三菱ふそう、EVトラック向け「充電器・充電器設置サービス」開始 充電器導入をワンストップで提供

2023年春に発売予定の「eCanter」次世代モデル

　三菱ふそうトラック・バス（以下「MFTBC」）は9月28日、EV（電気自動車）トラック向け充電器の導入サービス「充電器・充電器設置サービス」を2022年9月より開始、同サービスの提供にあたり充電器の提供パートナーとして日東工業、ニチコンと、充電器の設置工事パートナーとしてJM、ミライト・ワンと新たに協業することを明らかにした。

　MFTBCが提供する「充電器・充電器設置サービス」は、顧客のeモビリティへの変革を支援する包括的ソリューションプログラム「FUSO eモビリティソリューションズ」の一環で、車両の準備とともに、顧客のEVトラック運用パターンに合わせた最適な充電器の選定から設置工事までを、MFTBCがワンストップで対応できる体制を整え、EVトラックの導入・運用をサポートするもの。MFTBCでは、「eCanter」次世代モデルの発売を2023年春に予定しているが、同サービスは「eCanter」現行モデルから利用できるとしている。

　同サービスでは、まずMFTBCが顧客のEVトラックの用途や運用パターン、要望に合わせて、最適な充電器を紹介。充電器は、日東工業の普通充電器（AC充電器）とニチコンの急速充電器（DC充電器）をはじめとした、多様な出力レンジ、堅牢性に優れたモデルをラインアップ。

　MFTBC推奨の製品は「eCanter」との互換性を確認しており、MFTBCのパートナーの製品を使用することで、設置業者と充電器メーカーの密な連携が可能になり、設置後も充実したアフターサービスを利用することができるとしている。

　AC充電器については、平河ヒューテック、ボッシュの製品も選択できるが、日東工業とニチコンの充電器は、「eCanter」次世代モデルの発売以後、FUSOのコネクテッドサービス「Truckonnect（トラックコネクト）」を通じたクラウド方式の充電管理システム（CMS）が利用可能。CMSの活用によって、契約電力の超過防止や使用電力の平準化が可能になり、充電ケーブルについてもトラックのサイズを考慮して長いサイズを設定しており、ケーブル長に起因する充電制約を軽減した。

　その後の設置工事については、MFTBCがJM、ミライト・ワンを顧客に紹介。JMとミライト・ワンは、これまで商業施設や公共施設、企業の事業所などへのEV向け充電器の設置工事を数多く手がけており、全国で事業を展開する2社が施工することで、工事品質の標準化を図った。

　MFTBC チーフ・トランスフォーメーション・オフィサー（CTO） アレクサンダー・ルージング氏は「当社は最初の『eCanter』発売からの5年間の学びを生かし、EVシフトをお客様にとって容易なものとするべく、『FUSO eモビリティソリューションズ』を展開します。『充電器・充電器設置サービス』によってお客様がスムーズかつ安心してEVトラックをお使いいただける環境を整えることで、お客様のEVシフトを後押しし、ひいては社会的なeモビリティの普及拡大につなげていきます」とコメントしている。