ニュース

TRI-ADの本社オフィスを「日本橋室町三井タワー」へ移転。1周約200mのストリートやモビリティロボットを備える執務スペース

自動運転技術の先行開発においてアジャイル開発を促進

2019年7月1日 発表

1周約200mの回遊ができる「ストリート」のほか、「Winglet(ウィングレット)」といった計20台のパーソナルモビリティロボットなどを備える執務スペース

 トヨタ自動車は7月1日、トヨタの自動運転の取り組みに関わるソフトウェアの先行開発を行なう子会社TRI-AD(トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント)が、本社オフィスを東京 日本橋にある「日本橋室町三井タワー」に移転したと発表した。

 TRI-ADの新オフィスは、日本橋室町三井タワーの16階から20階の計2万1500m 2 のフロアを占め、執務スペースを中心としたエリアが7月に稼働。今後、12月にはエントランス、カフェテリア、リラクゼーションスペース、リフレッシュスペースを含めた全エリアの本格稼働を予定している。

社員が自由に使えるキッチンを備えるとともに、リラックスしたコミュニケーションの中からインスピレーションを生み出す場。また、社内外のさまざまな情報が集まるインプットの場となる「ショーケース/スクール」

 今回、稼働を開始する執務スペースには、1周約200mを回遊できる「ストリート」を設置。執務スペースを縦横につなぎ人の交流を促すとともに、「Winglet(ウィングレット)」など計20台のパーソナルモビリティロボットを用意。ストリートでの回遊の至便性、楽しさにつなげるとともに、モビリティに関するエンドユーザーとしての感覚を磨き、ニーズの発掘につなげるという。

 また、アジャイル(すばやい)開発を促進するためにハニカム構造のデスクレイアウトと昇降式デスクを備えた「スクラム」、社員の夢とアイデアを実現する場としての「ステージ」などを備えた。

ハニカム構造のデスクレイアウトと昇降式デスクを備える「スクラム」。思い立ったら即チームで議論し、アジャイル開発を進めることが可能な環境であると同時に、高い生産性と透明性を実現できる場とした
「ステージ」は社員のあったらいいなという「WISH」を実現するためのテーマを掲げ、共感するメンバーとともに作りこんでいくことができる場となる

 新オフィスの企画にあたって、希望する全社員が参加できる「Hello New Office Workshop」を定期的に開催して、多くの社員が初期段階から新オフィスのコンセプトや実現したいワークスタイルの検討などに関わってきた。

 新オフィスのメインコンセプトは「AI PALETTE」として、愛や人工知能を意味するとともに最先端でありながら人を中心としていることを示す「AI」と、多様な社員が共存することを示す「PALETTE」を組み合わせた。そのコンセプト実現のために必要な要素として、多彩なインスピレーションを創出する「Inspiration」、高い生産性を実現する「High Productivity」、幸せに活き活きと仕事する「Happy Work」を掲げ、それぞれに応じた場づくりをしてきたとしている。

 TRI-ADでは、社員1人ひとりの幸せで健やかな成長をサポートすると同時に、チームでのアジャイル開発を促進し、自動運転技術の先行開発分野において、高品質かつスピーディな技術開発の実現を目指すとしている。