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BMW、新型「M2」発表 先代モデルよりパワーアップした直6ターボ搭載
2022年10月12日 20:05
- 2022年10月12日(現地時間) 発表
先代モデルよりも66kW(90PS)パワーアップ
独BMWは10月12日(現地時間)、新型「M2」を発表した。メキシコにあるサン・ルイス・ポトシ工場で生産され、正式発売は2023年4月予定。
新型M2は、コンパクトなサイズと「M3」「M4」から採用された新たなパワートレーンおよびシャシーテクノロジーを採用しつつ、容易にコントロールできる敏捷性とハンドリング性能を両立させたモデル。
全長はM4クーペより214mm短く、ホイールベースは110mm短いが、車幅とトレッド幅は2シリーズクーペよりも大幅に拡大。水平方向のバーを備えたフレームレスの大型キドニーグリルは、冷却用の空気供給とエアロダイナミクスのバランスという技術的な要件に基づいて作られており、ほぼ長方形の輪郭を持つ3段のロワーエアインテークと相まってフロントエンドに定番のMルックを付与している。
サイドスカートは末広がりなデザインで、筋肉質なホイールアーチがサイドビューを形成。リアもトランクリッドのリップスポイラー、縦に並んだリフレクター、リアバンパーのディフューザー、2対のエキゾーストテールパイプなど、多くの個性的なデザインによりコンパクトでパワフルな印象を与えている。
ボディカラーは専用の「ザントフォールト・ブルー・ソリッド」と「トロント・レッド・メタリック」を含む5種類から選択可能で、約6kgの軽量化を実現する「Mカーボンルーフ」もオプション設定している。
先代モデルよりも大幅にパワーアップした直6エンジン
搭載される直列6気筒3.0リッターターボエンジンは最高出力338kW(460PS)/7200rpmを発生し、先代モデルを66kW(90PS)上まわり、最大トルクは2650-5870rpmで550Nmを発生。Mツインパワーターボテクノロジーと高回転設計により、Mらしいパフォーマンス特性を際立たせたという。また、電動フラップ付きのM専用エグゾーストシステムを採用し、情緒豊かなサウンドを実現している。
トランスミッションは、最新のMデザインを採用したセレクターレバーやパドルシフトで操作するDrivelogic付き8速Mステップトロニック・トランスミッションを標準装備。Drivelogic機能により3種類のシフト設定が可能となっている。オプション設定の6速MTは、コーナーでのブレーキング中にシフトダウンする際にスリップしないように係合速度を制御する「ギアシフトアシスタント」を搭載し、スポーティなドライビングにも対応するとしている。なお、ギアシフトアシスタントは無効にすることも可能。
0-100km/h加速は4.1秒(8速AT)、4.3秒(6速MT)。0-200km/h加速は13.5秒(8速AT)、14.3秒(6速MT)をマーク。最高速はオプションの「Mドライバーズ パッケージ」を選択すると、250km/hから285km/hまで引き上げることができるという。
また、前後重量配分はほぼ50:50。標準装備の「Mトラクション・コントロール」は、ホイールスリップ制限の介入閾値を10段階から個別に設定でき、ドライバーが車両の性能限界を慎重に探ることができるように設計したという。
さらに、「アクティブMディファレンシャル」も標準装備され、必要に応じて最大100%のロック効果をシームレスに発生させることが可能で、例えば左右で異なるグリップ力の路面でもトラクションを最適化し、コーナーからの急加速時のパワー伝達を向上させるとしている。ホイールはフロント19インチ、リア20インチの軽合金製ホイールを装備。また、オプションでサーキット用タイヤも装着可能。
先進のスポーツカーコクピット
コクピットはドライバーを中心としたデザインで、M専用表示や設定オプション、先進のカーブドディスプレイを装備。12.3インチのインフォメーションディスプレイには、シフトインジゲーターを含む運転に関連する情報をグラフィカルに表示。14.9インチのコントロールディスプレイには、車両設定やタイヤの状態などのM専用ウィジェットを表示。オプションのHUD(ヘッドアップ・ディスプレイ)にも、M専用の表示項目が用意されている。
運転席と助手席には、センサテック/アルカンターラ表皮を使用した専用デザインのスポーツシートが標準装備。また、ヘッドレスト一体型の「Mスポーツシート」(パーフォレイテッドサーフェス、ヴェルナスカレザー/センサテック)と、車両重量を約10.8kg軽量化することが可能な「Mカーボンバケットシート」もオプション設定している。
センターコンソールのセットアップボタンを押すと、エンジン、シャシー、ステアリング、ブレーキシステム、Mトラクションコントロール、およびギアシフトアシスタント(装着してある場合)の設定オプションに直接アクセスできるほか、ステアリングにある「Mボタン」を使えば、あらかじめ登録しておいた2つの車両設定を呼び出すことも可能。
標準装備の「Mドライブプロフェッショナル」には、Mトラクションコントロールのほかに、「Mドリフトアナライザー」と「Mラップタイマー」も搭載。センターコンソールのMモードボタンを使えば、運転支援システムの作動レベルを「ROAD」「SPORT」「TRACK」から選択できるほか、インフォメーションディスプレイとヘッドアップディスプレイの表示内容も調整可能。また、Mドライバーズパッケージに加え、Mカーボンルーフ、Mカーボンバケットシート、カーボンファイバー仕上げのインテリアトリム、サーキット用タイヤをセットにした「Mレーストラックパッケージ」もオプションで用意されている。