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アウディ、3つのモーター搭載する量産EV「e-tron S」。駆動コンセプトを発表

電動トルクベクタリングによる新世代の「quattro」を実現

2020年2月28日(現地時間) 発表

3つのモーターを搭載する「e-tron」

 アウディは2月28日(現地時間)、将来の量産EV(電気自動車)に向けた駆動コンセプトを発表した。同コンセプトは、「e-tron S」「e-tron Sportback S」に採用され、3基の電気モーターを搭載する世界初の量産EVになるという。

 公開された駆動コンセプトは、フロントアクスルに1基、リアアクスルに2基、計3基の電気モーターにより、ブーストパワー使用時に最高出力370kW、最大トルク973Nmを発生させるシステム。

フロントアクスルに1基、リアアクスルに2基、計3基の電気モーターにより、ブーストパワー使用時に最高出力370kW、最大トルク973Nmを発生させる

 フロントアクスルに大型電動モーターを搭載して最高出力124kW(ブースト時:150kW)を発生。リアアクスルには小型の電気モーターを2基搭載して、2基合計で最高出力196kW(ブースト時:264kW)を発生させる。

 フルブーストパワーを使用可能なSギアを選択すると、この駆動システムはパワフルな冷却システムにより、8秒間にわたって最高出力370kW、最大トルク973Nmのトルクを発生可能で、0-100km/h加速は4.5秒。最高速は210km/h(電子リミッターで制限)を実現する。

 なお、非ブースト時のDギアにおける公称値は最高出力320kW、最大トルクは808Nmとなっている。

リアアクスルには左右のリアホイールにトルクを完全に可変配分する電動トルクベクタリング機能を装備

 また、3基のモーターにより電動4WDシステムを実現させており、リアアクスルには左右のリアホイールにトルクを完全に可変配分する電動トルクベクタリング機能を装備して、これらのインテリジェントな駆動コントロールシステムにより、車両の安全性、ダイナミックなハンドリング性能を新たなレベルに引き上げたとしている。

e-tron S
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