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ボッシュ、ベビーカー向け電動ドライブシステムを開発。電動アシストや自動ブレーキ機能を実現

2019年9月2日(現地時間) 発表

上り坂ではベビーカーを電動アシスト

 独ボッシュは9月2日(現地時間)、ベビーカー向けの電動アシストや自動ブレーキなどの機能を実現する電動ドライブシステム「eストローラー システム」を開発したと発表。2020年初頭からスウェーデンのベビーカーメーカー「Emmaljunga」の製品に搭載予定で、複数メーカーとの協働計画も進行中とのこと。

 同社が実用化したeストローラー システムは、後軸に搭載される2つの電動モーター、Bluetoothモジュール、スマートセンサーシステムで構成。搭載されるセンサーはスマートフォンにも採用されているもので、ベビーカーが走行する路面の状態を検知しながら、速度や加速状況などを測定する仕組み。

 上り坂では電動アシスト自転車と同様にモーターが自動でベビーカーをアシスト。下り坂ではブレーキ操作に介入するなど、利用者が求める操作を瞬時に計算。万が一ベビーカーから手が離れても、モーターによるブレーキが暴走を防ぎ、電気機械式ロックでパーキングブレーキを作動させるという。

Bluetoothでスマートフォンと連携する

 スマホアプリ(AndroidおよびiOS対応)では、3つの電動アシスタンスレベルを選択可能。同アプリがBluetoothを介してeストローラー システムと通信を行ない、着脱式バッテリーの充電レベルや、充電が切れそうになったときは適切なタイミングで警告も表示する。

 バッテリーは、ボッシュの電動工具に使用されているものと同じ18Vの軽量リチウムイオンバッテリーを搭載。充電時間は約2時間半で、利用状況にも左右されるがフル充電時で最大15km走行できるとしている。

 また、システムのUSBポートからスマホを充電できるほか、カフェの外にベビーカーを停めておく場合などには、アプリを利用して警告機能を設定することも可能。誰かがベビーカーを動かそうとするとスマホに警告を表示するとともに、ベビーカーに組み込まれたスピーカーから警告音も発せられ、自動でパーキングブレーキが作動する。

 なお、バッテリーの充電が完全に切れた場合でも、特にモーターの抵抗を感じることなく、通常のベビーカーとして使用することが可能としている。