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アウディCEOドゥスマン氏が「2026年以降の新型はEVモデルのみとし、内燃エンジン搭載車は2033年までに段階的に終了させる」と表明
2021年6月24日 20:12
- 2021年6月22日(現地時間) 発表
遅くとも2050年までにCO2排出量を正味ゼロを目指す
独アウディAGのCEO(最高経営責任者)マルクス・ドゥスマン氏は6月22日(現地時間)、ベルリンで開催されていたClimate Neutrality Foundation(気候ニュートラル財団)会議に出席し「アウディは電動化の時代に向けて、断固たる決意で大きく前進する準備ができている」と表明。加えて、2026年以降の新型はEV(電気自動車)モデルのみとし、2033年までに内燃エンジンの生産を段階的に廃止する予定であることを明かした。
内燃エンジンを搭載するアウディ最後のニューモデルの生産は今から4年後に開始し、2026年以降に世界市場に投入するニューモデルは、すべてEVとなる。戦略的事業再編の一環として、アウディはeモビリティへの移行を加速させ、2033年までに内燃エンジン搭載車の生産を段階的に終了する予定だという。またアウディは、遅くとも2050年までにCO2排出量正味ゼロを目指すとしている。
ドゥスマン氏は「私たちの強みである革新的な技術をもって、アウディは持続可能でカーボンニュートラルなパーソナルモビリティを提供します。これは、規制によって訪れる変化ではありません。私たちは、テクノロジーとイノベーションによってこれを達成できると確信しています」と述べている。
ただし、内燃エンジン生産終了の具体的なタイミングは、最終的にはクライアントの意向および法律の要件に従って決定されるとし、具体的な日程は未定としている。また、2033年以降も中国ではエンジン搭載車の需要が続くとの予想から、中国では現地生産されたエンジン搭載車を供給する可能性が残されているとした。
同時にアウディは、電気自動車のモデルラインナップを大幅に拡大することも宣言。2021年は新型「e-tron GT」「RS e-tron GT」「Q4 e-tron」「Q4 Sportback e-tron」を発表しているが、これは新たに発表された内燃エンジン搭載車の数を上回っていて、2025年までに20以上の電気自動車をラインナップすることを目指しているという。
またドゥスマン氏は「このロードマップによって、私たちは、電動化の時代に断固たる決意をもって移行するための道筋を明確にし、アウディは用意ができていることを表明します」とコメントしている。
アウディは、充電インフラの拡充および再生可能エネルギー源による電力供給の強化も、eモビリティの拡大と社会への浸透にとって重要な要素とし、両方の分野にも積極的に関わっている。すでに充電ステーションの予約システムと、待合せラウンジを備えた独自のプレミアム充電ソリューション「アウディ チャージング ハブ」のパイロットプロジェクトを発表していて、さらに再生可能エネルギー源の拡大を促進するため、電力会社とも提携している。
その一方でアウディは、内燃エンジンの開発にも全力を尽くしていて、最終的な生産終了に至るまで、既存の世代をさらに改善して、ユーザーに大きなメリットをもたらすべく、より高い効率を達成することを目標にしているという。
ドゥスマン氏は「その結果アウディ最後の内燃エンジンは、過去最高のものになることを断言できます」と述べている。