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ポルシェ、第3のワンメイクレース「Eスポーツ レーシング ジャパン」チャンピオンに山中智瑛選手 賞金100万円獲得

決勝は鈴鹿サーキットを舞台に9周のレースを展開

2020年12月20日 開催

決勝レースの表彰台。左から2位の宮園拓真選手、優勝の山中智瑛選手、3位の鍋谷奏輝選手

 ポルシェ ジャパンは12月20日、eスポーツによる第3のワンメイクレースシリーズ「ポルシェ Eスポーツ レーシング ジャパン シーズン2」の決勝戦を開催。当日は、10名のファイナリストの中から勝ち進んだ計5名による決勝レースによって、山中智瑛選手が優勝。優勝者の山中選手に賞金100万円が授与された。

 決勝戦では、これまでに5戦開催したオンライン予選のうち3戦の総合獲得ポイント数の高い上位9名として、宮園拓真選手、山中智瑛選手、鍋谷奏輝選手、川上奏選手、國分諒汰選手、加藤達彦選手、清水裕生選手、今里駿斗選手、今井慶春選手が参加。また、2020年はオンラインだけでなくハードやソフトウェアがない人でも参加できるようにオフライン予選会も実施され、オフライン予選で選出されたベストプレイヤーの1名、吉田匠吾選手を加えた、計10名がファイナリストとして参加した。

「Taycan Popup Harajuku」に集まった10名のファイナリスト。ポルシャ ジャパン 代表取締役社長 ミヒャエル・キルシュ氏とポルシェ ジャパン 執行役員 マーケティング部長 前田謙一郎氏らと記念撮影

 東京原宿にある「Taycan Popup Harajuku」に集まった10名のファイナリストは、5名ずつ2グループに分けた準決勝戦に参加、各グループの上位2名の計4名が決勝戦へ勝ち進んだ。また、決勝へ上がれなかったプレーヤーによる敗者復活戦も行なわれ、勝者1名が決勝に挑戦した。

決勝のポールポジョションを獲得した宮園拓真選手

 決勝レースは、グリッド順で宮園拓真選手、山中智瑛選手、國分諒汰選手、鍋谷奏輝選手、清水裕生選手が出場。911 GT3 RSを使用して鈴鹿サーキットを舞台に9周のレースが展開された。

 決勝レースでは、決勝グリッド上位2名の宮園拓真選手、山中智瑛選手がスタート時にハードタイヤを選択、そのほかの選手はミディアムタイヤを選択。レギュレーションによりレーシングハードタイヤを1度は使わなくてはならなく、宮園選手が5周を終えてタイヤ交換、山中選手が6周を終えてタイヤ交換を実施。

山中智瑛選手

 グリップ力の勝るミディアムタイヤを後半に温存した、宮園選手、山中選手がレース後半を牽引、タイヤのグリップ力が勝負の行方を決めた。

 レースは残り3周で、一番最後にタイヤ交換を行なった山中選手が、抜群のグリップ力で宮園選手を猛追、トップを走る宮園選手と山中選手、2名のバトルの行方はファイナルラップにもつれ込んだ。最終的にレースの決着がついたのはゴール手前の「日立オートモティブシステムズシケイン」。シケインでのバトルを制した山中選手が決勝レースを制した。決勝の結果は、優勝した山中選手に続き、2位の宮園選手、3位の鍋谷選手が表彰台を獲得した。

 優勝した山中選手は「まずは率直に嬉しいなと思います。今年はいろんな大会がなくなった中で、こうやって大会が開催されて参加できたことが嬉しかったですし、その数少ない大会の中で、今年勝てたというのは自分の中ですごく自信に繋がりました。ポルシェという世界中の誰もが知っている、そしてファンの多いマニファクチャラーで、さらにワンメイクで自分の実力が試される場所で、正直どういう結果になるのかなって自分の中でも楽しみでしたが、その中で今日は勝てたのでよかったなというのが正直なところです」とコメントした。

ポルシェ ジャパン株式会社 執行役員 マーケティング部長 前田謙一郎氏

 このポルシェ Eスポーツ レーシング ジャパン シーズン2は、「ポルシェ カレラカップ ジャパン」「ポルシェ スプリント チャレンジ ジャパン」に続く、ポルシェ主催の3つめのワンメイクレースシリーズ。

 決勝レースの開催に向けたあいさつの中で、ポルシェ ジャパン 執行役員 マーケティング部長 前田謙一郎氏は「ポルシェ ジャパンのeスポーツは昨年から開催し今年がシーズン2となります。ポルシェは日本でも数少ないeスポーツに取り組んでる自動車メーカーで、今回のようなeスポーツレースとリアルのレースで、モータースポーツ全体を盛り上げていきます。そして若い世代の人に人にもモータースポーツの魅力を伝えていきます」と同イベントの狙いを話した。

ミシュラン、タグ・ホイヤー、BOSE、プーマといったブランドも大会をサポートした

 同大会には賞金100万円が設定されるとともに、ミシュラン、タグ・ホイヤー、BOSE、プーマといったブランドも決勝大会をサポートするなど、eモータースポーツとしてはこれまでにない取り組みも行なわれた。

 同シリーズの企画を担当したポルシェ ジャパン マーケティング&CRM部 モータースポーツ&エクスペリエンシャルマーケティングの伊藤康祥氏は「ポルシェのクルマを使って世界の名だたるサーキットを走って、ポルシェを好きになってほしいというイメージがありました。eスポーツなので、当然で使えるクルマの種類は限られてしまうのですが、できるだけ楽しいコースと楽しいクルマを組み合わせて、ポルシェの楽しさ、かっこよさを伝えたい、そういうイベントのフォーマットにして決勝イベントもできるだけかっこいい場所で、かっこよく見せたいなと考えました。eスポーツのユーザーは10代、20代がすごく多いのですが、ポルシェは好きだけど全く縁がないみたいな感じに思われがちなので、10年~20年先に彼らがクルマを買えるようになったら、ポルシェを選択肢の中に入れてもらえるように、そういったことを心がけました」とイベントの狙いを明かした。

 ポルシェ Eスポーツ レーシング ジャパンは、さらなる企画を用意して2021年シーズンも開催を計画している。

決勝大会の会場となった東京原宿にある「Taycan Popup Harajuku」