ジェンソン・バトン選手がバーチャルレース「SRO E-Sport-Championship 2020」に参戦

2009年のF1世界チャンピオンであるジェンソン・バトン選手。2018年には日本のSUPER GTでもシリーズチャンピオンを獲得している

　マクラーレンオートモーティブは、4月26日に開催されるバーチャルレース「SRO E-Sport-Championship 2020」シリーズに、2009年のF1世界チャンピオンであるジェンソン・バトン選手をはじめ、多くの選手を参加させることを発表した。

　新型コロナウイルスの影響によりSRO GTワールドチャレンジが延期されているため、GTワールドチャレンジヨーロッパのプロモーターであるSROモータースポーツグループは、イタリアのゲーム会社が製作しているレーシングシミュレーションゲーム“Assetto Corsa Competizione”を使用して、オンラインで戦う「SRO E-Sport-Championship 2020」を考案。全5ラウンドのシリーズは、本物のレーシングドライバーが参加するPROクラス、プロのシムレーサーが参加するシルバーカップクラス、公開予選のAMクラス（混走）があり、最後に各クラスのトップドライバーを集めたグランドファイナルレースと続く。

　マクラーレンオートモーティブからは、SRO E-Sport-Championship 2020に10人のドライバーを参戦させる。6人がPROクラスに参加し、4人のシムプロドライバーがシルバークラスに参加する。このシリーズでは公開予選（AMクラス）の「ホットラップ」によって決勝参加者が決まる。

マクラーレン720S GT3

PROクラスに参戦する6人

　元F1世界チャンピオンのジェンソン・バトン選手が参戦。バトン選手はこれまでマクラーレンのF1マシンで7シーズンを戦い、2011年シーズンを準優勝で終えたのち、2017年のモナコグランプリにスポット参戦した経験があり、合計で306回のグランプリに参戦してきた（史上4番目の多さ）。そして、2020年4月の初めにF1バーチャルグランプリで、マクラーレンからeスポーツデビューを果たし、その経験を活かしてバーチャルGTレースに転向、マクラーレン720S GT3を走らせている“ジェンソンチームロケットRJN”のチームオーナーに就任している。

　マクラーレンのカスタマーレーシングファクトリードライバーのベン・バーニコート選手は、新しく設立されたチーム2Seas Motorsportから参戦。ベン・バーニコート選手は、「マクラーレン720S GT3」のレースデビューとなった2018年の最終戦をはじめ、複数のマクラーレンカスタマーレーシングチームでレースを行なっている。直近では2020年2月にオーストラリアのバサーストにあるマウントパノラマサーキットで開催された“バサースト12時間耐久レース”に、カスタマーレーシングチーム59Racingから出走して総合2位を獲得している。

ベン・バーニコート選手

　カスタマーレーシングチーム59Racingからは、同じくバサースト12時間耐久レースでクラス優勝し、オーストラリア耐久選手権にも出場しているベテランドライバーのマーティン・コドリッチ選手が参戦。コドリッチ選手は昨シーズン、マクラーレンカスタマーレーシングチームのテオマーティンモータースポーツから参戦し、インターナショナルGTオープンで3位を獲得した実力を持つ。

　2018年に創設されたマクラーレンオートモーティブドライバー開発プログラム（DDP）のドライバーの1人であるマイケル・オブライエン選手は、マクラーレンカスタマーレーシングが手掛けるマクラーレン720S GT3で参戦する。

マイケル・オブライエン選手

　さらに、テオマーティンモータースポーツから、経験豊富なGTレーサー、ファブリツィオ・クレスターニ選手が参戦。また、歴史的なシングルシーターレーサーのベンジャミン・タスティング選手は、イギリスのGT選手権で常に優勝争いをする実力派チーム、バルフェモータースポーツから参戦する。

シルバークラスには4選手が参戦

　eスポーツ競技者向けのシルバークラスでは、SROチャリティーチャレンジのチャンピオンであるアーサー・カメラー選手がマクラーレンを代表して参戦。また、G2 Esportsのポイントリーダーであるニルス・ナジョク選手も参戦。3号車はパトリック・セルバ選手がステアリングを握り、最後はAJARシムレーシングチームから、ジュラ・ペトリチェンコ選手が参戦する。

　2020年のSRO EスポーツGTシリーズのオープニングラウンドは、4月26日13時35分CET（日本時間21時35分）から開始。PROクラスとシルバークラスは別々に行なわれ、それぞれ1時間のレースとなる。レースの模様はSROモータースポーツのサイトで観戦できる。配信スケジュールは下記の通り。