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【ニュル24時間 2019】クラッシュ相次ぎ荒れるニュル、2号車 Mercedes-AMG GT3と911号車 Porsche 911 GT3 Rのトップ争いは?

88号車SUBARUは総合36位を走行中でクラス1位

2019年6月20日~23日(現地時間) 開催

トップを走行する911号車 Porsche 911 GT3 R(アール・バンバー/マイケル・クリステンセン/ケビン・エストレ/ローレンス・ヴァンソール組)

 6月20日~23日(現地時間)に「第47回 ニュルブルクリンク 24時間レース」が開催されている。6月22日15時30分(現地時間、日本時間6月22日22時30分)にスタートを切られたレースは、22時(現地時間、日本時間6月23日午前5時)前には日没を迎えて、23時30分(現地時間、日本時間6月23日午前6時30分)にはスタートから8時間を迎えて、レースは1/3を消化した。

 コースはすでに完全に日が落ちて暗くなっており、漆黒の闇が支配するナイトセッションに突入している。特に北コース(ノルトシュライフェ)は街灯などの設備がなく場所によっては真っ暗で、車両のライトだけが頼りというドライブをドライバーに強いている。

 レースはポールポジションからスタートした2号車 Mercedes-AMG GT3(アダム・クリストードゥールー/マルコ・エンゲル/マヌエル・メッツガー/ダーク・ミューラー組)と911号車 Porsche 911 GT3 R(アール・バンバー/マイケル・クリステンセン/ケビン・エストレ/ローレンス・ヴァンソール組)のマッチレースになっており、両車が時間やピットストップのタイミングによって順位を入れ替える形になっていたが、2号車 Mercedes-AMG GT3が周回遅れと接触して脱落。これにより911号車 Porsche 911 GT3 Rがトップにたっている。

 日本勢も順調に周回を重ねており、スタートから8時間の時点で45号車 Nissan GT-R Nismo GT3が総合18位、19号車 Lexus RC F GT3が総21位。56号車 LEXUS LC が総合46位、90号車 GRスープラが総合71位となっており、88号車 SUBARU WRX STIは総合36位で、SP3Tクラストップを維持している。

各所でクラッシュが発生するなど荒れた展開となっている
クラッシュによる処理に追われる
88号車 SUBARU WRX STI(山内英輝/井口卓人/ ティム・シュリック/ カルロ・ヴァンダム組)は無事通過
90号車 GRスープラ(佐々木雅弘/ウヴェ・クリーン/ヘルフィ・ダーネンス/モリゾウ組)も順調に走行

2号車 Mercedes-AMG GT3と911号車 Porsche 911 GT3 Rがトップ争いを繰り広げていたが……

2号車 Mercedes-AMG GT3と911号車 Porsche 911 GT3 Rがトップ争い

 現地時間の6月22日15時30分にスタートが切られたレースは、当初は静かな展開だったが、時間が進むにつれてクラッシュなどが増え、そのたびにイエロー区間が増える展開になった。総合優勝を争うSP9クラスの車両が巻き込まれる例も少なくなく、やや荒れた展開になっていった。

 そうした中でも安定してトップ争いを展開したのはポールポジションからスタートした2号車 Mercedes-AMG GT3(アダム・クリストードゥールー/マルコ・エンゲル/マヌエル・メッツガー/ダーク・ミューラー組)と予選3位からスタートした911号車 Porsche 911 GT3 R(アール・バンバー/マイケル・クリステンセン/ケビン・エストレ/ローレンス・ヴァンソール組)の2台。この2台はピットストップやイエローフラッグがでるタイミングなどで順位を入れ替えながらトップを争っており、スタートから7時間を経過してもその差は10秒程度という僅差でレースを争っていた。

 ところが、23時過ぎに2号車 Mercedes-AMG GT3は北コースの終わりで周回遅れの車両(90号車 GRスープラ)と接触して左フロントを破損、緊急ピットインしガレージに入れられ、足回りの修復に時間がかかり大きく順位を下げることになってしまい、トップ争いから脱落した。なお、90号車 GRスープラはスピンはしたが走り続けている。

 これによりトップは911号車 Porsche 911 GT3 Rになり、2位はSP-Xクラスの705号車 SCG003C(トーマス・ムッツェ/フィリペ・フェルナンデス-レーザー/フランク・マレノックス/アンドレアス・シモンセン組)、3位は予選2位からスタートした48号車 Mercedes-AMG GT3(クリスチャン・ホヘンナデル/デビッド・ランス・アーノルド/ラファエル・マルチェロ/マキシマリアン・ゴッツ組)がつけている。

日本勢のトップは45号車 Nissan GT-R Nismo GT3、88号車 SUBARU WRX STIも徐々に順位を上げている

 現地時間の22時前には現地の日没を迎え、それから1時間後の23時には完全にサーキットは闇に包まれた。グランドスタンドやピットなどがあるグランプリコースには照明などの設備があるため明るいままだが、全長20kmになる北コース(ノルトシュライフェ)のほとんどは照明もなく、頼りになるのは自車や他車のライトという状態でドライバーは走っている。

 そうした中で日本勢はグループ1からスタートしたコンドーレーシングの45号車 Nissan GT-R Nismo GT3(トム・コロネル/高星明誠/藤井誠暢/松田次生組)、RACING PROJECT BANDOHの19号車 Lexus RC F GT3(ドミニク・ファーンバッファー/マルコ・ゼーフリート/吉本大樹/ミハエル・ティシュナー組)、Toyota Gazoo Racingの56号車 LEXUS LC (土屋武士/蒲生尚弥/松井孝允/中山雄一組)と90号車 GRスープラ(佐々木雅弘/ウヴェ・クリーン/ヘルフィ・ダーネンス/モリゾウ組)はいずれも順調に走行を続けている。

 日本勢の中でのトップは18位を走行中の45号車 Nissan GT-R Nismo GT3で、初参戦ながら順調に走行を続けており確実に順位を上げてきている。それに次ぐのは19号車 Lexus RC F GT3の21位。56号車 LEXUS LCはトラブルが発生してガレージで修復中。序盤は30位前後を走っていたが、8時間の時点で総合46位に後退している。90号車 GRスープラが総合71位でSP8Tクラス2位となっている。

56号車 LEXUS LC (土屋武士/蒲生尚弥/松井孝允/中山雄一組)はトラブルに見舞われている

 グループ3からスタートしたSTI(スバルテクニカインターナショナル)の88号車 SUBARU WRX STI(山内英輝/井口卓人/ ティム・シュリック/ カルロ・ヴァンダム組)も着実に順位を上げており、スタートから8時間時点で36位を走行しており、SP3Tクラス1位を維持している。

順調に周回を重ねる88号車 SUBARU WRX STI(山内英輝/井口卓人/ ティム・シュリック/ カルロ・ヴァンダム組)
90号車 GRスープラ(佐々木雅弘/ウヴェ・クリーン/ヘルフィ・ダーネンス/モリゾウ組)