ニュース

インクリメントPとHEREが連携強化 位置情報提供データ「MapFan DB」の提供を拡充

2021年5月27日 発表

 インクリメントPは5月27日、HERE Technologiesが提供する位置情報データのプラットフォーム「HERE Marketplace(ヒアマーケットプレイス)」に対して、インクリメントPの地図データ「MapFan DB」の提供を開始すると発表した。

 インクリメントPが提供するデータは、創業以来、整備を進めてきたカーナビ向けの地図データに加えて、2005年以降独自で行なってきた全国125万km、延べ660万kmの走行調査から蓄積した地図データをパッケージ化したもの。今回、HERE location platform上にある「HERE Marketplace」にインクリメントPの地図データ「MapFan DB」が提供される。

 今後の自動運転時代を見据えた業界全体の開発スピードの加速に加えて、日本の地図情報を活用した宅配やデリバリーなどの新業態の事業開発や商圏分析をはじめとするマーケティング活動など、さまざまな用途に活用されることを期待している。

HERE Marketplaceへ提供予定の「MapFan DB」データ

 両社は2017年に、自動運転時代に向けたグローバルな地図ソリューションの実現を目的として業務提携を開始し、その後HEREは企業が保有している情報とHEREの地図情報と掛け合わせて分析・加工する開発環境「HERE Workspace(ヒアワークスペース)」で使用可能な日本の地図データとして、インクリメントPが提供する地図データベース「MapFan DB」を採用している。

HERE Japan 代表取締役社長 高橋明宏氏

 今回の提携に対して、HERE Japan代表取締役社長の高橋明宏氏は「2017年2月の戦略的提携合意以来、インクリメントP社とはHEREが日本で提供する製品やサービス向けの地図データを提供いただくなどの、ストラテジックなパートナーシップを進めてまいりました。今回、HERE Marketplace上でインクリメントP社が保有する様々な地図データ・コンテンツを国内外問わず多くの産業や地域に向けて提供可能になることによって、両社の協業がオープンでニュートラルな位置情報のデータマネタイゼーションをさらに加速すると期待しております」とコメント。

インクリメントP 代表取締役社長 相木孝仁氏

 インクリメントP 代表取締役社長の相木孝仁氏は「当社はHERE Workspaceを通じて日本の地図データの提供を継続するとともに、HERE Marketplaceを活用して地図データをお客様に提供することで、HERE location platform全体の利用価値向上に寄与していきます。HERE社との提携により世界中の企業へアプローチが可能となったことで、グローバルな位置情報サービスの需要の更なる活性化に貢献いたします。今後も、HERE社の重要な戦略的パートナーとして、より連携を強化してまいります」とコメントしている。