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NTN、センサ内蔵軸受「しゃべる軸受」を開発
2022年6月15日 13:27
- 2022年6月14日 発表
NTNは6月14日、センサ内蔵軸受「しゃべる軸受」を開発したと発表した。同社が開発した「しゃべる軸受」は、センサ、発電ユニット、無線デバイスを軸受に内蔵し、温度・振動・回転速度の情報を無線送信する軸受で、センサを軸受に内蔵しているためより高度な状態監視と早期の異常検知を実現するという。
しゃべる軸受の主な特徴としては、寸法や負荷容量を変えることなく標準軸受にセンサ、発電ユニット、無線デバイスを内蔵して、標準軸受との互換性を確保した。また、軸受に内蔵したセンサで状態を検出することで、機械装置の外側で検出する場合に比べ、高感度に軸受の振動・温度を検出する。回転に伴って発電する電力により、センサや無線デバイスを動作させるので、電源供給やデータ送信にケーブルが不要で機械装置への装着を容易にした。
同社によると、製造現場などにおいては、生産効率の向上に向けて、設備の稼働状態を監視し、そのデータに基づいて的確かつ計画的にメンテナンスや部品交換を行なうことで、設備のダウンタイム（稼働停止時間）をできるだけ抑えたいとの要求や、近年ではDXやIoT技術の進展に伴って、場所や時間の制約を受けない装置の遠隔監視や自動モニタリング、入手した状態監視情報の活用による製造品質の安定化や向上へのニーズも高まっているという。
こうした状態監視のニーズに対して、軸受のセンシングなどに取り組み、軸受の状態監視に必要なセンサの選択、解析ソフトの開発など技術を高めてきた。今後、しゃべる軸受の開発品のテストマーケティングを開始し、具体的なニーズの探索と市場への提案を進める。まずは、生産設備で多く使用されている深溝玉軸受の商品化を進め、その後適用する軸受の種類や品番などを段階的に拡大する予定としている。
