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マツダ、「ポータブル・高速 サビ評価システム」を人とクルマのテクノロジー展2025横浜で初公開
2025年5月21日 16:47
- 2025年5月21日~23日 開催
- 入場無料(事前来場登録制)
マツダは5月21日、人とクルマのテクノロジー展2025YOKOHAMAにて、塗装してある金属の表面を手軽に確認して状況を判定できる「ポータブル・高速 サビ評価システム」を初公開した。
塗装してある金属面は、さらされている環境にもより速度は異なるが、一般的には劣化していくもの。これまでは、事前にサンプル片を用意して、大がかかりな専用測定器の中で塩水をかけ、数か月かけて意図的にサビさせるなどして、劣化速度や劣化状況を予測するしかなかった。しかもその判定は目視で行なうため、熟練者の見分ける能力も必要となる。
そこでマツダは、自動車塗装技術の進化で得られたノウハウから、今回公開した「ポータブル・高速 サビ評価システム」を開発。この装置は約3kgと小型で持ち運べるため、今まではできなかった鉄橋や鉄塔、工場の屋根といった屋外に設置してあって動かせないような大きな物体でも塗装状態の確認が可能になる。
また、測定は±電極をつなぎ、少量の塩水をかけるだけと、誰でも簡単に使えるのも特徴。電流の変化を見ながら閾値となった電圧で、塗料膜の耐久度を数値化。熟練者の見分ける能力がなくても、サビが始まるまでの期間を評価できるという。
このサビが始まるまでの期間を予測できることから、事前のメンテナンスが可能になり、内部の金属がダメージを受けることも減り、サステナブルにも貢献するほか、測定結果データをサーバーに蓄積することで、評価精度も向上するとしている。さらに、ソフトの拡張も可能としているため、機能の拡充も視野に入れている。
なお、現状は販売・レンタルなどのリリース方法および価格は未定とのこと。
マツダブースでは、そのほかにも新型SUV「CX-80」の展示や、快適性や安全性の向上、開発研究におけるDX、カーボンニュートラル実現など、さまざまな取り組みをパネルで紹介している。