手、小林可夢偉選手に聞く

2019年6月15日15時(現地時間) 決勝スタート

2019年6月15日22時(日本時間) 決勝スタート

中嶋一貴選手

 ル・マン24時間レースの決勝レースが6月15日15時(現地時間、日本時間22時)にスタートする。このレースで注目が集まるのが、やはりトヨタ自動車の2連覇になるだろう。Toyota Gazoo Racingは、7号車 Toyota TS050 HYBRID(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組)と、8号車 Toyota TS050 HYBRID(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ組)がエントリーしており、中嶋一貴選手、小林可夢偉選手の日本人2人の活躍も楽しみだ。

 その中嶋一貴選手、小林可夢偉選手の2人に、金曜日のトヨタプレスカンファレンス後、決勝へ向けての考えなどを聞いてみた。

中嶋一貴選手

──決勝レースに向けてどのようなことを考えられていますか?

中嶋一貴選手:長いレースになりますし、いろいろなことが起こるレースになると思います。(天気については)もともとの状況に比べてはよくなっていると思うのですが、天気がよくてもわるくても、どういう状況でもいろいろなことが起こると思うので、そういうことをできるだけ避けながら、変なことに巻き込まれずに24時間走りきりたいなというのが正直な心境です。

──決勝に向けて準備は順調でしょうか?

中嶋一貴選手:ま、順調だと思います。いろいろとまだスムーズにいっていない部分も昨日(予選日)までありましたけど。逆に言えば、改善点があるということをポジティブに捉えてレースに臨めると思うので。あとはレースでしっかりと。100%スムーズに絶対行くものではないと思うので、多少何か……うまく行かないことがあったときに、いかに冷静にそれに対処できるかということだと思うので。その気持ちを忘れずにやれればなと思っています。

──プレスカンファレンスで、ハイパーカーへの参戦が発表されました。トヨタがハイパーカーに参戦することについて、どのように感じられましたか?

中嶋一貴選手:しっかり形として発表、僕も発表を聞いて初めてちゃんと状況をというくらいなので。うれしいですし、楽しみですし。ただ、2020年に自分がそこにいるかが、決まっているわけではないので。そのためにも、このレース(ル・マン 24時間レース)もそうだし、来シーズン以降自分の仕事はしっかりしていかなければならないので。ただ、TOYOTA GAZOO Racingとして、ル・マン24時間などを戦ってきた身として、ル・マンで使っているハイブリッドテクノロジを市販車にフィードバックしてずっと目標に掲げてやっているので。それが形になる一つのタイミングだと思うので。ドライバーの一員として、レースを戦えているのはうれしく思います。

──GRスーパースポーツが発売されたら、中嶋選手は購入されますか?

中嶋一貴選手:値段……値段……値段によります(笑)。

──決勝レースが日本時間の22時から始まりますが、レースを中継などで見る人に向けてのメッセージをいただけますか?

中嶋一貴選手:そうですね、長いレースになりますけど。とくに今年は去年以上にLMP1のプライベーターが非常に速いので。スタート直後はとくにいろいろなことが起こりかねない状況だと思いますし、僕らもかなりそこはプレッシャーに感じています。彼らもスタート直後、よい意味でレースを荒らしに来ると思うので。スタート直後などは目が離せないレースになると思いますし、順調に僕らはそこをくぐり抜けられれば、引き離していけるだろうと思っていますけども。正直それもちょっと分からないので。本当に24時間最後まで、ライバルもいるし。本当に何が起こるか分からない。

 24時間何事もなく走ることが、難しいレースだということが、僕らがだれよりも経験してきていることだと思っているので。そういうものだと思って見ていただければ。もちろん24時間見続けるのは大変難しいことだと思いますけど。

 最後ゴールのときに生き残っていることを願って見てもらえれば。

小林可夢偉選手

小林可夢偉選手

──予選ではポールポジションを獲得しましたが、ポールポジションを獲得したことについて。

小林可夢偉選手:まあ、24時間にポールはあまり関係ないんで。期待感は膨らんでいるので、24時間結果を残すことがいかに難しいのか改めて体感しているし。正直、そんなにうれしいというよりも、24時間の準備が大丈夫かなと考えています。

──2019年のLMP1の特徴として、昨年よりプライベーターとの差が詰まっていることが挙げられます。この点について?

小林可夢偉選手:ま、それは向こうがレギュレーション的に大部上がっているので、逆に僕らよりも速くて当たり前のようなレギュレーションなので。計算では。そう考えると、サプライズではないし。

──どのようなレースをしたいと考えていますか?

小林可夢偉選手:ミスなく。ミスなく、気持ちよく24時間走ること。

──GRスーパースポーツの開発テストドライバーを小林選手は務められていますが、今回正式にGRスポーツベースのレーシングカーによる参戦が発表されてどのように思いましたか?

小林可夢偉選手:僕らはそのころに仕事があるか分からないので。あ、よかったとは言ってられないので。そのころに乗れるように、僕らもしっかり準備して。仕事があるようにして、そのクルマに乗れたらいいなと思うし、そうじゃなかったら若手にがんばってもらわないといけない。それは、僕らに聞いてもらっても分からない。

──小林選手は去年(のGRスーパースポーツコンセプト発表時)、買うとおっしゃっていましたが。

小林可夢偉選手:がんばって貯金してますよ。

──ここ(ル・マン24時間)で稼いでも……。

小林可夢偉選手:そうそう、リターンします。