ニュース

F1第2戦 シュタイヤーマルクGP、メルセデスが1-2フィニッシュ。レッドブル・ホンダは3位、4位を獲得

2020年7月12日(現地時間) 開催

F1 シュタイヤーマルクGP。レッドブル・ホンダは3位、4位フィニッシュ。写真は3位に入った33号車 マックス・フェルスタッペン選手(c)Getty Images / Red Bull Content Pool

  F1世界選手権 第2戦シュタイヤーマルクGPは、開幕戦と同様オーストリアのレッドブル・リンクにおいて7月10日~12日の3日間にわたって行なわれた。第2戦ではポールポジションからスタートしたルイス・ハミルトン選手(44号車 メルセデス)が優勝。チームメイトのバルテリ・ボッタス選手(77号車 メルセデス)が2位を獲得し、1-2フィニッシュとなった。

 ホンダ勢はエースのマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)が3位、アレクサンダー・アルボン選手(23号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)が4位。また、アルファタウリ・ホンダはダニール・クビアト選手(26号車 アルファタウリ・ホンダ)が10位となり、ホンダ勢は3台入賞となった。

F1 シュタイヤーマルクGP。23号車 アレクサンダー・アルボン選手は4位(c)Getty Images / Red Bull Content Pool

土曜日は豪雨となりFP3を中止、決勝レースでは序盤でフェラーリ勢が同士打ち

 第2戦のシュタイヤーマルクとは、レッドブル・リンクがあるオーストリアの州で、日本で言えば鈴鹿サーキットで日本GPが行なわれた後に、三重GPが行なわれたというイメージになる。F1史上初の2週連続同一サーキット開催になったのは、欧州における新型感染症(COVID-19)の感染拡大に対応するため。ドライバー、チーム関係者はF1関係者以外との接触を禁止され、異例の2週連続同一サーキット開催となっている。

 予選日は午前中が土砂降りの雨となり、FP3(フリー走行3回目)が中止となるなど、異例の状況の中で行なわれることになった。ポールポジションを獲得したのはルイス・ハミルトン選手(44号車 メルセデス)で、2位のマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)を1秒以上引き離した。3位はキャリアベストになるカルロス・サインツ選手(55号車 マクラーレン・ルノー)。

 日曜日の決勝は予選日の雨から打って変わったドライ路面でのレースになった。トップ勢は順当なスタートだったが、中段勢は大混乱の展開に。予選で中位に沈んで閉まったフェラーリ勢がまさかの同士打ち。セバスチャン・ベッテル選手(5号車 フェラーリ)のリアウィングに、シャルル・ルクレール選手(16号車 フェラーリ)の左リアが当たってしまい、ベッテル選手はリアウィングを壊しそのままピットに戻ってリタイアに。ルクレール選手はフロントウィングなどを交換して戻ったがフロアのダメージが大きくピットに戻ってリタイアになった。

 レースはこの影響でバーチャルセーフティカー(VSC)が出され、4周目にレース再開。レースが落ち着くと、ポールからスタートしたハミルトン選手がトップ、2位がフェルスタッペン選手、3位が開幕戦の勝者バルテリ・ボッタス選手(77号車 メルセデス)で、4位にアレクサンダー・アルボン選手(23号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)が食い込み、メルセデスが1-3、レッドブル・ホンダが2-4というフォーメーションが形成された。

レース終盤にボッタス選手がフェルスタッペン選手を抜き、メルセデスが1-2フィニッシュ

マックス・フェルスタッペン選手(c)Getty Images / Red Bull Content Pool

 レースは4位のアルボン選手が徐々に引き離され、ハミルトン選手、フェルスタッペン選手、ボッタス選手という、2台のメルセデスと1台のレッドブル・ホンダの戦いとなった。

 レース序盤にフェルスタッペン選手が先に動きタイヤ交換、ボッタス選手に抜かれないようにカバーに入る。その後、メルセデスの2台がピットに入ると、順位はハミルトン選手、フェルスタッペン選手、ボッタス選手の順になる。これでレースは決まりかと思ったが、レース終盤にボッタス選手がフェルスタッペン選手を追い上げ、66周目にオーバーテイク。一度はフェルスタッペン選手が抜き返すが、67周目に再びオーバーテイクされ、これでメルセデスの1-2フォーメーションが完成。そのままゴールを迎えた。

 優勝はハミルトン選手、2位はボッタス選手で、2020年シーズン初のメルセデス1-2フィニッシュとなった。3位はレッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手。4位は終盤激しい追い上げを見せていたセルジオ・ペレス選手(11号車 レーシング・ポイント・メルセデス)を辛くも抑えて切ったアルボン選手で、レッドブル・ホンダ勢が3位-4位となった。

 アルボン選手とのバトルでフロントウィングを壊してタイムを落としていたペレス選手を最終ラップで逆転したランド・ノリス選手(4号車 マクラーレン・ルノー)が5位、6位はペレス選手、7位はランス・ストロール選手(18号車 マクラーレン・ルノー)、8位はダニエル・リカルド選手(3号車 ルノー)、9位はサインツ選手、10位はダニール・クビアト選手(26号車 アルファタウリ・ホンダ)。10位までが入賞した。

 F1第3戦は、7月17日~19日にハンガリーのハンガロリンクで開催される。ハンガリーGPでは、昨年レッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手がポールを獲得した相性のよいサーキットだけに、日本のファンとしても期待したいレースだ。

F1 第2戦 シュタイヤーマルクGP 順位表
順位カーナンバードライバー車両周回数タイム(2位以下は差)
144ルイス・ハミルトンメルセデス7122:50.7
277バルテリ・ボッタスメルセデス71+13.719s
333マックス・フェルスタッペンレッドブル・レーシング・ホンダ71+33.698s
423アレクサンダー・アルボンレッドブル・レーシング・ホンダ71+44.400s
54ランド・ノリスマクラーレン・ルノー71+61.470s
611セルジオ・ペレスレーシングポイント・BWT・メルセデス71+62.387s
718ランス・ストロールレーシングポイント・BWT・メルセデス71+62.453s
83ダニエル・リカルドルノー71+62.591s
955カルロス・サインツマクラーレン・ルノー70+1 lap
1026ダニール・クビアトアルファタウリ・ホンダ70+1 lap
117キミ・ライコネンアルファロメオ・レーシング・フェラーリ70+1 lap
1220ケビン・マグネッセンハース・フェラーリ70+1 lap
138ロマン・グロージャンハース・フェラーリ70+1 lap
1499アントニオ・ジョビナッツィアルファロメオ・レーシング・フェラーリ70+1 lap
1510ピエール・ガスリーアルファタウリ・ホンダ70+1 lap
1663ジョージ・ラッセルウイリアムズ・メルセデス69+2 laps
176ニコラス・ラフィティウイリアムズ・メルセデス69+2 laps
NC31エステバン・オコンルノー25DNF
NC16シャルル・ルクレールフェラーリ4DNF
NC5セバスチャン・ベッテルフェラーリ1DNF
メルセデスのルイス・ハミルトン選手(中央)が優勝、バルテリ・ボッタス選手(左)が2位(c)Getty Images / Red Bull Content Pool