ニュース

ジェイテクト、徳島大学発のベンチャー企業グリラスと業務提携。食用コオロギの食糧資源化を推進

将来の食糧不足回避に向けて安定した循環型エコシステム構築を目指す

2020年5月25日 発表

ジェイテクトは徳島大学発のベンチャー企業グラリスと、高品質な食用コオロギの量産に向けて業務提携

 ジェイテクトは5月25日、徳島大学発のベンチャー企業であるグリラスと食用コオロギ(昆虫食)の生産において業務提携したことを発表した。

 これは、2019年6月11日に徳島大学と新領域分野での研究開発・事業化を推進するため、横断的産学共同研究事業を立ち上げて包括連携協定を締結した取り組みの一環。

 徳島大学では約30年前からコオロギの研究に取り組んでおり、2016年から食用コオロギの研究を開始。食用コオロギは飼育時の環境負荷が牛などの家畜に比べて非常に小さいことから、将来の食糧危機を回避することや、持続可能なたんぱく源となることが期待されている。

 今回、食用コオロギの事業化を目的に、徳島大学大学院 社会産業理工学研究部 渡邉崇人助教・工学博士が2019年5月に設立した徳島大学発のベンチャー企業となるグリラスが持つコオロギの飼育技術と、ジェイテクトの自動化技術やIoT技術、品質管理技術(統計的手法の活用)といったモノづくり技術を融合し、高品質なコオロギを量産することを目的に業務提携。ジェイテクトはモノづくり技術を活かしたコオロギの自動飼育システムの実用化を推進することで、高品質な食用コオロギの大量かつ安定供給を実現し、SDGs開発目標として掲げられる「2.飢餓をゼロに」への貢献を目指すとしている。

 具体的には、ジェイテクトはコオロギ飼育に最適な環境を精密に制御し、生産性を向上する自動飼育システムをIoT技術を応用して開発。安心・安全なコオロギの安定供給の実現を目指していく。これにより、徳島大学、グリラスの食用コオロギの研究・事業化を支援し、食糧の安定確保と持続可能な社会の実現に貢献していくという。

 また、関係機関とともに循環型エコシステムの構築を目標として、さまざまなSDGsのゴール達成にも貢献するとした。