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レクサス、新型「IS」世界初公開。「Toyota Technical Center Shimoyama」で走り込んだFRスポーツセダン
豊田章男氏「ドライバーの運転感覚を磨き上げる砥石のようなクルマ」
2020年6月16日 09:51
- 2020年6月16日 世界初公開
レクサス(トヨタ自動車)は6月16日、日本で2020年秋ごろ発売を予定している新型「IS」を世界初公開した。
ISは、レクサスのチーフ・ブランディング・オフィサー/マスタードライバーである豊田章男氏が「ドライバーの運転感覚を磨き上げる砥石のようなクルマ」と位置付けるコンパクトFRスポーツセダン。
新型ISは、2019年4月に愛知県豊田市下山地区に新設した車両開発用のテストコース「Toyota Technical Center Shimoyama」をはじめとする世界各地で走り込み、走りの性能を鍛え上げたという。
レクサス・インターナショナル・チーフエンジニア 小林直樹氏は「新型ISを開発するにあたり念頭に置いたのは、ドライバーとのコミュニケーションに優れ、それがどんな路面状況や走行状況でも破綻しない懐の深いクルマにすることです。その実現に向けご好評いただいているコンパクトなボディを活かし、新設のテストコースでチーム一丸となって開発し、熟成を図りました。LEXUSのコンパクトFRスポーツセダンとして、上質な乗り心地でありながら高い車両コントロール性を備え、長く乗れば乗るほど操る楽しさなどの新しい発見や作り手の想いを感じていただけるクルマを目指しました」とコメントしている。
新型ISのボディサイズは4710×1840×1435mm(全長×全幅×全高:北米仕様プロトタイプ)で、従来モデルより全長で+30mm、全幅で+30mm、全高で+5mm、それぞれ拡大。ホイールベースは従来モデルと同じ2800mmとなっている。
新型ISのパワートレーンは、直列4気筒2.0リッター直噴ターボ、直列4気筒2.5リッターハイブリッドシステム、V型6気筒3.5リッターの3タイプをラインアップ。
2.5リッターハイブリッドモデルはアクセル開度に対するエンジンとモーターの駆動力制御を変更。2.0リッターターボモデルではドライバーのアクセル開度などから走行環境を判定して、シーンに応じて適切なギヤ段を設定するアダプティブ制御を採用して、よりドライバーのアクセル操作や意図に対してリニアなレスポンスを実現させたという。
ボディ構造では、サイドラジエーターサポートの補強、フロントサイドメンバーのスポット打点追加、Cピラーからルーフサイドにかけての構造最適化などによりボディ剛性を高めることで、ハンドル操作に対するレスポンスなど運動性能も高めるとともに、ノイズや振動を徹底的に排除し乗り心地を向上させたとしている。
タイヤサイズは18インチと19インチを用意。新採用の19インチタイヤではコーナリングフォースを大幅に向上。さらにホイールの締結にハブボルトを採用して、締結力の強化と質量の低減を図ることで、気持ちのよいハンドリングとブレーキングを実現させるという。
また、足まわりではショックアブソーバーのオイル流路に非着座式のバルブを設け、微小な動きに対しても流路抵抗による減衰力を発生させる「スウィングバルブショックアブソーバー」を採用。アブソーバーのストローク速度が極めて低い場合でも減衰力を発揮することで、応答性がよく上質な乗り心地を実現する。
そのほか、デザインではワイド&ローなフォルムにこだわり高精度なプレス技術によってシャープな造形を実現、アグレッシブな意匠とした。さらに、進化したLexus Safety System +などの先進安全技術も採用された。