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レクサス、新型「IS」が「Toyota Technical Center Shimoyama」を走行する動画公開
チーフエンジニアの小林直樹氏「ステアリングを切ってから戻す、ブレーキを踏んでから抜くときの手応えやコントロール性にこだわった」
2020年6月16日 11:26
- 2020年6月16日 世界初公開
レクサスは6月16日、同日に世界初公開した新型「IS」が、愛知県豊田市下山地区に新設された車両開発用のテストコース「Toyota Technical Center Shimoyama」を走行する動画を公開した。
2019年4月に新設されたToyota Technical Center Shimoyamaにあるカントリー路は、世界屈指の過酷なコースとして知られるニュルブルクリンクを長年走りこんできた経験を基に、自然の地形を活かした約75mの高低差と多数のカーブにさまざまな路面を組み合わせた全長約5.3kmのコースとして設計されている。
新型ISは、Toyota Technical Center Shimoyamaにおいて鍛え上げられた最初のレクサスになるといい、新型ISではこうした厳しい走行環境でクルマもエンジニアも日々繰り返し走行試験を重ねることで、より高い次元での車両性能のつくりこみが可能となったという。
同日公開されたデジタルプレスカンファレンスに登場したチーフエンジニアの小林直樹氏は、新型ISの開発について「レクサスが走りで大切にしているのはドライバーとクルマとの対話です。ドライバーの意思がクルマに正確に伝わると同時に、路面やクルマの状態がドライバーに正確に伝わる。そういうクルマとの一体感が生まれた瞬間、ドライバーは気持ちいいと感じるんです。新型ISではスペックだけではなく、人の感性に訴えかけてくる気持ちよさをひたすら目指しました」と開発の狙いを話すとともに、「通常領域から限界領域までクルマと対話ができるために、過酷な環境で車両を鍛え上げることが必要でした。そのために大変厳しいコースである下山を開発拠点に選んだのです」と明かした。
下山のテストコースを使用した開発について、小林氏は「具体的にはレスポンスがよく正確で、リニアな応答と素直な操舵フィール、つながりのよいスムーズな動きを目指し、徹底的にチューニングしました。特にステアリングを切ってから戻す、ブレーキを踏んでから抜くときの手応えやコントロール性にこだわって開発をしました。また、対話の邪魔となる騒音や振動は徹底的に排除しました」と述べ、「ぜひ新型ISにお乗りいただき、対話を楽しんでみてください。きっとわれわれ作り手の気概を感じていただけると思います」との意気込みを述べた。
新型ISは、日本では2020年秋ごろに発売を予定している。