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ベントレー、新型「コンチネンタル GTスピード」 改良型W12気筒6.0リッターは659PS/900Nm発生

エレクトロニック・リア・デファレンシャル(eLSD)をベントレー初採用

2021年3月23日(現地時間)発表

3390万円

新型「コンチネンタル GTスピード」

ベントレーでもっとも高い運動性能を誇るロードカー

 英ベントレーモーターズは3月23日(現地時間)、新型「コンチネンタル GTスピード」を発表した。すでに予約受付を開始しており、納車は2021年10月~12月を予定。価格は3390万円。

 第3世代となる新型コンチネンタル GTスピードは、ベントレー101年の歴史の中でもっとも高い運動性能を誇るというロードカー。2007年に初めて「スピード」というモデルが設定されたが、元々は1920年代の名車「3リッタースピード」に与えられていたモデル名。新型GTスピードもその称号に相応しく、グランドツアラーのパッケージングの中に、これ以上はないと思える究極の形でラグジュアリーとパフォーマンスを融合させたとしている。

 エンジニアリング担当役員のマティアス・レイブ博士は「高性能グランドツアラーの最高峰、それが新型コンチネンタルGTスピードです。コンチネンタルGTシリーズの持ち味を最もパワフルに表現したエキサイティングでダイナミックなクルマであり、スピードモデル特有のディテールがオーナーの満足感を高めます。また、ドライバーがクルマのキャラクターをこれまで以上にコントロールできるようになっています。世界随一の豪華なグランドツアラーに過去最高の運動性能がプラスされ、一層スポーティになった乗り味で性能重視のドライバーの期待に応えます。GTスピードがコンチネンタルGTシリーズの新たな扉を開き、ベントレーのお客様に寄り添うエクストラオーディナリーな旅をお届けします」と述べている。

【ベントレー】新型「コンチネンタル GTスピード」イメージ動画(1分1秒)

新たなシャシー技術がもたらすスポーツ性能

 新型コンチネンタルGTスピードには低中速走行での旋回時には前輪と逆位相に後輪が操舵されて回頭性を高めてくれる新設計の「エレクトロニック・オールホイール・ステアリング」、常にトラクションとトルク配分を制御する「アクティブAWD」、ベントレーで初採用の悪路でのトラクション性能を向上させる「エレクトロニック・リア・デファレンシャル(eLSD)」など専用のシャシー技術を採用。

 走行モードは3種類あり、「ベントレーモード」と「コンフォートモード」ではeLSDによってトラクションが向上するため、安心感に満ちたドライビングを楽しめ、高速走行時の安定感も格段に向上したという。また、「スポーツモード」ではアクセルON/OFF時のバランスを制御してターンインのレスポンスを改善し、直進性を向上させるようeLSDもチューニング。アクセルON操作でコーナリングラインをより確実にトレースできるようにした。

 さらに、「3チャンバー・アクティブ・エアサスペンション」と「アダプティブダンパー」、そしてシャシー技術の要で互いに連携してボディコントロールと乗り心地を両立させる48Vのアクティブアンチロール制御システム「ベントレーダイナミックライド」も搭載。ベントレーダイナミックライドは、もっとも硬い設定にすると、各モーターが0.3秒で1300Nmを発揮してコーナリングフォースを抑え、ボディを水平に保つ。

 加えてドライブモードに応じてドライバーが可能な限り自由な走りを楽しめる「エレクトロニック・スタビリティ・コントロール(ESC)」も搭載。「ダイナミックモード」では介入が抑えられる仕様となっている。

最高出力659PS、最大トルクは900NmのW型12気筒6.0リッターエンジン

 パワートレーンは、W型12気筒6.0リッターTSIエンジンの改良版に8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)が組み合わされる。最高出力は現行のW12モデルを24PS(4%)上まわる659PSで、最大トルクは900Nmを発生。最高速は335km/h、0-100km/h加速は3.6秒で現行W12型を0.1秒上まわる数値をマーク。また、燃費向上のため車両が静止しているときと停車直前に12気筒のうちの6気筒を休止させる「可変シリンダーシステム」も搭載する。8速DCTの「スポーツモード」では、スタンダードなW12モデルと比べて2倍の速さで変速する仕様になっている。

GTスピードらしいエクステリアデザイン

 エクステリアは筋肉質なボディで力強さを表現しつつも、ゆったりとした優雅な雰囲気にもしっくりと馴染むデザインを採用。ラジエターグリルとバンパーロアグリルをダークティントとしたほか、スポーツタイプのドアシルやダークティントのラジエターマトリクスを採用し、フロントフェンダーにはクロームのスピードバッヂをさりげなくあしらう。

 ホイールはブライトシルバーの専用22インチホイールを履くが、ダークティント仕上げまたはブラックグロス仕上げのオプションも選択可能。「ジュエルフューエルフィラーキャップ」と「ジュエルオイルフィラーキャップ」は標準装備となり、両サイドのドアシルには「イルミネーション付きベントレートレッドプレート」も装備される。

 また、ブレーキキャリパーはフロントが10ピストン、リアが4ピストンで圧倒的な制動力を発揮。オプションの新設計カーボンセラミックブレーキローターは、耐フェード性に優れ、ブレーキダストが極めて少ないだけでなく、ばね下重量を33kg以上も軽減させる。

ラグジュアリーを極めた室内

 室内はレザーとアルカンターラのデュオトーンカラースプリットで彩られ、ステアリングホイールも統一。また、メイン15色とサブ11色に加え、アルカンターラをレザーに置き換えるなど、ユーザーの希望に合わせたカスタマイズも可能としている。ヘッドレストには「Speed」の刺繍が入るほか、ウッドパネルは標準設定のピアノブラックをはじめ、さまざまな種類が用意されている。トランク容量は358Lを確保している。

【ベントレー】 新型「コンチネンタル GTスピード」走行動画(3分6秒)