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日産、フォーミュラE 東京大会を祝う特別イベント「NISSAN FORMULA E ROPPONGI CIRCUIT」開催 小池都知事や白石麻衣さんもゲスト出演
2024年3月22日 09:34
- 2024年3月21日 開催
東京都港区の六本木ヒルズアリーナで3月21日、BEV(バッテリ電気自動車)フォーミュラマシンによる国際レース「ABB FIA フォーミュラE世界選手権 シーズン10 Round5 Tokyo E-Prix」の開催を記念するスペシャルイベント「NISSAN FORMULA E ROPPONGI CIRCUIT」(ニッサン フォーミュライー ロッポンギサーキット)が開催された。
六本木ヒルズアリーナに用意された1夜限りの特設サーキットを舞台としたこのイベントでは、全長約110mのオーバルコースで日産のフォーミュラEマシン「Nissan Formula E Gen 2」が走行。4人組の管楽器ガールズユニット「MOS」とダンスアーティストグループ「GANMI」のコラボパフォーマンスも披露され、LEDライトやレーザーで演出されたコースを3周してフォーミュラEマシンの軽快な走りを表現。主催者の代表である日産自動車 執行役副社長 星野朝子氏に加え、ゲストとして参加した東京都知事 小池百合子氏、女優の白石麻衣さんも見守るなかでスペシャルパフォーマンスが実施された。
「日本勢で唯一参戦の日産チームにいつも以上の力を発揮してほしい」と小池都知事が激励
フォーミュラEマシンがコースを周回するスペシャルパフォーマンスに先だってスピーチしたゲストの東京都知事 小池百合子氏は、当日の凍えるような寒さの一方、それ以前には関東地方でも夏日を記録した日もあるなど気候変動が身近な問題になっていることを挙げ、脱炭素化が社会的にますます大きなキーワードになっていると指摘。東京都としてもモビリティの分野に着目して、都内で新車販売される乗用車を2030年までに非ガソリン化する目標を掲げてさまざまな政策を実施していると説明した。
車両のZEV(ゼロエミッションビークル)化を推進する一大イベントとしてフォーミュラE 東京大会の開催を位置付け、東京ビッグサイトなどがある東京 臨海エリアで3月30日に開催すると紹介。世界最高峰レースの迫力を間近に感じてもらうため準備を進めており、日本勢として唯一の参戦となる日産チームには初の地元開催でいつも以上の力を発揮してほしいと激励した。
また、東京都ではフォーミュラE 東京大会に合わせ、大会のパブリックビューイングを行ない、ZEVが普及した将来の東京の姿を体感できるイベント「E-Tokyo Festival 2024」を東京ビッグサイトで3月30日~31日に開催するとアピール。「フォーミュラE 東京大会もいよいよ開催です。楽しい、ワクワクするような未来に向けて、脱炭素化のスピードを一気に上げていきたいと思います」とコメントしている。
このほかに小池都知事は、東京 銀座の「NISSAN CROSSING」で3月7日から行なわれている日産フォーミュラEチーム応援企画「VOICE CHARGE」(ボイスチャージ)に白石麻衣さんと2人で挑戦。
声で発電する技術を活用したこの応援企画では、専用デバイスのマイクに向かって発せられた応援メッセージの声量を測定して発電量を算出。発電により集められた電力を日産フォーミュラEチームに届けるものとなっている。
小池都知事は「熱いレースを期待していまーす!」、白石さんは「サッシャ選手、ローランド選手、頑張ってくださーい!」とマイクに向かってメッセージを叫んだ結果、偶然にも2人とも日産に縁のある「23μw」の発電が計測される結果となった。
「サクラに乗るため早く免許を取りに行きたい」と白石さん
イベント後半にはステージ上に日産の軽BEV「サクラ」が登場し、星野副社長と白石さんによるトークセッションが実施された。
トークセッションでは最初に、まだフォーミュラEについて詳しくないという白石さんに興味を持ってもらえるよう、星野副社長がヒントを出してアシストするクイズを実施。「フォーミュラEマシンの最高速は何km/h?」「日産フォーミュラEチームのボディデザインに使われている日本のモチーフは?」といった出題に星野副社長のヒントを頼りに回答した白石さんは、フォーミュラEの300km/hを超える力強い走り、サクラをモチーフにした素敵なデザインについて学び、桜の開花も予想される来週のレース開催が楽しみになったとコメント。もっと勉強してフォーミュラEについて詳しくなりたいと語った。
また、まだ普通免許を持っていないという白石さんだが、免許取得後にどんなクルマが欲しいかと質問され、「電気自動車が気になるので、この(ステージに置かれている)サクラに心をわしづかみにされています、このサクラという名前を含めて。このクルマに乗るために、早く免許を取りに行けるよう頑張りたいと思います」と回答。この答えに星野副社長は「サクラは乗って楽しいクルマで、車内も広いですし、1人でどこでもどんどん行けちゃいます、行っちゃってください」と太鼓判を押した。
免許を手に入れたら行きたいところについては「私は花より団子派なので、美味しいものを食べにドライブしたいと思います。(具体的には)海鮮とかも好きなので、海鮮丼を探しに行きたい。これまでの活動で思い出に残っているのは、仙台でいただいた牛タン。グループ(乃木坂46)にいたときにライブで毎年仙台に行かせていただいて、会場にお店が来てくれて、みんなで行列を作るぐらい人気だったので今でも覚えています」と白石さんは語った。
市販されている日産のBEVとフォーミュラEマシンの関係性について星野副社長は「レースはただ早くアクセルを踏んで速く走ればいいというものではなくて、しっかりとブレーキで回生発電して、そのエネルギーを使って走るという部分でも競争をしています。ですので、レースカーから採っているデータには、どこでどのようにブレーキを踏むと電気が最も効率よく回生発電されるかといったこともレースをしながら学んでいます。そんなメカニズムがサクラやアリア、リーフといった日産のBEVに受け継がれているのです」と説明。フォーミュラEでの活躍が日産の市販BEVを進化させていく仕組みを紹介した。
来週開催されるフォーミュラE 東京大会については「これまでのガソリン車のレースはサーキットまで行かなければ観戦できませんでした。それが都内で間近にレースを見ることができるということで、日本初のレースにもなります。お台場でのフォーミュラEには日本のチームとして、今回は日産のみが参戦しますのでぜひ応援していただきたいと思います」。
「電気自動車が環境に優しいことはすでに知っていただいていますが、一方で『走りは楽しくないんじゃないの?』と思っている人がまだまだ多く、でも、乗って1回アクセルを踏んでもらえれば電気自動車の楽しさを理解していただけると思います。もう忘れられなくなるぐらい楽しいです。今では日産だけではなく、多くの自動車メーカーで電気自動車を販売しています。できれば日産のお店に行っていただきたいですが、電気自動車に試乗して楽しさを味わって、ほかの人にも伝えてということを広げて、移動でCO2を出さないということだけではなく、移動が楽しくなるという世界を作っていきたいと思っています」。
「先ほども言ったように、フォーミュラEのデータを市販車にフィードバックする活動をしていますが、われわれが13年前に発売したリーフの160億km分の走行データをフォーミュラEのマシンにフィードバックするといったことも行なっています。(新型の)Gen 3のマシンでも優勝を目指していて、前戦(ブラジル戦)でも3位になっているので、東京大会でもポディウムに乗れるよう頑張りたいと思います」と意気込みを語った。