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F1第5戦 70周年記念GP、本日22時10分決勝開始。2基目のPUを新投入したレッドブル・ホンダは予選4位からスタート
2020年8月9日 14:55
- 2020年8月9日 決勝
8月9日22時10分、F1第5戦 70周年記念GPがイギリス シルバーストーンサーキットで開催される。この第5戦は、前週の第4戦 イギリスGPと同じサーキットで開催されるダブルヘッダー。第4戦では、レース最終盤にメルセデスの2台にタイヤパンクチャーが発生。トップを走っていたメルセデスのルイス・ハミルトン選手（44号車）は逃げ切ったものの、3位を走っていたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手（33号車）は2位へと上がり、連続して2位の表彰台を得ることになった。
第4戦終了後、ホンダのPU（パワーユニット）運用を統括するHONDA F1テクニカルディレクター 田辺豊治氏は、予選であった最大1秒のペース差を決勝では詰められたことを評価。レースペースでプレッシャーを与え続けることができたという。
同じサーキットで行なわれるF1第5戦 70周年記念GPに向けては、「アップデートをしながら、クルマのマネジメントの状況を再確認する。次に走り始めるまで1週間ない中でジャンプアップはそう簡単なものではないが、できる限りのことをして、少しでもレッドブルは少しでもメルセデスとの差を詰め、アルファタウリは中段の最近伸びたチームに追いつき起いこせという形で準備を進めたい」と語っていた。
ただ、レースを毎週のように行なっていく中で現在の差を詰め、相手を追い抜くのは非常に大きなチャレンジになる。それについては、「F1見ているみなさんもご存じだと思いますが、昨日の今日でそんなに激変レベルするの戦いをしているわけではない。そこはそこで向上を目指しますが、難しいことだとは思っています」と、大変は努力が必要であるとの認識を示した。
F1 70周年記念GPでは2基目のPUを投入
ホンダがこの70周年記念GPで、メルセデスに追いつき追い越せを実現すべく行なった手立てが2基目のPUをレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手とアレクサンダー・アルボン選手のマシンに投入すること。このPUはこれまでのPUとスペック的に変わらないが、新しいPUとなるためPUの耐久時間が大幅に残っているものとなる。
現代のF1エンジンでは、PUの各種モードを変更しながら戦いを行なっており、高い出力を出すためにはPUへの負荷が高くなるモードを使う必要がある。常に高出力・高負荷のモードで走り続けられればよいが、それではPUの寿命が短くなるため、レースの中で適宜モードを変更している。そのようなモード変更に伴い、PUの寿命は徐々に短くなっていく。そのPUの使い方を決めていく・アドバイスを行なうのが田辺氏の仕事の一つ。PUはある程度のレース数を使う必要があり、相手よりうまくPUを使わなければならない。
ホンダはこのF1 70周年記念GPで2基目のPUを投入したことで、その使い道の幅広さを手に入れたことになる。今シーズンのF1は最終戦が確定しておらず、どの程度のPU基数を使えるか不明だが、ここで2基目の投入に踏み切ったわけだ。田辺氏はPUの使い代をときに預金にたとえて説明することもあるが、新規のPUであれば積極的なモードにできる余裕もたくさんもっていることになる。
予選結果は、バルテリ・ボッタス選手（77号車、メルセデス）が1分25秒154、ルイス・ハミルトン選手（44号車、メルセデス）が1分25秒217で、フロントローをメルセデスが占める。3位がニコ・ヒュルケンブルグ選手（27号車、レーシングポイント・BWT・メルセデス）の1分26秒082、4位がホンダPU最上位のマックス・フェルスタッペン選手（33号車、レッドブル・ホンダ）で、タイムは1分26秒176。最上位とは前戦同様約1秒の差となっているが、上位勢ではフェルスタッペン選手のみがハードタイヤでスタートするため、ほかのミディアムタイや勢とは異なるピットイン戦略が行なえるほか、新規PUならではの積極的なモード活用も期待できる。
F1 70周年GPの決勝レースは日本時間で8月9日22時10分スタート。DAZNやフジテレビNEXTなどで見ることができる。