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クアルコム、CEOアモン氏がミュンヘンモーターショー「IAA Mobility 2021」で基調講演
2021年9月9日 19:40
- 2021年9月8日 開催
クアルコム社長兼CEOのクリスティアーノ・アモン氏は9月8日(現地時間)、ドイツで開催中のミュンヘンモーターショー「IAA Mobility 2021」において「Accelerating the digital Future of Automotive」というテーマで基調講演を実施、5G技術が自動車業界にもたらすインパクトについて語った。
基調講演の中でアモン氏は、「Car to cloud Platform」「ADAS and Autonomaus ride」「Digital cockpit」「telematics」のプラットフォームとなる「デジタルシャーシ」の重要性を説き、その技術の中心に5Gがあることを強調した。
基調講演の中でアモン氏は、自動車業界に5Gがどのような役割を果たすかの前に、モバイルの領域における4Gとスマートフォンの普及によっておこった社会の変革について述べた。
アモン氏は、スマートフォンが4Gネットワークを使用してインターネットを経由してサーバーに繋がることで、世界中にコンピューティングパワーを民主化したと強調。「4Gによってわれわれは車内で音楽を聞くのにCDを持ち込むのをやめ、さらに5GによってNetflixやAmazonPrimeビデオをストリーミングで見るようになるでしょう。ゲームはストリーミングに進化して、今後新たに登場するコンソール(ゲーム機)は、最後のコンソールとなる可能性もあるでしょう」などとの事例を示した。
ADAS、自動運転、ナビゲーション、車内エンターテイメント、自動車に求められるデジタル技術のニーズに対して、アモン氏は、ソリューションとして5Gでできることは、5Gによるクラウド接続への収束を挙げ、「クルマがエッジプロセッシングセンターになった未来では、クルマのトランクにサーバーを置くとは考えられません。これらすべてを実行できるシステムを設計する必要があります」と説いた。
アモン氏は「21世紀の車両を再定義する未来を築くために、私たちが取り組んでいるのは、モバイルで行なわれたことを、デジタルシャーシによって自動車業界に複製することであり、実際にプラットフォームを作成することです。(プラットフォームは)それは水平にエコシステムを構築して、チェーン全体で協力しなければならないというレガシィに基づいて構築されなければなりません。それは自動車のテクノロジーが多くの側面に触れているためで、パートナー企業はエコシステムを構築する能力を持っている必要があります」とまとめた。