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ジェイテクト、移動型PCR検査施設を徳島県立中央病院に提供

2020年7月16日 発表

移動型PCR検査施設の外観

 ジェイテクトは7月16日、徳島大学 生物資源産業学部・医学部との共同研究で開発中だった「移動型試験施設」を「移動型PCR検査施設」へと緊急改造し、2020年7月から8月まで、徳島県立中央病院に提供すると発表した。

 これにより、クラスター発生時の現地PCR検査への協力などでPCR検査体制の迅速化および検査数の拡大と、医療者の安全確保を目指すとしている。

 ジェイテクトは2019年6月11日に徳島大学と新領域分野での研究開発・事業化を推進するため、横断的産学共同研究事業を立ち上げて包括連携協定を締結。今回はその取り組みの一環として開発していた移動型試験施設を、新型コロナウイルス感染症の拡大抑制と徳島県民の医療向上を目的として活用するものとなる。

 移動式PCR検査施設は12m 2 の施設全体を陰圧仕様として、気流を一定方向に維持するとともに、新型コロナウイルスをHEPAフィルターで吸着除去。前室、安全キャビネット、滅菌装置、冷蔵・冷凍保管庫、流し台を備え、医療関係者への感染防止を図っている。

施設内部

 また、トレーラー型の施設は標準装備した牽引車により移動が可能。クラスター発生地などに検査施設が移動し、医師・看護師・臨床検査技師らのクルーによる、迅速な診察や検査(オプションでリアルタイムPCRや卓上遠心機などを搭載することで、多様な検査や用途への対応が可能)が実施できるため、被検査者の負担軽減と感染の拡大防止に効果的としている。

 さらに、活動拠点である病院では、施設全体の消毒、回収汚水の殺菌などを実施し、常に出動できる体制を整備できるとのこと。