ニュース

トヨタ、「新しい時代の愛車」を具現化したコンセプトカー「LQ」。TRIと共同開発の自動運転機能搭載

2020年6月~9月に東京 お台場・豊洲周辺で試乗会を開催

2019年10月11日 発表

「新しい時代の愛車」を具現化したコンセプトカー「LQ」

 トヨタ自動車は10月11日、「新しい時代の愛車」を具現化したコンセプトカー「LQ」を公表した。このLQは、2017年1月にCESで出展した「TOYTOA Concept-愛i」で表現した未来の愛車体験コンセプトを忠実に実現したもの。米国で人工知能や自動運転、ロボティクスの開発を行なうToyota Research Institute(以下、TRI)と共同開発したAIエージェント「YUI」やSAEレベル4の自動運転機能を搭載している。

 このLQは、「第46回 東京モーターショー 2019」のMEGA WEB会場で開催される「FUTURE EXPO」で公開。東京モーターショーの会期は、プレスデー:10月23日~24日、特別招待日:10月24日、一般公開日:10月25日~11月4日。

LQのサイドシルエット
各角度からのシルエット
各部写真
ヘッドライトで表情を作る
普通充電口と、急速充電口
LQのサスペンションまわり。走行するのでしっかりと作られている
インサイドアウトというコンセプトで作られたインテリア・エクステリアデザイン。室内と外装がつながったデザインが行なわれている
上品なインテリア
ステアリングまわり

 トヨタはモビリティカンパニーとして、“あらゆるお客さまに移動の自由を提供する”ことを目指しており、「移動そのものが感動をもたらすものであってほしい」「クルマは“愛”がつく工業製品であり続けてほしい」との考えを持つ。今回のLQの開発にあたって、“Learn, Grow, Love”をテーマにユーザー1人ひとりの嗜好や状態に会わせた移動体験の提供を通じで、時間とともにより愛着を感じられるモビリティを目指した。

 Concept-愛iから進化した「LQ」という車名には、新しい時代の愛車(BeLoved Car)を提案するきっかけ(Q/Que)になればとの思いが込めてあるとのこと。

 また、車名決定にあたっては、トヨタ自動車 代表取締役社長 豊田章男氏も「台数を追う時代は効率化が重要だった。ここで必要だったのはiQ。次に感性の時代が来た。ここではeQが必要だった。これからの時代に必要なのは愛、すなわちLQだ」とコメント。トヨタ一連の先駆的なQシリーズの流れにあることを語っている。

 開発責任者の井戸大介氏は、「遠く離れた場所に連れて行ってくれて、特別な体験をさせてくれるクルマは、かつて『愛車』と呼ばれていました。技術革新やライフスタイルの変化に伴い、お客様のニーズや感動のきっかけが多様化する中、モビリティエキスパートであるAIエージェント『YUI』によって1人1人のニーズに合わせた特別な移動体験を提供できれば、新しい時代でもクルマは『愛車』であり続けると考えています」と開発を振り返ってコメントしている。

開発責任者の井戸大介氏
2017年に公開された「TOYOTA Concept-愛i コンセプト映像」

 Concept-愛iとLQの大きな違いは、Concept-愛iがデザインモックアップであったのに対して、LQは実際に走行できるクルマとして作られている。LQのボディサイズは4530×1840×1480mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2700mm。乗車定員は4人で、パワートレーンはEV。車両重量は1680kgで、航続距離は300km程度としている。

 なお、2020年6月~9月にLQの試乗会をMEGA WEBおよび東京 お台場・豊洲周辺の公道で開催することも発表。事前に公開されるスマートフォンアプリに趣味や嗜好を「YUI」に教えることで、1人ひとりに最適化した「YUI」が搭載された「LQ」に試乗できる。詳細は、今後特設サイトに掲載予定としている。