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ポルシェ、75周年記念イベントで新型「911ダカール」「カイエン」日本初公開
2023年6月3日 16:30
- 2023年6月3日～4日 開催
ポルシェジャパンは6月3日、ポルシェ75周年を記念したアジア最大のポルシェコミュニティイベント「ポルシェフェスティバル」を千葉県木更津市のポルシェ・エクスペリエンスセンター東京（PEC東京）で開催。会場で新型「911ダカール」「カイエン」を日本初公開した。
ポルシェは、ポルシェAGの創始者であるフェルディナンド・ポルシェ氏の長男フェリー・ポルシェ氏が、自身が夢見たスポーツカー「ポルシェ356 No.1ロードスター」を1948年に製作してから75周年を迎える。同イベントはポルシェジャパンが主催するポルシェオーナーやポルシェファンのための特別なイベントとなり、アジア最大のコミュニティイベントとして特別車両の展示、国内外からのVIPゲスト招待やスペシャルコンテンツなど、多数の催しが用意されるポルシェ75周年を祝う2日間となる。
イベントに先立ち行なわれたオープニングでは、ポルシェジャパン 代表取締役社長のフィリップ・フォン・ヴィッツェンドルフ氏が登壇し、「みなさまお足元のわるい中、雨模様の中来てくださって本当にありがとうございました。みなさんに心から御礼申し上げます。特にこのポルシェガレージのために美しいクルマに乗ってきてくださった方、心より御礼申し上げます。こんな天気の中でも乗って来てくださるということは、本当にこのブランドを愛してくださっている、その愛を感じます」と、悪天候が予想されたにもかかわらず来場した多くの人に感謝の意を述べた。
また、「75年前の1948年6月8日、フェリー・ポルシェにより作られたポルシェ356ナンバーワンロードスターが誕生しました。このスポーツカーの誕生から75周年となりました。みなさんが一緒に祝福してくださりありがとうございます。私が社長に就任して1年近くになりますけども、日本でいかにポルシェファンのみなさま方が熱いハートをお持ちか、そしてオーナーのみなさまの強い愛情があるかということを実感しております。特に日本は素晴らしい状態のクラシックカーがたくさんあり、これは日本市場の1つの特徴であると思います。日本においてポルシェのブランドは歴史が非常に長いです。この歴史と伝統を育んでいくということをこれからもポルシェジャパンはやってまいります」と述べるとともに、2023年はポルシェ75周年だけでなくポルシェ911の60周年にも当たることを紹介。
あいさつの後に新型911ダカール、新型カイエンの順で車両を披露。自動車番組「カーグラフィックTV」を彷彿とさせる映像と古谷徹氏のナレーションで、911とカイエンの歴史などが語られた。
パリダカ優勝車を彷彿とさせる新型911ダカール
会場では新型「911ダカール」と新型「カイエン」を日本初公開。2022年のロサンゼルスモーターショーでワールドプレミアされた新型911ダカールは、公道とオフロードで高い走行性能をあわせ持つ911の4WDモデル。1984年パリ-ダカールラリー優勝車を彷彿とさせるラリーデザインパッケージもオプションで用意するなど、ポルシェ911のコンセプトが持つ無限大の可能性を示したモデル。日本では2022年11月に予約受注を開始し、価格は3099万円。
「911カレラ」のスポーツサスペンション仕様車を50mm上まわる車高となり、標準装備のリフトシステムによってフロントエンドとリアエンドをさらに30mm上げることを可能としている。リフトシステムは単に低速走行時に障害物を乗り越えるために設計されているだけでなく、リチューニングされたサスペンションに一体化。170km/h以下の速度のときに、「ハイレベル」設定を利用してオフロードアドベンチャーを意欲的に楽しむことができ、速度が170km/hを超えると車高は自動的に通常の位置まで下がるという。
パワートレーンには最高出力353kW（480PS）、最大トルク570Nmを発生する水平対向6気筒 3.0リッターツインターボエンジンが搭載され、0-100km/h加速は3.4秒、最高速は全地形対応タイヤのため240km/hに制限される。また、8速PDKとポルシェ4WDシステムが採用されたリアアクスルステアリング、911 GT3から採用されたエンジンマウント、PDCCアンチロールスタビリティシステムも標準装備される。
また、911ダカールが装着するタイヤは、スポーティなオフロード走行に適合するようにピレリ「Scorpion All Terrain Plus」（フロント245/45ZR19、リア295/40ZR20）が専用開発され、トレッドパターンは9mmの深さで、補強されたサイドウォールとスレッドは2層のカーカスプライで構成。これにより高い耐カット性を備え、難易度の高い地形でも理想的な走りを実現するとのこと。
カイエンもニューモデルに
一方の新型カイエンは上海モーターショーでワールドプレミアされたモデル。
日本では「カイエン」「カイエンE-ハイブリッド」「カイエンS」「カイエンクーペ」「カイエンE-ハイブリッドクーペ」「カイエンSクーペ」の予約受注がすでに始まっており、パワートレーンについては新型カイエンSでは従来のV型6気筒エンジンに代わり、ポルシェが開発した最高出力349kW（474PS）、最大トルク600Nmを発生するV型8気筒4.0リッターツインターボエンジンが搭載され、先代比で25kW（34PS）、50Nm増のパワーアップを実現。
ベースモデルとなる新型カイエンには、最適化されたV型6気筒3.0リッターターボエンジンが搭載され、最高出力260kW（353PS）、最大トルク500Nmを発生。また、新型カイエンE-ハイブリッドのパワートレーンはV型6気筒3.0リッターターボエンジンをベースに、130kW（176PS）の新しい電気モーターを組み合わせることで合計出力346kW（470PS）を実現。また、高電圧バッテリの容量は従来モデルの17.9kWhから25.9kWhに増大し、電気のみによる航続距離は最長90km（WLTP）とした。
