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NSX-GTがフロントロー独占、SUPER GT第6戦鈴鹿 予選で8号車 ARTA NSX-GT(野尻/福住組)が2戦連続3度目のポールポジション

GT300は96号車 K-tunes RC F GT3(新田/阪口組)が予選トップ

2020年10月24日~25日 開催

2戦連続3度目のポールポジションを獲得した8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)

 SUPER GT 第6戦「2020 AUTOBACS SUPER GT Round6 FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE」(以下、第6戦鈴鹿)が、10月24日~25日の2日間にわたり鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で開催されている。10月24日には予選が行なわれ、日曜日の決勝レースのグリッドが決定した。GT500は8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)がポールポジションを獲得、2位にも64号車 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹組、DL)が入りNSX-GTがフロントローを独占した。8号車 ARTA NSX-GTは2戦連続ポールポジション。3位は19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋組、YH)。

 GT300のポールを獲得したのは96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南組、DL)で、Q1もA組でトップタイムをマークしており、パーフェクトな予選となった。2位は最大ウェイトの100kgを搭載した61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)。3位は6号車 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗組、BS)。

2020 AUTOBACS SUPER GT Round6 FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE Qualifying - YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=Dn57h5JdFNY

GT300クラスは、96号車 K-tunes RC F GT3がQ1/A組も、Q2もトップタイムでポールポジション

GT300クラスのポールポジションを獲得した96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南組、DL)

 有観客試合で行なわれる第6戦鈴鹿は、シーズンで最もウェイトハンデが重くなるレース。GT300はポイント×3kgというウェイトハンデになっており、すでに上限の100kgに達している車両が5台になっている。ランキング上位勢が予選でどこまで上位に来るかが焦点の1つ。また、上位チームでも思うほどポイントを稼げていないチームにとっては、ここで大量ポイントを稼いでおきたいところ。次の第7戦ではウェイトがポイント×1.5倍の半分になるため、上位勢のウェイトが減ることになるからだ。

 GT300の予選は、予選1回目(Q1)はランキング順などによりAグループ、Bグループに分けられ、それぞれ上位8台までが予選2回目(Q2)に進む仕組みで行なわれた。

 Q1のAグループでは96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南組、DL)がトップタイムをマーク。ダンロップ勢は午前中の公式練習でも61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)がトップタイムをマークしており、路面にあったタイヤを持ってくることに成功しているようだ。

 Q1での波乱は午前中の練習走行で3位に入って上位進出が期待された34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/ジェイク・パーソンズ組、YH)が9位でQ2へ進むことができなかったことだ。なお、ランキングトップの65号車 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟組、BS)は13位で下位に沈んでしまった。

 Q1のBグループでは、セッションが始まってすぐに、ヘアピンで22号車 アールキューズ AMG GT3(和田久/城内政樹組、YH)がスピンしてコース上に停止し、セッションは赤旗中断になった。しかし、赤旗が出てすぐに22号車は再スタートすることができ、そのまま自走してピットに戻った。

 セッションはすぐに再開され、再び各車はコースインしてタイヤを温め始めた。トップタイムをマークしたのは31号車 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴組、BS)。2位は360号車 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/大滝拓也組、YH)で、大滝拓也選手はデビュー戦で2位と大健闘。ランキング上位勢では99kgの52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰組、BS)が3位、100kgの61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTが5位、同じく100kgの11号車 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組、DL)が6位でQ2へ進んだ。

 GT300でも、GT500でも赤旗が出たことがあり、GT300のQ2は予定よりやや遅れて15時13分に始まった。最初にタイムアタックをした61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTが1分56秒076という、Q1のA組、B組のいずれのトップタイムを上回るタイムを記録。ポールを決めたかと思ったが、それを上回ってみせたのは阪口晴南選手がドライブする96号車 K-tunes RC F GT3。唯一1分56秒を切るタイムをマークしてポールポジションをゲットした。

 2位は61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT、3位は6号車 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗組、BS)、4位は18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/松浦孝亮組、YH)、5位は11号車 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組、DL)、6位21号車 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端伸太朗/近藤翼組、YH)が入った。

100kgのハンデを背負いながら予選2位となった61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)
予選3位は6号車 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗組、BS)
GT300クラス 第6戦鈴鹿予選結果
順位カーナンバー車両ドライバーQ1Q2タイヤウェイトハンデ
196K-tunes RC F GT3新田守男/阪口晴南1分56秒4591分55秒838DL24
261SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人/山内英輝1分57秒6661分56秒076DL100
36ADVICS muta MC86阪口良平/小高一斗1分58秒1951分56秒156BS24
418UPGARAGE NSX GT3小林崇志/松浦孝亮1分57秒6151分45秒340YH45
511GAINER TANAX GT-R平中克幸/安田裕信1分57秒7811分56秒819DL100
621Hitotsuyama Audi R8 LMS川端伸太朗/近藤翼1分57秒0531分56秒845YH27
755ARTA NSX GT3高木真一/大湯都史樹1分57秒5681分56秒896BS100
831TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT嵯峨宏紀/中山友貴1分57秒0341分56秒926BS33
9360RUNUP RIVAUX GT-R青木孝行/大滝拓也1分57秒1831分56秒965YH3
1052埼玉トヨペットGB GR Supra GT吉田広樹/川合孝汰1分57秒2901分57秒220BS99
1156リアライズ 日産自動車大学校 GT-R藤波清斗/J.P.デ・オリベイラ1分57秒6401分57秒431YH100
129PACIFIC NAC D'station Vantage GT3藤井誠暢/ケイ・コッツォリーノ1分57秒6251分57秒466MI6
1360SYNTIUM LMcorsa RC F GT3吉本大樹/河野駿佑1分57秒4821分57秒472MI-
144グッドスマイル 初音ミク AMG谷口信輝/片岡龍也1分57秒7221分57秒564YH30
1530TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT永井宏明/織戸学1分56秒4961分57秒910YH-
167Studie BMW M6荒聖治/山口智英1分57秒0002分06秒890YH6
1734Modulo KENWOOD NSX GT3道上龍/ジェイク・パーソンズ1分57秒682-YH24
1887T-DASH ランボルギーニ GT3高橋翼/山田真之亮1分58秒247-YH-

NSX-GTがフロントロー独占、8号車 ARTA NSX-GT(野尻/福住組)が2戦連続、シーズン3回目のポールポジションを獲得

 GT500の予選1回目(Q1)は、ダンロップタイヤを履いた64号車 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹組、DL)がいち早く飛び出してウォーミングアップを開始した。その後、各車続々とコースインしタイムアタックを開始した。

 各車がタイムアタックに入った段階のダンロップコーナーで、23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)がコースアウトしてマシンが跳ねながらタイヤバリアに突っ込むというクラッシュが発生。その結果、赤旗が出されて、タイムアタックをしていた各車は中断を強いられることになった。これで23号車はQ2に進めないのはもちろんのこと、明日のレースへの影響も心配される状況だ。なお、ドライバーの松田選手には大事なく救出されたのは不幸中の幸いと言える。

23号車 MOTUL AUTECH GT-Rはダンロップコーナーでコースアウト。赤旗中断に

 予選は残り5分で再開される。100号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組、BS)は赤旗が出る前にタイムを出しており、赤旗再開後は走行せずピットで見守る展開になったが、結局6位でQ2へ進出することができた。

 トップタイムをマークしたのは19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋組、YH)で、GRスープラはもう1台38号車 ZENT GR Supra(立川祐路/石浦宏明組、BS)が7位となった。

 2位は午前中の練習走行でトップタイムをマークした64号車 Modulo NSX-GT、3位は8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)。NSX勢は100号車が6位、16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/笹原右京組、YH)が8位と4台がQ2へと進出することになった。

 GT-R勢は4位に12号車 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/平峰一貴組、BS)、5位に3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正、MI)となった。これで、Q2に進んだのはNSXが4台、GR Supraが2台、GT-Rが2台となった。

 予選2回目(Q2)ではやはりウェイトハンデが比較的軽い車両間での争いになった。NSX-GTでは64号車と8号車、GRスープラでは19号車、GT-Rでは12号車がポールポジションの候補となる。

 この3台の中でトップタイムをマークしたのは8号車 ARTA NSX-GT。8号車は第2戦富士、第5戦富士でもポールを獲得しており、2戦連続シーズン3回目のポール獲得となった。

 予選2位は第3戦鈴鹿のポールシッターだった64号車 Modulo NSX-GT。これにより、NSX-GTはフロントローを独占した。ホンダ勢は16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTが6位、100号車 RAYBRIG NSX-GTが8位。

 GRスープラ勢の最上位は3位に入ったのは19号車 WedsSport ADVAN GR Supra。もう1台のGRスープラとなる38号車 ZENT GR Supraは7位。

 GT-R勢の最上位は12号車 カルソニック IMPUL GT-Rの4位で、もう1台の3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは5位となった。

予選2位は64号車 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹組、DL)。ポールポジションの8号車とともにフロントローを占める
予選3位は19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋組、YH)
GT500クラス 第6戦鈴鹿予選結果
順位カーナンバー車両ドライバーQ1Q2タイヤウェイトハンデ
18ARTA NSX-GT野尻智紀/福住仁嶺1分45秒4781分44秒963BS32
264Modulo NSX-GT伊沢拓也/大津弘樹1分45秒2181分45秒054DL20
319WedsSport ADVAN GR Supra国本雄資/宮田莉朋1分45秒0361分45秒348YH14
412カルソニック IMPUL GT-R佐々木大樹/平峰一貴1分45秒6981分45秒615BS6
53CRAFTSPORTS MOTUL GT-R平手晃平/千代勝正1分45秒9171分45秒890MI32
616Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT武藤英紀/笹原右京1分46秒2541分45秒920YH34
738ZENT GR Supra立川祐路/石浦宏明1分46秒2151分46秒664BS60
8100RAYBRIG NSX-GT山本尚貴/牧野任祐1分46秒0051分46秒907BS76
917KEIHIN NSX-GT塚越広大/ベルトラン・バゲット1分46秒529-BS88
1014WAKO'S 4CR GR Supra大嶋和也/坪井翔1分46秒673-BS94
1137KeePer TOM'S GR Supra平川亮/ニック・キャシディ1分46秒796-BS92
1236au TOM'S GR Supra関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ1分46秒805-BS82
1324リアライズコーポレーション ADVAN GT-R高星明誠/ヤン・マーデンボロー1分46秒954-YH2
1439DENSO KOBELCO SARD GR Supraヘイキ・コバライネン/中山雄一1分46秒324-BS78
1523MOTUL AUTECH GT-R松田次生/ロニー・クインタレッリタイム抹消-MI50