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F1マシンも走った「フェラーリ レーシング デイズ」 4年ぶりの開催に500台以上のフェラーリが集合

2022年6月25日~26日 開催

実際にレースに参戦していたフェラーリのF1マシンも走行した

走行していたF1マシンはオーナードライブによるレッスンプログラム

 フェラーリ・ジャパンは6月25日~26日、鈴鹿サーキットにて4年ぶりに「フェラーリ レーシング デイズ 2022(FERRARI RACING DAYS 2022)」を開催。500台以上のフェラーリと1000人以上のフェラーリオーナーが集結し、イベントを楽しんだ。

 イベントでは、サーキット初心者がペースカーに先導してもらいながらサーキット走行を体験する「ファミリードライブ」、少しペースアップした速度で走る中級者向けの「エキサイトドライブ」、サーキットライセンス保持者を対象とした「スポーツドライブ」などが用意され、自分に合ったクラスでのサーキット走行を楽しんでいた。また、プロドライバーが運転する「488 Challenge Evo」に乗車してサーキット走行を体験する「ホットラップ」も実施された。

フェラーリオーナーたちが鈴鹿サーキットを楽しんだ
初級者、中級者、上級者とクラス別に走行枠が用意されている

 イベント初日は、オーナーが各地から愛車でレーシングデイズの会場に集結するラリーイベント「Road to Suzuka」も開催され、東京からはクラッシックカーや現行モデル計75台のフェラーリが参加し、鈴鹿へのドライブを楽しんだ。

東京から鈴鹿へ移動する75台のフェラーリ

 会場には車両展示場も設けられ「812 Competitione」「296 GTB」「SF90 スパイダー」「ローマ」「PortofinoM」といった現行モデルや、「F40」「250GT TdF」など貴重なクラッシックカーや「モンツァ SP1」「モンツァ SP2」なども展示され会場をにぎわせた。

250GT TdF
F40

 また、国内最高峰の自動車レースSUPER GTのGT300クラスに9号車 PACIFIC hololive NAC Ferrariで参戦中のケイ・コッツォリーノ選手によるトークセッションも行なわれ、フェラーリが世界中で実施している「コルセ クリエンティ(CORSE CLIENTI)」というプログラムの紹介が行なわれた。

レーシングドライバーであり実業家でもあるケイ・コッツォリーノ選手

 フェラーリはF1やワンメイク、2023年からはル・マンにも復活するなど、競走型モータースポーツ活動を行なっているが、コルセ クリエンティは非競争型のクラブ活動という位置づけだという。

 最も入門的なのが「ESPELIENZA FERRARI(フェラーリ体験)」で、フェラーリに乗ったことのない人に向けた市販車両の試乗会。次のステップはスポーツドライビングを学ぶための「コルソ ピロ―タ(CORSO PILOTA)」というドライビングレッスンで、これはまだ北米と欧州でしか実施されていないが、車両だけでなく、ヘルメットやレーシングスーツなど装備品までフェラーリが用意してくれるもの。現在日本での開催を目指していて、1~2年以内には実施すべく準備を進めているとした。

フェラーリには競争型と非競争型のモータースポーツの取り組みを行なっている

 さらに、その上には「PASSIONE FERRARI CULB CHALLENGE」というクラスが設けられ、「488 CHALLENGE EVO」を購入して1日6時間走るレッスンプログラムを用意。レッスンにはインストラクターはもちろん、ホスピタリティやメカニックも付帯する。その上の「CULB COMPEFTIZIONI GT」では、実際にレースで使用されていたレーシングカーを購入することができ、サーキットでレッスンを受けられる。これは年に6回行なわれていて、このイベントの2日前に鈴鹿サーキットでも実施された。

CORSO PILOTA
PASSIONE FERRARI CULB CHALLENGE
XX PROGRAMME

 そして、この日鈴鹿サーキットで行なわれていたのが、クラブ活動の頂点となる「XX PROGRAMME」と「F1 CLIENTI」で、「FXX-K Evo」「599XX」のほか、実際に3台のF1マシン「F10」「F2003GA」「F189」が走行していた。F1 CLIENTIは2003年からスタートしたプログラムで、1970年代のマシンなどもあるが、すみずみまで入念にメンテナンスされ、常に最高のポテンシャルを発揮できる状態に仕上げてあるという。

フェラーリではF1マシンも販売していて、フェラーリが全面サポートしながらオーナーはその走りを楽しむことができるようになっている。大きく破損した場合などはイタリアへ送って修復するが、日々のメンテナンスは国内で行なっているという
F1のステアリング。パドルシフトを初めて採用したのはフェラーリで、そのあと他メーカーも追従したという
ステアリングの裏側。上がパドルシフトで、下は左右ともクラッチ。F1は指でクラッチ操作をしているという。ただ、使用するのは発進時のみ
【フェラーリ レーシング デイズ 2022】ピットロード走行中のF1マシン
488 CHALLENGE EVO
599 XX
FXX-K Evo

 イベントでは、6月24日に日本初披露されたフェラーリの新ミッド リアエンジン ベルリネッタ スパイダーの「296 GTS」も会場内に特別展示され、多くのオーナーが興味津々に眺めていた。

日本初披露された新型296 GTSにフェラーリオーナーも興味津々
296 GTS

 レーシングドライバーのケイ・コッツォリーノ選手は、この新型「296 GTS」が鈴鹿サーキットでどのくらいのタイムで走るのかをシミュレータで事前にチェックするため、まだ外部に出ていないデータをこっそり入手して走らせてみたとのこと。ケイ選手は「GTSはGTBより車重が70kgぐらい重いのですが、0-100km/h加速はほぼ同等で、鈴鹿のストレートではあっという間に270km/hに到達します。F1のラップタイムがだいたい1分30~40秒、SUPER GTのGT500マシンが1分50秒前後、GT300クラスが2分フラットぐらいのところ、296 GTSは2分13秒とかなり高性能なポテンシャルであることがお分かりいただけたかと思います。自分もいろいろなフェラーリを乗ってきていますが、いきなりアクセル全開にできなかったフェラーリは久しぶりでした」と296 GTSの感想を語っていた。

【フェラーリ】296 GTSで鈴鹿サーキットを仮想タイムアタック by ケイ・コッツォリーノ選手