ニュース
SUPER GT第5戦富士 予選、第2戦富士同様に8号車 ARTA NSX-GTがポールポジション
GT300も第2戦富士と同じく6号車 ADVICS muta MC86
2020年10月3日 16:14
- 2020年10月3日~4日 開催
10月3日~4日の2日間にわたって富士スピードウェイで「2020 AUTOBACS SUPER GT Round5 たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE」(以下、第5戦富士)が開催されている。シリーズは全8戦で行なわれるため、今回のレースから後半戦に突入するSUPER GTだが、今シーズンとしては初めて有観客として観客を迎え入れてのレースが行なわれた。
14時から行なわれた予選では8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)がポールポジションを獲得。2位は12号車 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/平峰一貴組、BS)、3位は19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋組、YH)。
GT500はウェイトハンデが軽い車両が上位にきており、ウェイトハンデを燃料リストリクターに置き換えられる50kgより多いハンデ車両はみなQ1で敗退するなど、日曜日の決勝レースでは予選上位となった軽量ハンデの車両が優位になりそうだ。
GT300でポールを獲得したのは6号車 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗組、BS)で、第2戦富士に次いで今シーズン2回目のポールポジションの獲得。2位は31号車 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴組、BS)。3位は65号車 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟、BS)で、ランキング2位であり、100kgのウェイトハンデ積んでいるにもかかわらずよい順位を獲得した。
ポイントリーダーの11号車 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組、DL)は11位のため、決勝レースではポイントランキング争いにも動きが期待できそうだ。
YouTube 2020 AUTOBACS SUPER GT Round5 たかのこのホテル FUJI GT300km RACE Qualifying
GT300は、6号車 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗組)がポール獲得。ランキング上位は明暗分かれる
今シーズンのGT300の予選1回目(Q1)は、A組、B組と2つのグループに分けられて、それぞれの上位8台までが予選2回目(Q2)へと進む形で行なわれている。シリーズランキング上位勢はハンデウェイトが重くなってきているので、それをどう克服して予選で上位に入るかが注目となる。
A組のQ1でトップタイムをマークしたのは31号車 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴組、BS)で唯一の1分36秒台をマーク。2位は56号車 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)。3位は前戦のポールシッターだった360号車 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/田中篤組、YH)。
シリーズランキング上位勢では4位にポイントリーダーの11号車 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組、DL)、5位にランキング4位の2号車 シンティアム・アップル・ロータス(加藤寛規/柳田真孝組、YH)、6位にランキング5位の52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰組、BS)が入り、着実にQ2へ進んでみせた。
なお、午前中のフリー走行で3位に入り、上位グリッドが期待された34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上 龍/ジェイク・パーソンズ組、YH)はまさかの12位に沈みQ1落ちになってしまった。
B組のQ1でトップタイムをマークしたのはランキング6位の55号車 ARTA NSX GT3(高木真一/大湯都史樹組、BS)。2位に入ったのは、6号車 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗組、BS)。3位は今シーズンからSUPER GTに復帰した7号車 Studie BMW M6(荒聖治/山口智英組、YH)。
シリーズランキング上位勢ではランキング3位の61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)が4位、ランキング2位の65号車 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟、BS)が5位となった。
Q2ではトップタイムをマークしたのはウェイトハンデ9kgのADVICS muta MC86で、やはり軽量なクルマが有利という結果を残した。セッションの終盤に驚速のタイムでトップに立つと、最終ラップではさらにタイムを削って2位に0.385秒という大差をつけてポールポジションを獲得した。
6号車のポールポジションは第2戦富士に次いで今シーズン2回目。2位は31号車 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTで、こちらも15kgとウェイトは少ない組だ。
シリーズランキング上位組で最上位は、予選3位に入った65号車 LEON PYRAMID AMG。65号車はすでにウェイトが100kgに達しており、それでいながら3位のスタートポジションはシリーズランキング争いで重要な意味を持つ。
4位も同じく100kgのウェイトハンデを積んでいる61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT。
ランキングトップで同じく100kgを積んでいる11号車 GAINER TANAX GT-Rは11位になっており、決勝レースではやや不利になりそうだ。予選5位はランキング5位の52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT。6位は56号車 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R。
YouTube 2020 AUTOBACS SUPER GT Round5 たかのこのホテル FUJI GT300km RACE GT300 #6
GT300 第5戦富士予選結果
順位 | カーナンバー | 車両 | ドライバー | Q1 | Q2 | タイヤ | ウェイトハンデ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | ADVICS muta MC86 | 阪口良平/小高一斗 | 1分37秒058 | 1分36秒090 | BS | 9 |
2 | 31 | TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT | 嵯峨宏紀/中山友貴 | 1分37秒914 | 1分36秒475 | BS | 15 |
3 | 65 | LEON PYRAMID AMG | 蒲生尚弥/菅波冬悟 | 1秒37秒246 | 1分36秒803 | BS | 100 |
4 | 61 | SUBARU BRZ R&D SPORT | 井口卓人/山内英輝 | 1分37秒179 | 1分36秒900 | DL | 100 |
5 | 52 | 埼玉トヨペットGB GR Supra GT | 吉田広樹/川合孝汰 | 1分37秒353 | 1分36秒930 | BS | 75 |
6 | 56 | リアライズ 日産自動車大学校 GT-R | 藤波清斗/J.P.デ・オリベイラ | 1分37秒121 | 1分36秒965 | YH | 48 |
7 | 96 | K-tunes RC F GT3 | 新田守男/阪口晴南 | 1分37秒579 | 1分37秒062 | DL | 24 |
8 | 2 | シンティアム・アップル・ロータス | 加藤寛規/柳田真孝 | 1分37秒345 | 1分37秒122 | YH | 93 |
9 | 4 | グッドスマイル 初音ミク AMG | 谷口信輝/片岡龍也 | 1分37秒468 | 1分37秒227 | YH | 21 |
10 | 25 | HOPPY Porsche | 松井孝允/佐藤公哉 | 1分37秒412 | 1分37秒239 | YH | 9 |
11 | 55 | GAINER TANAX GT-R | 平中克幸/安田裕信 | 1分37秒009 | 1分37秒334 | DL | 100 |
12 | 88 | ARTA NSX GT3 | 高木真一/大湯都史樹 | 1分37秒405 | 1分37秒481 | BS | 57 |
13 | 87 | JLOC ランボルギーニ GT3 | 小暮卓史/元嶋佑弥 | 1分37秒537 | 1分37秒579 | YH | 45 |
14 | 11 | T-DASH ランボルギーニ GT3 | 平中克幸/安田裕信 | 1分37秒334 | 1分37秒818 | YH | ー |
15 | 7 | Studie BMW M6 | 荒聖治/山口智英 | 1分37秒158 | 1分37秒893 | YH | ー |
16 | 360 | RUNUP RIVAUX GT-R | 青木孝行/田中篤 | 1分37秒201 | 1分39秒019 | YH | 3 |
17 | 10 | TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-R | 星野一樹/石川京侍 | 1分37秒588 | ー | YH | 39 |
18 | 18 | UPGARAGE NSX GT3 | 小林崇志/松浦孝亮 | 1分37秒486 | ー | YH | 45 |
19 | 5 | マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号 | 坂口夏月/平木湧也 | 1分37秒596 | ー | YH | 33 |
20 | 21 | Hitotsuyama Audi R8 LMS | 川端伸太朗/近藤翼 | 1分37秒510 | ー | YH | 27 |
21 | 244 | たかのこの湯 RC F GT3 | 久保凜太郎/三宅淳詞 | 1分37秒673 | ー | YH | ー |
22 | 35 | arto RC F GT3 | 佐々木雅弘/堤優威 | 1分37秒761 | ー | YH | ー |
23 | 34 | Modulo KENWOOD NSX GT3 | 道上龍/ジェイク・パーソンズ | 1分37秒733 | ー | YH | 24 |
24 | 60 | SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 | 吉本大樹/河野駿佑 | 1分38秒072 | ー | MI | ー |
25 | 9 | PACIFIC NAC D'station Vantage GT3 | 藤井誠暢/篠原拓朗 | 1分37秒914 | ー | MI | 6 |
26 | 33 | エヴァRT初号機 X Works R8 | ショウン・トン/佐々木孝太 | 1分38秒219 | ー | YH | ー |
27 | 48 | 植毛ケーズフロンティア GT-R | 田中優暉/飯田太陽 | 1分38秒817 | ー | YH | ー |
28 | 50 | ARNAGE AMG GT3 | 加納政樹/廣田築 | 1分38秒947 | ー | YH | ー |
29 | 30 | TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT | 永井宏明/織戸学 | ー | ー | YH | ー |
GT500のポールポジションは、8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組)が獲得
GT500の予選1回目は、ウェイトハンデ選手権とでも言うべき状況になった。すでに第5戦ということで、上位はハンデウェイトが増えており、ハンデが50kgを超えるクルマ重量を燃料リストリクターに置き換える必要がある。これは特にストレートスピードへの影響が大きく。富士スピードウェイではストレートが長いため効果が大きいのだ。
上位来たのはハンデが軽い車両で、ウェイト0の12号車 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/平峰一貴組、BS)がトップタイムをマーク。2位はこちらも8kgとウェイトが軽い8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)。そして3位も6kgとやはりウェイトが軽い19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋組、YH)。4位は2kgの24号車リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/ヤン・マーデンボロー組、YH)とやはりハンデが軽い車両が上位に並んだ。
ウェイトが重いクルマで上位に来たのは5位に入った50kgの23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)と7位に入った38kgの39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一組、BS)で、Q1を突破した。
日産勢は3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正組、MI)が8位で4台ともQ1を突破した。そのほかのランキング上位勢、特に50kgを超えて燃料リストリクターに置き換えられている車両はQ1を突破することができず、日曜日の決勝では後方からのスタートになることが決まった。例えばランキングトップで87kg(実際には50kg+3段階目の燃料リストリクター)の17号車 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット組、BS)は最後方の15位だ。
Q2でも傾向は同じで、やはりハンデの軽い車両が上位に来た。24号車リアライズコーポレーション ADVAN GT-Rがトップタイムをマークし、それを19号車 WedsSport ADVAN GR Supraが塗り替える。しかし、そのタイムを削ってきたのが12号車 カルソニック IMPUL GT-R。さらに、そのタイムを最終ラップに塗り替えてポールを獲得したのは8号車 ARTA NSX-GT。
2番手の12号車に0.490秒の大差をつけてポールを獲得した。チームとしては第2戦富士以来の今シーズン2回目のポールポジションを獲得した。
GT500クラス 第5戦富士予選結果
順位 | カーナンバー | 車両 | ドライバー | Q1 | Q2 | タイヤ | ウェイトハンデ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | ARTA NSX-GT | 野尻智紀/福住仁嶺 | 1分28秒063 | 1分27秒130 | BS | 8 |
2 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R | 佐々木大樹/平峰一貴 | 1分28秒032 | 1分27秒620 | BS | ー |
3 | 19 | WedsSport ADVAN GR Supra | 国本雄資/宮田莉朋 | 1分28秒111 | 1分27秒688 | YH | 6 |
4 | 24 | リアライズコーポレーション ADVAN GT-R | 高星明誠/ヤン・マーデンボロー | 1分28秒218 | 1分27秒809 | YH | 2 |
5 | 39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | ヘイキ・コバライネン/中山雄一 | 1分28秒362 | 1分28秒088 | BS | 38 |
6 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田次生/ロニー・クインタレッリ | 1分28秒308 | 1分28秒310 | MI | 50 |
7 | 3 | CRAFTSPORTS MOTUL GT-R | 平手晃平/千代勝正 | 1分28秒541 | 1分28秒481 | MI | 32 |
8 | 16 | Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT | 武藤英紀/笹原右京 | 1分28秒326 | 1分28秒493 | YH | 24 |
9 | 38 | ZENT GR Supra | 立川祐路/石浦宏明 | 1分28秒683 | ー | BS | 56 |
10 | 36 | au TOM'S GR Supra | 関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ | 1分28秒755 | ー | BS | 82 |
11 | 37 | KeePer TOM'S GR Supra | 平川亮/ニック・キャシディ | 1分28秒776 | ー | BS | 76 |
12 | 14 | WAKO'S 4CR GR Supra | 大嶋和也/坪井翔 | 1分28秒829 | ー | BS | 64 |
13 | 100 | RAYBRIG NSX-GT | 山本尚貴/牧野任祐 | 1分28秒856 | ー | BS | 64 |
14 | 64 | Modulo NSX-GT | 伊沢拓也/大津弘樹 | 1分28秒946 | ー | DL | 20 |
15 | 17 | KEIHIN NSX-GT | 塚越広大/ベルトラン・バゲット | 1分29秒688 | ー | BS | 86 |