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フィアット120周年のお祝い。「500」「500C」の限定車「120th Tuxedo」発表会

9月20日~23日に初代500を展示するイベント「FIAT GOLDEN HEAR」開催

2019年9月19日 開催

フィアット創業120周年を祝う限定車の第2弾「120th Tuxedo」を「500」「500C」に設定

 フィアット(FCAジャパン)は9月19日、ブランドの創業120周年を祝う限定車の第2弾となる「120th Tuxedo(トゥウェンティース・タキシード)」を「500」「500C」に設定して発売した。

 9月30日までの消費税8%を含む価格は、500 120th Tuxedoが264万1091円、500C 120th Tuxedoが283万7455円。10月1日以降の消費税10%を含む価格は500 120th Tuxedoが269万円、500C 120th Tuxedoが289万円。販売台数は500 120th Tuxedoが185台、500C 120th Tuxedoが100台となる。

 今回の限定車は、バイキセノンヘッドライトやフルオートエアコン、Beatsオーディオシステム(500のみ)、リアパーキングセンサー、ガラスルーフ(500のみ)などを標準で備える「1.2 Lounge」がベース。パワートレーンは最高出力51kW(69PS)/5500rpm、最大トルク102Nm(10.4kgfm)/3000rpmを発生する直列4気筒SOHC 1.2リッターエンジンと5速ATを組み合わせる。

フィアット 500 120th Tuxedo

 エクステリアは、フォーマルな場で着用するタキシードにインスピレーションを受け、その雰囲気をカラーリングで表現。3層仕上げのパールペイント「アイスホワイト」をベースに、ルーフとピラー、ドアミラーをブラック仕上げとした“ビコローレ”(2トーン)のボディカラーを取り入れた。また、通常のビコローレとは異なり、各ピラーの付け根の部分から色が切り替わる特別な配色となっている。

 このほかにも、アクセントカラーとなるブロンズのクロスメッシュデザインを採用した専用16インチアルミホイールや、専用の120周年記念バッヂを装着。上質な雰囲気を引き立てた。

車名にもなっているタキシードにインスピレーションを受け、ボディカラーには「アイスホワイト」を採用し、ルーフとピラー、ドアミラーをブラック仕上げにする2トーンでフォーマルな雰囲気を演出
ブロンズのクロスメッシュデザインを採用した専用16インチアルミホイールを装着
専用の120周年記念バッヂがBピラー部に配される

 さらに、インテリアはブラックのインストルメントパネルや縦ストライプが特徴の専用ファブリックシートにより、通常のモデルとはひと味違うシックな雰囲気に仕立てられた。

ブラックを基調にしてシックにまとめられた500 120th Tuxedoのインテリア。縦のストライプがあしらわれる専用ファブリックシートを装備する
シフトノブまわり
500はガラスルーフを備える

 なお、120周年を記念するイベント「FIAT GOLDEN HEART」を9月20日~23日にスパイラルガーデン(東京都港区)で開催。120th Tuxedoと初代500を同時に展示するほか、金継ぎアートのワークショップやVRアーティストによるパフォーマンスが予定されている。

FIAT GOLDEN HEART開催概要

日時:9月20日~9月23日11時~20時
会場:スパイラルガーデン(スパイラル1階)東京都港区南青山5-6-23
入場料:無料

イベント内容:
・初代500と120周年を記念した限定車展示
・金継ぎアートワークショップ「GOLDEN ART WORKSHOP」(各日1回、先着20名、参加費無料)
・VRアーティスト せきぐちあいみによる「AIMI SEKIGUCHI SPECIAL VR PERFORMANCE」(9月21日と22日の17時開始)
FIAT×MADE IN JAPAN PROJECT

フィアットの歴史についてのボードは、屏風のように折りたたまれたデザイン
割れや欠けなどで破損した器を漆で接着して修復し、つないだ部分を金で装飾する日本の伝統的な修復方法となる「金継ぎ」が施された器を展示。「FIAT」の文字が描かれているものもあった
金継ぎからインスピレーションを得て、写真を金の絵の具でつないだアートも展示

今も愛される“チンクエチェント”が120周年記念車に選ばれた理由

120th Tuxedoの発表会を開催

 同日に開催された発表会では、FCAジャパン 代表取締役社長 兼 CEOのポンタス・ヘグストロム氏が、フィアットの創業や名前の由来などの歴史を紹介。ステージに飾られている「フィアットのアイコン的な存在」だという「フィアット チンクエチェント トッポリーノ」を示し、「このクルマは1936年に販売が開始された途端、イタリア中をネズミのように走り回りました。この小さなクルマのエンジン排気量は570ccで、コンパクトながらもゆとりのある室内空間を持ち、ブレーキは4輪油圧システムという当時は大型車にしか搭載されていなかった技術を採用していました。そして、これらの技術は大型車のスケールダウンではなく、すべてゼロから開発された技術でした」と話した。

FCAジャパン株式会社 代表取締役社長 兼 CEO ポンタス・ヘグストロム氏

 続けて「フィアットは120周年を迎えたのですが、これほどの歴史や伝統を持つ自動車ブランドは多くありません。また、当時からコンパクトであるということにこだわり続けて、手に届きやすい価格でスタイリッシュなモータリングを約束するというクルマも多くありません。この素晴らしい旅路を祝うべく、今日ここに記念限定車を発表できることを大変嬉しく思います」と喜びを語った。

 限定車にチンクエチェントが選ばれた理由については「フィアットの歴史を代表するアイコンであるだけでなく、日本において“フィアット”と言えば“チンクエチェント”を意味しているからです」と述べ、続けて「現在のチンクエチェントは、2007年に誕生してからこれまでに200万台以上が生産されています。日本へは2008年に導入され、今日までに4万8000台を超えるチンクエチェントが納車されました。2014年には販売台数の記録更新となる4650台を達成し、当時と比べると競争はかなり激しく、新型車も非常に多い市場ではありますが、2019年はこれに並ぶ勢いとなっています」と、日本で多くのチンクエチェントが愛されていると紹介した。

初代500と、500 120th Tuxedoの横に立って、フィアットやチンクエチェントの紹介をするヘグストロム氏

 また、FCAジャパン マーケティング本部 本部長のティツィアナ・アランプレセ氏と同社広報部 部長の清水良子氏が登壇し、フィアットが取り組んでいる日本の伝統芸能とのコラボレーションについてトークセッションを実施。続けて駐日イタリア大使のジョルジョ・スタラーチェ閣下が登場してあいさつを行ない、発表会は終了した。

FCAジャパン株式会社 マーケティング本部 本部長 ティツィアナ・アランプレセ氏
FCAジャパン株式会社 広報部 部長 清水良子氏
駐日イタリア大使のジョルジョ・スタラーチェ閣下