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【ル・マン24時間 2019】ソニー、プロフォトグラファー向けのイメージング・プロ・サポートをル・マン24時間で実施

最新の「FE 600mm F4 GM OSS」なども貸し出し

2019年6月15日15時(現地時間) 決勝スタート

2019年6月15日22時(日本時間) 決勝スタート

ソニーは、プロフォトグラファー向けのサービスを、ル・マン24時間レースで実施。最新の交換レンズ「FE 600mm F4 GM OSS」「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」レンズ貸し出しなどを行なっていた。ソニーがサービスをル・マンで行なうのは初

 ソニーは、ル・マン24時間レースが開催されているサルト・サーキットで、同社のαシリーズを利用しているプロフォトグラファー向けのサービスとなる「ソニー・イメージング・プロ・サポート」の出張サービス(カメラ業界ではデポ=Depotなどと呼ばれる、以下デポ)を提供している。

 ソニーはすでにテニスのウィンブルドンなどのメジャーな大会でデポの提供を行なっているが、ル・マン24時間レースでソニーがデポを提供するのは初めて。プロフォトグラファーに対してαシリーズのメンテナンスや機材の貸し出しなどを提供している。

 ソニーがこうしたサービスを行なう背景には、プロ向けのサービスで先行するキヤノンやニコンといった競合メーカーに対抗して、プロフォトグラファーのユーザーが多い両者に追いつきたいという意向があるものと考えられる。

メジャーなスポーツ大会で行なわれているデポサービスに、ソニーが進出中

 今回ソニーがル・マン24時間レースのメディアセンターで行なっているのは、「ソニー・イメージング・プロ・サービス」と呼ばれている、プロフォトグラファーを対象としたサービスの一環となる出張サービス(デポ)だ。

 こうしたデポは、メジャーなプロスポーツのイベントでは一般的に行なわれており、日本のサーキットでは、SUPER GTなどのメジャーなレース向けにはキヤノンやニコンがプロフォトグラファーに対してサービスを提供している。デポではカメラ本体のセンサーやレンズなど清掃といった基本的なメンテナンス、部品の在庫があれば修理を受けることも可能になっている。

 カメラメーカーがそうしたサービスを提供する背景には、カメラメーカーにとって重要な顧客であるプロフォトグラファーに対して、サービスを提供することで、次も自社の製品を選んでもらうという狙いがあるものと考えることができる。プロフォトグラファーにとっても、機材に問題が発生してもすぐ直してもらったりできるので、安心して撮影に集中できるというメリットがある。
 このため、プロフォトグラファーにとってはそうしたサービスがあるかどうかは、機材選択の1つの基準になっている。

 これまでニコン、キヤノンはそうしたサービスを国内外で提供してきたが、ソニーはあまりそうしたサービスを提供してこなかった。それも、ソニーのカメラを使っているプロフォトグラファーがあまり多くなかったという背景があった。

 しかし、それもソニーが一昨年にプロ向けの機材となるα9を発表したことで、大きく状況は変わっている。α9が登場したことで徐々にソニーに乗り換えるプロフォトグラファーも出てきており、ソニーとしてはそれを加速する意味でプロ向けのサービスであるソニー・イメージング・プロ・サービスを立ち上げ、日本でもサービスを開始している。今回ル・マン24時間レースの会場で初めて実施されたソニーのデポは、その延長線上にある新しい展開と考えることができるだろう。

ル・マン24時間レースでは、メンテナンスだけでなく、カメラとレンズの貸し出しも行なう

 今回のル・マン24時間レースで行なわれていたソニーのデポでは、ソニー製のカメラの清掃とメンテナンス、修理、そして他社製(キヤノン、ニコン、富士フイルムなど)のカメラの清掃というサービスだ。実際、筆者も取材で使用している手持ちのα7IIIをデポに出してみたが、センサーなどのクリーニングなどを行なってもらうことができた。

ソニーがサービスを実施している箇所
筆者も取材で使用しているα7IIIを清掃してもらうことにした
受け付け後方に並ぶ、数多くの貸し出し機材

 それと同時にフォトグラファーに対して機材の貸し出しも行なっており、α9などの同社のミラーレス一眼カメラや、そのレンズなどの貸し出しを実施している。その機材の中には6月12日に日本でも発表されたばかりで、日本では7月下旬から出荷予定の「FE 600mm F4 GM OSS」「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」などの新製品も用意されており、ル・マン24時間レースにプロフォトグラファーとして登録されているユーザーであれば、貸し出してもらって試すことができる状態になっていた。

 これまでプロフォトグラファー向けのデポは、キヤノンやニコンというイメージがあり、プロ向けのカメラと言えばキヤノンやニコンという時代が長く続いていたが、ル・マン24時間でのソニーのデポを見ていると、そうした状況も大きく変わりつつあることが実感できた。