ニュース
F1第7戦 ベルギーGP、メルセデスが1-2フィニッシュ レッドブル・ホンダは3位と6位に
2020年8月31日 00:15
- 2020年8月30日 決勝
F1第7戦 ベルギーGPが8月28日~30日(現地時間)の3日間にわたり、ベルギー王国 スパ・フランコルシャン・サーキットで開催された。30日には決勝レースが行なわれ、メルセデスのルイス・ハミルトン選手(44号車 メルセデス)が優勝。2位にバルテリ・ボッタス選手(77号車 メルセデス)とメルセデス勢が1-2となった。
レッドブル・ホンダ勢は、マックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)が3位、アレクサンダー・アルボン選手(23号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)は6位。アルファタウリ・ホンダ勢はピエール・ガスリー選手(10号車 アルファタウリ・ホンダ)が8位、ダニール・クビアト選手(28号車 アルファタウリ・ホンダ)が11位となり4台共に完走し、3台が入賞した。
予選はハミルトン選手、ボッタス選手、フェルスタッペン選手。トップ3は指定席
全17戦になることがすでに発表されているF1は、今回のベルギーGPから、モンツアのイタリアGP、ムジェロのトスカーナ・フェラーリ 1000 2020 GPの3連戦が3週連続で行なわれる予定だ。この3週間でシーズンの折り返しを迎えることになる。スパ・フランコルシャン、モンツア、ムジェロともに高速型のサーキットで、パワーユニットの性能が問われるサーキットが続くことになる。
そうした中で迎えた土曜日の予選では、メルセデス勢がルイス・ハミルトン選手(44号車 メルセデス)、バルテリ・ボッタス選手(77号車 メルセデス)の順でフロントを独占した。3位はこちらも指定席となりつつあるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)。
4位は今シーズンで最上位グリッドとなるルノーのダニエル・リカルド選手(3号車 ルノー)で、このリカルド選手がメルセデスの2人とレッドブルのフェルスタッペン選手という「いつもの顔ぶれ」をかき回すジョーカーになりそうだ。
フェラーリ勢はQ1を突破するのが精一杯で、シャルル・ルクレール選手(16号車 フェラーリ)が13位、セバスチャン・ベッテル選手(5号車 フェラーリ)が14位からスタートすることになった。
ほかのホンダPU(パワーユニット)勢は、ここのところ復調の兆しが見えるレッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボン選手(23号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)が5位。アルファタウリ・ホンダはダニール・クビアト選手(28号車 アルファタウリ・ホンダ)が11位、ピエール・ガスリー選手(10号車 アルファタウリ・ホンダ)が12位となった。
決勝レース、ジョビナッツィ選手のクラッシュによりセーフティカーが出される、そこでほぼ全車タイヤ交換
レコノサンスラップでマクラーレンのカルロス・サインツ選手(55号車 マクラーレン・ルノー)の車両にトラブルが発生。サインツ選手はグリッドにつかずレースを終えることになった。
このため、19台のスタートに。メルセデスの2台が順当にスタートし、レッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手、ルノーのリカルド選手とエステバン・オコン選手(31号車 ルノー)、レッドブル・ホンダのアルボン選手が続く展開となった。
レースが落ち着くと、トップ3(ハミルトン選手、ボッタス選手、フェルスタッペン選手)はほぼ等間隔になり、1~2秒程度の差で3台が続いて行く。その後方の2台のルノー(リカルド選手、オコン選手)とレッドブル・ホンダのアルボン選手というトップ6はそれぞれ3台ずつでレースすることになった。
中段勢の争いは、7位のランス・ストロール選手(18号車 レーシングポイント・BWT・メルセデス)を先頭に、ハードタイヤスタートという唯一の選択をしたアルファタウリ・ホンダのガスリー選手、もう1台のレーシングポイント(11号車 レーシングポイント・BWT・メルセデス)、ランド・ノリス選手(4号車 マクラーレン・ルノー)、アルファタウリ・ホンダのクビアト選手がパックになっている。
11周目、スタブローでアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィ選手(99号車 アルファロメオ・レーシング・フェラーリ)がスピンしてクラッシュしたところに、ウイリアムズのジョージ・ラッセル選手(63号車 ウイリアムズ・メルセデス)が飛んで来たタイヤに接触して右フロントを壊して2台がストップ。破片がコース上に飛散した。
これにより2台はリタイアとなり、セーフティカーが出された。レースは破片やクラッシュした車両を片付けるまでレースは一時休戦となった。
ハードタイヤスタートを選んだガスリー選手とレーシングポイントのペレス選手を除き、全車がピットストップしタイヤ交換義務を消化。その間にレッドブル・ホンダのアルボン選手は、ルノー勢がダブルピットストップ(2台がほぼ同時にピットストップを行なうこと)を行なっている間にオコン選手をピット作業の間に追い抜くことに成功した(2台がステイアウトしたため7位だが、実質は5位)。
レース後半は全車がタイヤマネジメントを行なう展開に
15周目にセーフティカーがピットに戻りレース再開。上位勢はそのままの順位でリスタートした。上位3台はセーフティカー導入前と同じように徐々に4位以下を引き離していく。
ハードタイヤスタートを選択し、セーフティカー中にタイヤを交換しなかったアルファタウリ・ホンダのガスリー選手が4位に浮上。ルノーのリカルド選手、レッドブル・ホンダのアルボン選手、ルノーのオコン選手などがパックになって走行する。
21周目にリカルド選手がガスリー選手を抜くと、ガスリー選手がレッドブル・ホンダのアルボン選手以下をブロックしてくれたことで、リカルド選手は4位一人旅となった。
アルボン選手はその3周後になってようやくガスリー選手をケメルストレート(裏ストレート)終わりでオーバーテイクし、その2周後にルノーのオコン選手もガスリー選手を同じ場所でオーバーテイクしていった。27周目にガスリー選手はピットに入り、隊列のほぼ最後に。ここから新しいタイヤでの追い上げを目指すことになる。
上位の6台はトップがメルセデスのハミルトン選手。2位もメルセデスのハミルトン選手、3位はレッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手、4位はルノーのリカルド選手、5位はレッドブル・ホンダのアルボン選手、6位はルノーのオコン選手という順位。みな淡々とゴールを目指してタイヤマネジメントをしながら走るレースになった。
上位勢で一番最初にタイヤが厳しくなってきたのは、セーフティカーが出た際のピットインで、ほかの多くの選手がハードタイヤを選ぶ中、ミディアムタイヤを選んだ5位のアルボン選手。6位を走るオコン選手と1秒弱、7位を走るマクラーレン・ルノーのノリス選手と4秒強という差になっており、残り4周、この3台が5位を争う展開になった。
最終ラップまでこの3台の争いは続いたが、最終ラップのケメルストレート終わりでオコン選手がアルボン選手をオーバーテイク。5位に上がった。
レースはスタートからトップの座を一度も譲らずにメルセデスのルイス・ハミルトン選手がポール・トゥー・ウインで今シーズン7戦5勝。2位は同じくメルセデスのバルテリ・ボッタス選手、3位はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手。
4位は最終ラップにファステストラップをマークしたルノーのダニエル・リカルド選手、5位は同じくルノーのエステバン・オコン選手、6位はレッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボン選手となった。
アルファタウリ・ホンダはピエール・ガスリー選手が8位、ダニール・クビアト選手がポイントまでもう少しの11位になった。ホンダ勢は4台中、3台がポイントを獲るというレースで、メルセデスとは差があったものの、確実にポイントを積み上げたレースということができるだろう。
F1第7戦 ベルギーGP 決勝結果
順位 | カーナンバー | ドライバー | 車両 | 周回 | タイム(トップとの差) |
---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 44 | 1時間24分08秒761 |
2 | 77 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 44 | +8.448s |
3 | 33 | マックス・フェルスタッペン選手 | レッドブル・レーシング・ホンダ | 44 | +15.455s |
4 | 3 | ダニエル・リカルド | ルノー | 44 | +18.877s |
5 | 31 | エステバン・オコン | ルノー | 44 | +40.650s |
6 | 23 | アレクサンダー・アルボン | レッドブル・レーシング・ホンダ | 44 | +42.712s |
7 | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン・ルノー | 44 | +43.774s |
8 | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ・ホンダ | 44 | +47.371s |
9 | 18 | ランス・ストロール | レーシングポイント・BWT・メルセデス | 44 | +52.603s |
10 | 11 | セルジオ・ペレス | レーシングポイント・BWT・メルセデス | 44 | +53.179s |
11 | 26 | ダニール・クビアト | アルファタウリ・ホンダ | 44 | +70.200s |
12 | 7 | キミ・ライコネン | アルファロメオ・レーシング・フェラーリ | 44 | +71.504s |
13 | 5 | セバスチャン・ベッテル | フェラーリ | 44 | +72.894s |
14 | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 44 | +74.920s |
15 | 8 | ロマン・グロージャン | ハース・フェラーリ | 44 | +76.793s |
16 | 6 | ニコラス・ラフィティ | ウイリアムズ・メルセデス | 44 | +77.795s |
17 | 20 | ケビン・マグネッセン | ハース・フェラーリ | 44 | +85.540s |
NC | 99 | アントニオ・ジョビナッツィ | アルファロメオ・レーシング・フェラーリ | 9 | DNF |
NC | 63 | ジョージ・ラッセル | ウイリアムズ・メルセデス | 9 | DNF |
NC | 55 | カルロス・サインツ | マクラーレン・ルノー | 0 | DNF |