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TOYOTA GAZOO Racing、2020年のニュル24時間耐久レース参加見送り

2021年の再挑戦を目指す

2020年5月21日 発表

2019年、ニュル24時間レース

 TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ自動車)は5月21日、9月24日~27日に開催予定の第48回ニュルブルクリンク24時間耐久レースへの参戦を見送ると発表した。

 2007年から13年連続で参戦しているニュル24時間レースは、TOYOTA GAZOO Racingが目指す「もっといいクルマづくり」の活動の原点とし、2020年もトヨタ自動車の社員メカニック・エンジニアが自ら製作したレース車両「LEXUS LC」で参戦する予定で準備を進めてきた。しかし、世界的な新型コロナウイルス感染拡大によって、チームメンバーの渡航制限、現地での走行テスト自粛などの、車両の開発に甚大な影響を受けているという。

 今回の参戦車両では、2020年初投入のエンジンと周辺技術の導入が予定されており、この状況下では、極めて過酷なニュル24時間レースにおいて、安全に完走し得る保証が困難であるだけでなく、参画する多くの社員、関係者の安全確保にも課題があると判断して、2020年のニュル24時間レースへの参戦を見送るとした。

2019年のニュル24時間レース。90号車 GRスープラはモリゾウ選手がチェッカーフラッグを受ける

 トヨタ自動車 代表取締役社長 豊田章男氏は「先日、ニュルに住む友人から、今年も変わらず綺麗な花を咲かせた“ニュルの桜”の写真が送られてきました。毎年、その桜の前で、チームも私も、安全を祈り、もっといいクルマづくりを誓って、レースに臨んでおりました。今年は、それを出来ず、残念で仕方ありません。遠く離れた日本からではありましたが、その写真を見ながら、この逆境の中でも“もっといいクルマづくり”を続けていくことだけは誓いました。本年は参戦を見送ることになりましたが、社員メカニック、社員エンジニア、そしてプロドライバー、サプライヤー、スポンサーパートナーの皆さまと共に、“もっといいクルマづくり”の挑戦は続けてまいります。ファンの皆さまにも、引き続き、我々の活動を見守っていただき、そして応援いただければと思います。よろしくお願いいたします」とコメントしている。

 なお、TOYOTA GAZOO Racingの原点であるニュル24時間レースの重要性は変わることはないとし、2021年以降も参戦を続けていく方針。2021年6月に開催が予定されている2021年度のニュル24時間レースに向けて、早期から2021年の参戦準備を始めていくとしている。

 また、本来の開催日である5月24日の14時~17時にオンラインイベント「e-Nürburgring Race」を開催。スバル、TOYOTA GAZOO Racingに加えて、2019年のニュル24時間レースに参戦した「RACING PROJECT BANDOH」と「KONDO RACING」も参加して、オールジャパンでモータースポーツの魅力やニュル挑戦への想いを届けるとしている。