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日産、新型「フロンティア」発表 北米市場で2021年夏発売

新開発のV型6気筒 3.8リッターエンジンや9速ATを採用

2021年2月5日 発表

 日産自動車は2月5日、ミッドサイズピックアップトラックの新型「フロンティア」を、北米市場で2021年夏より発売すると発表した。

 北米日産では、持続的な成長と安定的な収益の確保を目指す、事業構造改革「Nissan NEXT」を牽引する新型車の1台と位置付けており、今回発表した新型フロンティアを含めて、20か月のうちに10の新型モデルを発表するという。

新開発のV型6気筒 3.8リッターエンジンや9速ATを採用

 新型フロンティアは、米国市場で日産が60年以上もの間培ってきたピックアップトラックの経験を活かし、パワーや性能だけでなく実用性や操縦安定性、そして最新のテクノロジーを兼ね備え、仕事でもアドベンチャーでもどちらにも活躍するモデルとして開発された。

 新型フロンティアのパワーユニットは、最大出力310PSを発生するV型6気筒 3.8リッター直噴エンジンで、9割以上の部品を新開発もしくは改良が施された。

 トランスミッションは9速ATを組み合わせて、高効率かつ力強い走りを実現。新しいトランスミッションは、ロックアップ領域の拡大、レスポンスのよい電動油圧システム、長いインプットシャフトを採用することで、素早くダイレクトなシフトレスポンスを実現するとともに、ギアレンジを99%拡大(前型「フロンティア」5速モデル比)した。

 駆動方式は2WD、4WDを用意。4WDモデルでは、2WD/4HI/4LOモードを備えた電子制御のパートタイム式のシフトオンザフライ4WDシステムを搭載。また4輪リミテッドスリップ制御によって、滑りやすい路面でもトラクションを確保。2WDモデルも含めた全車にヒルスタートアシストを標準装備するとともに、4WDモデルはヒルディセントコントロールも標準装備とし、急勾配の道路や山道を安全に走行できるよう支援する。

 また、油圧パワーステアリングをチューニングして、ステアリング中立付近フィーリングを改善することで、長距離ドライブ時の疲労を低減させるとともに、ステアリングギア比を16%クイックにすることで、少ないステアリング操作でもレスポンスのよいハンドリングを実現。

 サスペンションは、オンロード、オフロード共に最高レベルの乗り心地とハンドリングを提供。新型の油圧キャブマウントが走行時におけるキャビンの振動を80%低減するとともに、同クラスでは唯一となるウレタン製のバンプラバーによってダンピングを制御し、より滑らかな乗り心地を実現。さらに、太くなったフロントのスタビライザーとリアスタビライザーが車体のロールを軽減しトラクションを向上させている。そしてABS付き4輪ディスクブレーキで安心した制動力を発揮する。

「ダットサントラック ハードボディ」から着想を得たデザイン

 新型フロンティアは、アグレッシブでモダンなスタイルと、日産を象徴するモデル「ダットサントラック ハードボディ」から着想を得たデザインを組み合わせた。

 インターロッキングデザインの新型ヘッドライトと堅牢さを表すグリル、そしてはっきりとした輪郭のフードを備えた力強いフロントエンドを特徴としている。また、どこでも走れる地上高を持ちながらも安定感を感じる佇まいと、重厚な垂直状フェンダーによって耐久性と屈強さを印象付けた。そしてリア部分は、機械で削り出されたような立体的な形状のテールランプが、リアゲートとボディサイドをしっかりと固定しているように配置され、堅牢さも演出した。

 インテリアでは7.0インチの「アドバンスド ドライブアシストディスプレイ」を採用。新しいセンターセンタークラスターは、シンプルで直感的な操作が可能でドライバーや乗員にとって使いやすいデザインとした。遮音材の追加やフロントドアの遮音ガラスによって車内に入り込むノイズを低減するとともに、疲労感を軽減させるゼログラビティシートによって、快適に長距離ドライブを楽しむことができるという。

 エクステリアカラーは「タクティカルグリーンメタリック」「ボールダークグレーパール」など、合計9種類用意される。

オフロード走行をサポートする日産インテリジェントアラウンドビューモニターを搭載

 先進技術や安全機能として、日産の米国モデルでは初となるオフロードモードを備えた日産インテリジェントアラウンドビューモニターを搭載。オフロードモードは4LOを選択して低車速で走る際に、車外に搭載された4台のカメラ映像によって上空からクルマを見下ろしているかのような映像をディスプレイにを映し出し、タイトで荒れたオフロード走行をサポートする。

 インテリジェント前方衝突警告、イージーフィルタイヤアラートを備えたタイヤ空気圧警報システム、およびリアドアアラート、および合計8個のエアバッグを標準装備。

 日産セーフティシールド360の安全技術である歩行者検知機能を備えたインテリジェント エマージェンシーブレーキ、ブラインドスポットワーニング、リアクロストラフィックワーニング、レーンデパーチャーワーニング、ハイビームアシスト、リア自動ブレーキ、インテリジェントクルーズコントロール、トラフィックサインレコグニション、インテリジェントドライバーアラートネスなども装着可能としている。