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マセラティ、スーパースポーツカー「MC20」を日本で公開
世界に4台のうちの1台
2020年9月10日 17:08
- 2020年9月10日 開催
マセラティ ジャパンは9月10日、新型スーパースポーツカー「MC20」を公開した。9月9日(現地時間)にイタリアのモデナで行なわれたイベント「MMXX」で発表されたもので、早くも都内で公開された。
ヨーロッパ向けの生産は今年度末を予定、9月10日より受注を開始し、発表された日本での価格は2650万円。
2020年発表のマセラティコルセ、自社開発エンジンを搭載
MC20はマセラティが新時代に突入するとされるスーパースポーツ。マセラティ初のバタフライドアを採用、リアに搭載のエンジンはツインターボV型6気筒3.0リッターエンジンで最高出力630PS/7500rpm、最大トルク730Nm/3000-5500rpmを発生、トランスミッションは8速DCT。最高速度は325km/h以上、0-100km/h加速は2.9秒以下。2004年発表の「MC12」の後継とも言えるとしていて、レース界への復帰も予定している。
MC20の名前はMaesrati CorseのMCと2020を示す20をあわせたもの。搭載されるエンジンは100%マセラティ開発の「Nettuno(ネットゥーノ)」でマセラティ自社開発の燃焼システム「MTC(マセラティ・ツイン・コンバスチョン)」を持つ。車両重量は1500kg以下としており、630PSの出力からパワーウエイトレシオは2.33kg/PSでクラス最高だとしている。また、マセラティにとって自社開発でエンジンの製造をするのは20年以上ぶりとなる。
MC20は100%メイド・イン・モデナ、100%メイド・イン・イタリーがうたわれ、設計と開発はモデナで行なわれ、80年以上に渡ってマセラティ車を製造しているヴィアーレ・チロ・メノッティの工場で生産。搭載されるネットゥーノエンジンはモデナに新設されたマセラティ・エンジン・ラボで生産される予定という。
デザインテーマはマセラティのアンデンティティであるエレガンス、パフォーマンス、快適性のすべてがマセラティの遺伝子を受け継いでいるとし、空力特性もダラーラの空洞実験室での2000時間以上に及ぶテスト、1000回以上の数値流体力学シミュレーションによって設計した。CX値は0.38以下。
ボディカラーは専用色として6つの新色を用意。「ビアンコ・アウダーチェ」「ジャッロ・ジェニオ」「ロッソ・ヴィンチェンテ」「ブルー・インフィニート」「ネロ・エニグマ」「グリジオ・ミステロ」のすべてがMC20のために企画・開発・調整された新色となる。
インテリアでは10インチのスクリーンが2つ。1つはコクピット、もう1つはマセラティ・マルティメディア・システム(MIA)用。MC20はマセラティ・コネクト・プログラムで常時ネットワークに接続される。
日本市場を重要視、世界4台のうちの1台を東京に
MC20の公開では、マセラティ ジャパン 代表取締役社長 ルカ・デルフィーノ氏が説明した。9月9日のモデナと同時刻に、東京、ニューヨークだけで実際にMC20の発表をしたことと、世界4台のうちの1台が東京にあることについて、日本のマーケットを重要視していることを強調。MC20の発表は「新車の発表だけでなく、マセラティのブランドが新しい時代に入っていく」と訴えた。
ルカ・デルフィーノ氏はデザインについても実車の前で「サイドから見ると、エアダクトの類がほとんど見えない。そして、スポーツカーでありながら、ほぼほぼウイングなどのエアロパーツがついていない、空力を計算して、エアローパーツがなくても十分なダウンフォースが得られるデザインだ」と注力した点を説明した。
さらにクルマの下半分のカーボン部分を指し、「上部のデザイン、下部のテクノロジーがきれいにひとつになっている」と、2つの要素がミックスされてMC20のスポーツ性能が高まっていることも説明した。