ニュース

三菱ふそう、バッテリEV小型トラック「eCanter」次世代モデルを「IAA 2022」で欧州初公開

2022年9月18日(現地時間) 発表

バッテリEVの小型トラック「eCanter」次世代モデルの欧州市場向け車両

 三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は9月18日(現地時間)、バッテリEVの小型トラック「eCanter」次世代モデルの欧州市場向け車両を、ドイツの商用車ショー「IAA Transportation 2022」(9月20日〜25日開催)で初公開すると発表した。

「eCanter」次世代モデルは、欧州では2022年第4四半期に販売開始を計画しており、2023年量産開始予定。MFTBCは、ダイムラー・トラックの一員として、グループの目標である2039年までに欧州、日本、北米地域の主要3市場で全ての新型車両をCO2ニュートラル(燃料タンクから走行時まで)化することにコミットしている。

バッテリEVの小型トラック「eCanter」次世代モデルの欧州市場向け車両

 今回発売した「eCanter」次世代モデルの欧州市場向け車両は、42種類のバリエーションを揃えて、車両総重量(GVW)4.25トンから8.55トン、ホイールベースは6種類から選択可能とし、より多様な用途に対応させた。また、動力取り出し装置「ePTO(Electric Power Take Off)」を搭載することで、レッカー車やダンプ車、クレーン車の設定が可能になった。

 新しいモジュール式バッテリコンセプトを採用することにより、ホイールベースに応じたバッテリを搭載することができ、さまざまな走行距離を用意。最大容量のバッテリでは、1回の充電で最大約200kmの走行が可能で、長距離を走行する用途に対応させた。さらに、欧州仕様車には、衝突被害軽減ブレーキ「アクティブ・ブレーキ・アシスト5(ABA5)」に加え、被害軽減ブレーキ機能を有する巻き込み防止機能「アクティブ・サイドガード・アシスト1.0」を搭載させた。

 今後数年間で「eCanter」の新規市場である、台湾、インドネシア、チリ、シンガポール、香港にも導入をする計画で、これらの市場拡大計画は、MFTBCとダイムラー・トラックが今後数十年にわたって、バッテリ式電気車両、または水素を燃料とした燃料電池車両に移行するにあたっての戦略的な計画のひとつとしている。

三菱ふそうトラック・バス 代表取締役社長 CEOのカール・デッペン氏

「eCanter」次世代モデルを欧州で発表することについて、MFTBC 代表取締役社長 CEOのカール・デッペン氏は「欧州のお客さまに eCanterの次世代モデルをお届けできることを大変光栄に思います。欧州13か国を含む世界中のお客さまの5年間の運用データと経験を分析し、より優れた製品をお届けします。さらに、お客さまが電動化に移行する際に必要な eモビリティソリューションも提供していきます。世界が待ち望んでいた、柔軟で多様なゼロエミッションの都市交通を提供する準備が整ったと確信しています」とコメントしている。