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イーデザイン損保、親子で通学路の危険箇所を見える化する「もしかもマップ」提供開始

2022年4月27日 発表

全国の親子で通学路の危険箇所マップ「もしかもマップ」を作るプロジェクトを開始

 イーデザイン損害保険は4月27日、通学中の自動車事故を削減する取り組みとして、全国の親子で通学路の危険箇所マップ「もしかもマップ」を作るプロジェクトを開始した。

 もしかもマップは、通学路を親子で歩いて確認し、危ないと感じた箇所をスマートフォンなどで簡単に登録できる仕組み。Webサイトにアクセスすることで誰でもプロジェクトに参加できる。また、特に大人と子どもで危険認識に大きな差異があるという事実に着目し、親子の交通安全に関する会話を促し、危険認識の目線合わせを促進する「安全てんけん」や、通学中の事故を未然に防ぐための基礎知識を、ドリル形式で確認できる機能も付帯されている。

 もしかもマップでは、身近にある危険な場所を見つけて、ユニークなキャラクター「もし子」でマップにピンを立てることが可能。他の人のピンに対しても反応ができ、さまざまな人の「声」がマップに集まっていくことで気がつかなかった危険な場所がマップに見えるようになっていく。

 安全てんけん機能では、家のまわりや通学路にある危険な場所を親子で実際に歩き、大人と子供それぞれの視点でピンを立てることが可能。親子でコミュニケーションをとりながら危険な場所を探すことで、交通安全の意識向上に役立てられる機能としている。加えて、どういった場所が危ないかなど、ピンを立てる上での重要な視点を親子で学ぶことができるドリル機能も実装されている。

もしかもマップ操作画面イメージ
もしかもマップ「安全てんけん」操作画面イメージ
もしかもマップ「ドリル」操作画面イメージ

 なお、提供開始時点では警察庁交通事故統計情報のオープンデータ(2020年1月1日~12月31日)による全国の交通事故データと、80以上の地方自治体からの提供データが反映されており、こうしたデータにもとづいたピンは今後も拡大予定とのこと。

 交通事故分析センターが発表している「交通事故統計年報」によると、1994年~2020年の26年間にわたって、歩行中の交通事故死傷者数において7歳児が突出して多い状況が続いており、この状況は「魔の7歳」と呼ばれている。この「魔の7歳」に対して、金沢大学融合研究域融合科学系の森崎裕磨特任助教の監修のもと、身近な道路上の危険個所を親子で確かめ合えるもしかもマップを開発した。

歩行中の交通事故死傷者数
児童の歩行中の時間帯別死者・重傷者数

 このプロジェクトは、同社の「SafeDriveWith」プロジェクト(データを活用した共創型事故削減プロジェクト)の一環として実施するもので、全国の自治体や小学校と連携することで通学路の危険箇所の見える化を促進。もしかもマップを一層充実させていくとともに、全国の危険箇所を見える化することにより、児童への注意喚起や、交通インフラの整備に貢献していくとしている。さらに、このプロジェクトで得たデータを、同社の自動車保険「&e(アンディー)」のIoTセンサーによる運転挙動データと組み合わせることで、より高度な事故削減の取り組みにもつなげていく。

 同社は今後、さまざまな自治体と共創し、通学路の危険箇所の見える化や一部の自治体で配布されている「安全な通学路マップ」のDX(デジタルトランスフォーメーション)を通じて、「事故のない世界」の実現を目指していくとしている。