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予選モード廃止のF1第8戦 イタリアGP、予選はメルセデス勢が圧巻の1ー2 レッドブル・ホンダは予選5位に
決勝は日本時間22時10分スタート
2020年9月6日 13:51
- 2020年9月6日 決勝
9月6日22時10分(日本時間)、F1第8戦 イタリアGPの決勝がモンツァサーキットで開催される。決勝前日となる5日、予選(Q3)が行なわれメルセデスのルイス・ハミルトン選手(44号車、メルセデス)が1分18秒887でポールポジション。2位もメルセデスのバルテリ・ボッタス選手(77号車、メルセデス)で1分18秒956となり、メルセデスがフロントローを占めるおなじみの展開。3位はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手が位置することが多かったが、今回はカルロス・サインツ選手(55号車、マクラーレン・ルノー)、セルジオ・ペレス選手(11号車、レーシングポイント・BWT・メルセデス)と続き、マックス・フェルスタッペン選手(33号車、レッドブル・レーシング・ホンダ)は5位に。
メルセデス勢とのタイム差では、メルセデス勢のみQ3で1分18秒台に突入しており、3位以下とは約0.7秒差となっている。
今回のイタリアGPで注目されたところは、予選モードが禁止されたこと。正確には予選、決勝ともPU(パワーユニット)は同じモードで走行する必要があり、これまでのように予選のみPUの出力を上げるということができなくった。これでメルセデス勢の独走状態に変化が出るかと思われていたのだが、予選に関して言えば従来と変わらず、ホンダ勢に不利に働いてしまったように見える。
もちろん肝心なのは決勝でどのくらいパフォーマンスが最後まで出せるかにあるのだが、それは決勝が終わってみるまで分からないだろう。
予選モードの廃止によって、どこが有利となるのか?
予選モードの廃止は、予選でPUにかかっていたパワー出すための負荷がなくなることにつながる。つまり、その分だけ決勝においてPUに負荷をかけ、決勝時のパワーを引き出せることになる。しかしながら、その負荷は全体のレース状況を見ながら分散されており、このイタリアGPで強めの負荷がかけられたかどうかは微妙なところだ。
ホンダ F1テクニカルディレクター 田辺豊治氏は、前戦ベルギーGP終了後の会見で、ベルギーGPに引き続き高速サーキットのイタリアGPで戦うにおいて「今年1スペックで6戦から7戦戦わなければならないところ、高速サーキットの最適な使い方はやっています」とコメント。
予選モードを廃止することで、決勝レースにその負荷を振り向けられ決勝レースが速くなるのか?という趣旨の質問には、「一概には言えない。結局予選での負荷をレースに配分するのはそうです。(一概に言えないのは)今まではレースの中でもメリハリをつけて、戦闘モードと言ってはなんですが、例えば松竹梅・強中弱みたいに使って、それを6戦から7戦の中でうまくバランスして使ってきた。次回(イタリア)からは、それを一定で使っていかなければいけないということで、予選モードの分をレースに分配して、レースが速くなってずっといけるわけではない。基本的にそこをバランスさせなければいけない」「そのバランスさせるときに、サーキット特性を見ながらちょっとここはPU感度が高いよとなると、ここで使ってPU感度の低いところを落として。PUライフとしては、どこでマネージして最後にライフの帳尻を合わすというマネジメントが必要になる」と発言しており、決勝レースの戦い方が変わることに言及している。
田辺氏の発言を素直に解釈すると、レース中、例えばこれまで後半などに使われていたパワーモードもなくなることで、オーバーテイクが減る可能性もあるし、逆に逃げ切りに使っていたパワーモードがなくなることでオーバーテイクが増えるかもしれない。
いずれにしろ、予選で発揮されたメルセデス勢の速さは圧倒的で、レッドブル・ホンダなどホンダPU勢は厳しい決勝レースの戦いを強いられそうだ。
F1第8戦 イタリアGP 予選結果
順位 | カーナンバー | ドライバー | 車両 | Q1 | Q2 | Q3 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1分19秒514 | 1分19秒092 | 1分18秒887 |
2 | 77 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1分19秒786 | 1分18秒952 | 1分18秒956 |
3 | 55 | カルロス・サインツ | マクラーレン・ルノー | 1分20秒099 | 1分19秒705 | 1分19秒695 |
4 | 11 | セルジオ・ペレス | レーシングポイント・BWT・メルセデス | 1分20秒048 | 1分19秒718 | 1分19秒720 |
5 | 33 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・レーシング・ホンダ | 1分20秒193 | 1分19秒780 | 1分19秒795 |
6 | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン・ルノー | 1分20秒344 | 1分19秒962 | 1分19秒820 |
7 | 3 | ダニエル・リカルド | ルノー | 1分20秒548 | 1分20秒031 | 1分19秒864 |
8 | 18 | ランス・ストロール | レーシングポイント・BWT・メルセデス | 1分20秒400 | 1分19秒924 | 1分20秒049 |
9 | 23 | アレクサンダー・アルボン | レッドブル・レーシング・ホンダ | 1分21秒104 | 1分20秒064 | 1分20秒090 |
10 | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ・ホンダ | 1分20秒145 | 1分19秒909 | 1分20秒177 |