ニュース

BMW、新型スポーツバイク「S 1000 RR」受注開始 価格は241万3000円

2023年1月13日 注文開始

241万3000円

BMWの新型スポーツバイク「S 1000 RR」

公道からサーキットまで走れるスーパースポーツ

 ビー・エム・ダブリューは1月13日、スーパースポーツバイクの新型モデル「S 1000 RR(エス・セン・アール・アール)」の注文受付を開始した。 ボディカラーはブラック・ストーム(メタリック)と、レーシング・レッド(ノンメタリック)、さらにレーシング指向のライト・ホワイト(ノンメタリック)/BMW Mが設定されている。価格は241万3000円から。納車開始は2023年2月10日の予定。

 S 1000 RRは2010年春より日本市場に投入された人気モデル。今回発表した新型は、先代モデルの並列4気筒エンジンを改良してトルク特性を最適化するとともに、最高出力154kW(210PS)/13750rpm、最大トルク113Nm/11000rpmと、最高出力を2kW(3PS)アップ。また、パワーアップさせつつも使用可能エンジン最高回転数を14600rpmまで拡張したほか、スプロケットの歯数を45から46に変更することで二次減速比をショート化し、すべてのギヤでリアホイールのトラクションを向上させた。

ボディカラー:ライト・ホワイト(ノンメタリック)/BMW M
ボディカラー:ライト・ホワイト(ノンメタリック)/BMW M
ボディカラー:ブラック・ストーム(メタリック)
ボディカラー:レーシング・レッド(ノンメタリック)

 新型シャシーはアルミ製ブリッジフレームで、エンジンを32°前傾させて搭載。また、横方向の柔軟性を最適化するため、メインフレームはサイドエリアにいくつかの開口部を設けたという。また、ライディング精度を高めるためにステアリングヘッドの角度を0.5°寝かせ、トリプルクランプのオフセットも3mm減らしたほか、サスペンションのジオメトリーも見直して、ライディング精度を向上させるだけでなく、前輪からのフィードバックをより明確化させたとしている。

新型シャシーはアルミ製ブリッジフレームを採用

 パフォーマンス向上に加え、より一層ユーザーフレンドリーなバイクにすることにも重点を置き、日常走行からダイナミックなコーナリング、サーキットでのスポーツ走行まで、さまざまなシーンで優れたライディングダイナミクスを実現させたという。

高いエアロダイナミクスと卓越したデザイン

 新型S 1000 RRはコンパクトなレイアウトと際立つスポーティなデザインが特徴で、デザインと先進機能の調和を実現したモデルとなっている。

ミラーやナンバープレートを外せばサーキット専用マシンに

 ハンプカバーを装着した新デザインのリアセクションにより、さらに軽快でスポーティかつダイナミックな印象を両立。また、短めのナンバープレートホルダーも新たに採用されたほか、エンデュランスシートが純正アクセサリーとして用意されている。

ハンプカバーを装着
カメラアダプターも装備する
耐久レースやロングツーリング用に厚みのあるエンデュランスシートが純正アクセサリーに用意されている
短めのナンバープレートホルダー

 フロントカウルに装備されるウイングは、最大17.1kgのダウンフォースを発生させ、フロントホイールの荷重を速度に応じて増加させることが可能で、加速時のフロントの浮き上がりを抑制し、結果的にトラクション・コントロール・システムによる制御も減り、より多くの駆動力を加速に使用でき、ラップタイムを短縮できるという。

フロントカウルに装備されるウイング

新たな走行支援機能が追加された新型S 1000 RR

DTC(ダイナミック・トラクション・コントロール)にスライドコントロール機能を追加

 トラクション・コントロール・システムには、ステアリング角センサーを利用してあらかじめ2種類のドリフトアングルを設定でき、カーブからの加速時に設定しておいたドリフトアングルに達するまでは後輪の空転を許容してドリフト走行を可能に。そして設定しておいたステアリング角に達すると、トラクション・コントロール・システムが介入して、後輪の空転を抑えてマシンの挙動を安定させるという。

DTCにスライドコントロール機能が追加された

 また、坂道での発進を容易にするHSC(ヒル・スタート・コントロール)機能を標準装備。オプション設定のHSCプロでは、HSCに加え「オートHSC機能」が追加され、±5%以上の勾配で停車した直後にブレーキを作動させると、パーキングブレーキが自動的に作動してくれる。

 さらにシフト・アシスタント・プロによりクラッチ操作なしのシフトアップを可能にしており、トラクションがほとんど途切れることのない加速を実現。また、走行に応じた負荷や速度域で、クラッチやスロットルを操作せずにシフトダウンすることも可能で、素早いギヤチェンジ、クラッチの使用も最小限に抑えることが可能という。サーキット走行向けに、通常のシフトパターン(下に踏み込むと1速)を、簡単な手順で逆向き(上にかき上げると1速)に変更することができる。

シフト・アシスタント・プロにより、クラッチ操作なしのシフトアップが可能。また、サーキット走行向けに逆シフトにも簡単に変更できる

 加えて、レースのスタートを積極的にサポートするローンチ・コントロールも搭載。エンジントルクを制限することで、1速ギヤでの発進時に伝達可能な最大限の駆動トルクをリアホイールに伝えるだけでなく、2速にシフトアップするとギヤ比の変化に応じてエンジントルクも補正して、どのギヤでも最大限の駆動トルクがリアホイールで継続して得られるようになるという。

視認性の高いTFT液晶ディスプレイを採用。各種設定も確認できる

 そのほかにも、サーキット走行で重要となる新たなブレーキ・スライド・アシスト機能を搭載したABS Proを標準で装備。DTCと同様にステアリング角センサーを利用していて、一定の速度でコーナーに滑り込む、いわゆるブレーキングドリフトに対して、特定のドリフト角度を設定できるようにしていて、限界に達するとABS Proがリアブレーキ圧を制限し、リアホイールのスリップを制御してくれるという。

新たなブレーキ・スライド・アシスト機能を搭載したABS Proを標準で装備