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ロータス、新型車「エミーラ」世界初公開 最後のミッドシップエンジン車にAMG製ユニットなど採用

2021年7月6日(現地時間) 発表

ロータスの新型車「エミーラ(Emira)」

 英国のスポーツカーメーカーのロータスカーズは7月6日(現地時間)、新型車「エミーラ(Emira)」を世界初公開した。同ブランド最後のミッドシップエンジン車になるといい、日本での価格は決定次第、案内される。

 公開されたエミーラのボディサイズは、4412×1895×1225mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2575mm。エンジンは、AMG製の直列4気筒 2.0リッターターボエンジンとトヨタ製のV型6気筒 3.5リッタースーパーチャージャーエンジンを採用、トランスミッションはV6モデルがMTとAT、直4モデルがDCTを採用する。

 パフォーマンスでは、最高出力360-400hp(365-405ps)、最大トルク430Nm(43.8kgm)を発生、0-100km/h加速で4.5秒以下、最高速290km/h、CO2排出180g/km以下を実現するという。

 エミーラのエクステリアは、ハイパーカーの「エヴァイヤ」よりインスピレーションを受けたデザインを採用。ロータスによって開発された新しい軽量の接着アルミニウムシャーシを搭載して、車両重量の最軽量目標値は1405kgと公表されている。

 エミーラは、2028年に80周年を迎えるロータスの変革を導く戦略計画「Vision80」の下で開発された新しいロータススポーツカーで、真のグローバルモデルとして世界中の主要なマーケットで販売するように設計。同社では世界的なブランド認知度を高めるため、ロータスディーラーネットワークの再配置と拡大を行なっているという。

 また、車名のEmiraについては、「Eh-meer-ah」と発音される単語は多くの古代言語で使用され「司令官」または「リーダー」と訳されることがあり、これは10年後にブランドの完全なるEV化と新時代を受け入れる前に、内燃エンジンを備えたロータスをリードするエキサイティングな新しいスポーツカーであるための名前であると強調した。

 エミーラの世界最初のデリバリーは2022年春から開始、日本向け車両の生産は2022年の春以降の予定としている。

2022年夏以降、ロータス初のAMG製エンジンを搭載するエミーラがデビュー

 今回、AMGとロータスは初めて開発協力を行ない、AMGはエミーラプログラムのテクニカルパートナーとして参加。エミーラのデビューに向けて直列4気筒エンジンのセットアップにいくつかの基本的な変更が加えられた。横置きで後輪駆動を実現するユニットは、エミーラのキャラクターに合わせて、新しいエアインテークシステムと新しいエキゾーストに変更され、トランスミッションはDCTと組み合わされる。

 これにより、エミーラには2つのガソリンエンジンが用意される。まずは、すでに「エキシージ」「エヴォーラ」に供給されているV型6気筒 3.5リッターエンジンを搭載する限定生産の「ファーストエディション」として発売。続いて、2022年の夏以降に、ロータス初のAMG製エンジンを搭載するエミーラがデビューする。

 ロータスカーズのマネージングディレクターであるマット・ウィンドル氏は「エミーラはロータスのゲームチェンジャーです。これは、ビジネスの変革、つまり私たちの進歩の具現化において、これまでに達成したすべてのビーコンとしての役割を果たします。これは、グローバルなパフォーマンスカーブランドになるための非常に重要なマイルストーンです」と述べるとともに、「ロータスエミーラは、ヘセルのファクトリーゲートを通過する車両の中で、最も完成度の高いロータスロードカーです。エヴァイヤ オールエレクトリックハイパーカーにインスパイアされた見事なデザインと、美しく調和した、完璧なパッケージです。エミーラは、スリルと人を振り向かせるほどの魅力を備えたジュニアスーパーカーですが、同時に目の肥えたドライバーが要求する最新のテクノロジーを搭載した、快適性と機能性に優れた日常のスポーツカーです」とコメントしている。

 そのほかのエミーラの情報については、コネクティビティ―とインフォテインメントとして、10.25インチ タッチスクリーン/ナビゲーション(一部地域除く)/Apple CarPlay/Android Auto/KEF Uni-Q プレミアムオーディオシステムを採用。

 主要装備として、キーレスゴー/クルーズコントロール/雨感知ワイパー/電動格納式ミラー/電動シート/LED式エクステリアライト/アダプティブクルーズコントロール/衝突防止システム/疲労感知アラーム/道路標識情報/車速リミッター/車線逸脱警告/後退時安全確認警告機能/レーンチェンジアシストの採用が公表されている。

 車両の製造はノーフォークのヘセルにあるロータスの本拠地で行なわれ、ロータスでは英国に存在する施設に1億ポンド(約155億円)以上の新規投資を行なうとしている。