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鈴鹿8耐、1号車YART YAMAHAがポール獲得 2号車DUCATI Team KAGAYAMAが続く

2024年7月19日〜21日 開催

1号車「YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Team」

 鈴鹿サーキットで開催されている鈴鹿8耐「2024 FIM世界耐久選手権 "コカ·コーラ" 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会」は7月20日、最終予選となるTOP10トライアルが行なわれ、1号車YART YAMAHA(ニッコロ・カネパ/マーヴィン・フリッツ/カレル・ハニカ、YZF-R1、BS)が2分5秒130でポールポジションを獲得した。

 2位は2号車DUCATI Team KAGAYAMA(水野涼/ジョシュ・ウォータース/ハフィス・シャーリン、PANIGALE V4R、BS)、3位は30号車Team HRC with Japan Post(高橋巧/ヨハン・ザルコ/名越哲平、CBR1000RR-R SP、BS)。

 決勝レースは7月21日11時30分、ライダーがマシンに駆け寄ってスタートを切るル・マン式で開幕し、日没後の19時30分頃にチェッカーフラッグが振られる。

1号車YART YAMAHAがポール獲得も、最後に大クラッシュ

 鈴鹿8耐のTOP10トライアルは、前日に行なわれた公式予選における各チーム2人のベストタイムの平均から選出された上位10チームで争われる。最初に下位5チームのライダー2名ずつが順番に単独でタイムアタックし、続いて上位5チームのライダー2名ずつが同様にアタックする、という流れ。

 前日の予選や当日のプラクティスのタイムを考慮すると、2分5秒前半がポールタイムと見込まれるなか、最初に2分5秒台を出したのは予選8位だった37号車BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMのマルクス・レイテルベルガー選手。トップ10のなかでは唯一のダンロップタイヤで、まずは一発の速さを見せた。

最初に2分5秒台を叩き出した37号車BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMのマルクス・レイテルベルガー選手

 3連覇がかかる30号車Team HRC with Japan Postは、前日までは昨年のような強さを発揮しきれていないように見えたが、第1走者の高橋巧選手が2分5秒621を記録。その後、第2走者のヨハン・ザルコ選手がそれを上まわる2分5秒531で3位につけ、チームの総合力の高さを示した。

30号車Team HRC with Japan Post 高橋巧選手
MotoGPライダーのポテンシャルを見せつけたヨハン・ザルコ選手

 直前のプラクティスセッションでトップタイムをマークし、海外メーカーマシンとして初の鈴鹿8耐優勝を狙う2号車DUCATI Team KAGAYAMAは、水野涼選手が2分5秒248で惜しくも2位。

2位に入った2号車DUCATI Team KAGAYAMA 水野涼選手

 そして、ポールポジションを獲得したのは1号車YART YAMAHA。第一走者のマーヴィン・フリッツ選手の2分5秒130が最終的なポールタイムとなった。

1号車YART YAMAHA マーヴィン・フリッツ選手

 水野選手が2位となった時点で1号車のポールポジションは確定。しかし、最後に出走したカレル・ハニカ選手が転倒してしまいマシンを激しく損傷する事態に。決勝レースの出場に影響はないと思われるものの、8時間に及ぶ耐久レースにおいては懸念材料となるかもしれない。

コースに向かうカレル・ハニカ選手。この後悲劇が……
ポールポジションを獲得した1号車YART YAMAHAのライダー3人

各チームのコメント

TOP10トライアル後の記者会見に臨んだ3チーム
1号車YART YAMAHA マーヴィン・フリッツ選手(中央):昨日からバイクが仕上がってきました。TOP10トライアルは昨年が初めての経験で緊張していましたが、今年は落ち着いて臨むことができました。まずはセクター1を速く、ということで、34.4秒のベストを出すことができ、セクター2以降もいいタイムで走れて、素晴らしいラップタイムにつながりました。チームは素晴らしい仕事をしましたし、チームメイトもファンタスティックでした。明日はいいレースができそうで楽しみです
2号車DUCATI Team KAGAYAMA 水野涼選手(中央):個人的にはポールを狙っていたので、2位という結果はすごく悔しいんですけど、レースを想定すればいいポジションが取れたと思います。あくまで本番は明日、ここまで3人の仕上がりもすごくいいので、明日に向けて今夜ミーティングを重ねて、明日はこの真ん中に座れるように頑張りたいと思います
30号車Team HRC with Japan Post 高橋巧選手(左):僕、正直、TOP10トライアルがあまり好きじゃないというか、一周でタイムアタックするのがすごい苦手で、その中でも(2分)5秒6、ヨハン(・ザルコ)選手に思いっきり行ってもらう基準タイムは作れたと思うので、僕としては満足しています。明日に向けても3人とも調子が上がってきていますし、マシンも順調に仕上がってきているので、明日のレースが楽しみです

TOP10トライアルの最終結果

順位:チーム(選手、車両、タイヤ)

1:1号車YART YAMAHA(ニッコロ・カネパ/マーヴィン・フリッツ/カレル・ハニカ、YZF-R1、BS)
2:2号車DUCATI Team KAGAYAMA(水野涼/ジョシュ・ウォータース/ハフィス・シャーリン、PANIGALE V4R、BS)
3:30号車Team HRC with Japan Post(高橋巧/ヨハン・ザルコ/名越哲平、CBR1000RR-R SP、BS)
4:37号車BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM(マルクス・レイテルベルガー/シルヴァン・ギュントーリ/イリア・ミカルキク、M1000RR、DL)
5:12号車Yoshimura SERT Motul(渥美心/アルベルト・アレナス/ダン・リンフット、GSX-R1000、BS)
6:73号車SDG Team HARC-PRO. Honda(國井勇輝/浦本修充/マリオ・アジ、CBR1000RR-R FIREBLADE、BS)
7:76号車AutoRace Ube Racing Team(津田拓也/バリー・バルトゥス/アンソニー・ウエスト、GSX-R1000R、BS)
8:5号車F.C.C. TSR Honda France(ジョシュ・フック/マイク・ディ・メリオ/アラン・テシェ、CBR1000RR-R FIREBLADE、BS)
9:17号車Astemo Honda Dream SI Racing(野左根航汰/羽田太河/作本輝介、CBR1000RR-R、BS)
10:71号車Honda Dream RT SAKURAI HONDA(伊藤和輝/日浦大治朗、CBR1000RR-R SP、BS)