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トヨタ 2023年3月第1四半期決算、営業収益8兆4911億円で営業利益5786億円 販売台数減少や資材高騰で増収減益に

2022年8月4日 発表

2023年3月期 第1四半期(2022年4月~6月)決算要約

 トヨタ自動車は8月4日、2023年3月期 第1四半期(2022年4月~6月)の決算を発表した。2023年3月期 第1四半期の決算は、営業収益8兆4911億円(前期比5555億円増)、営業利益5786億円(4188億円減)、税引前利益が1兆217億円(2354億円減)となった。為替が円安に振れたことによる利益増があったものの、上海ロックダウンや南アフリカの洪水など想定外の案件により計画どおりの生産ができず、営業利益として前年同期より減少した。

 営業利益の増減要因としては、為替変動の影響で1950億円増、原価改善で2750億円減、販売面の影響で1150億円、諸経費の増減低減努力で1250億円、そのほか米国での利上げなどに伴うスワップ評価損益で988億円減となっている。

 とくに原価改善でマイナス側に振れているのは資材高騰で3150億円の影響が大きいほか、サプライチェーンを維持するために資材価格高騰、エネルギー価格高騰をトヨタ自動車側で吸収していく部分があるとのこと。

2023年3月期 第1四半期(2022年4月~6月)連結販売台数
2023年3月期 第1四半期(2022年4月~6月)連結営業利益増減要因
2023年3月期 第1四半期(2022年4月~6月)所在地別営業利益
2023年3月期 第1四半期(2022年4月~6月)中国事業/金融セグメント

 2023年3月期の通期見通しは、営業利益2兆4000億円で据え置き。現状生産面での問題が出ているが、後半にかけて増加生産できる見込みとしており、通期生産台数は970万台でトヨタ・レクサス分については据え置いた。ただし、日野自動車分に関しては、日野自動車が開示していないため含まれていない。

 後半へ向けての増産できる見込みに関しては、半導体不足の解消が見えてきたこと(半導体の種類によっては在庫が厳しいものがあるとのこと)、自社工場の生産要員の確保が見えてきたことなどがあるとした。

2023年3月期通期 連結販売台数見通し
トヨタ・レクサス生産台数
2023年3月期通期 連結決算見通し
2023年3月期通期 連結営業利益増減要因(前回見通し差)
2023年3月期通期 連結営業利益増減要因(前年同期比差)
業績推移
台数見通し
販売台数について

 また、台数変動に関しては、仕入先の負担軽減に向けて生産計画の公表範囲を先1か月から先3か月に見直しした。より長期の見通しをトヨタとして提示していくことでサプライヤーとともに生産を行なっていく。