ニュース
日産、「GT-R NISMO」2017年モデルをニュルブルクリンクで初公開
空力性能が向上したほか、「全体的に高級感のあるマシンに仕上げた」と田村宏志CPS
(2016/5/27 20:39)
- 2016年5月27日(現地時間)公開
日産自動車は5月27日(現地時間)、ドイツ ニュルブルクリンクで「GT-R NISMO」2017年モデルを初公開した。
今回のGT-R NISMOでは、3月のニューヨーク国際自動車ショーで公開された「GT-R」2017年モデルと同様に新デザインのフロントまわりが特徴となっており、ダーククローム仕上げのVモーショングリル、剛性を強化したボンネットフード、カーボンファイバーシートを重ねて作られた専用のカーボンファイバー製フロントバンパーなどを採用。
このフロントバンパーではカナード形状のデザインが与えられ、大きなダウンフォースを発生させるとともにホイールハウス周辺の空気を吸引することで、空力性能を向上することに成功。これにより、2017年モデルのボディ形状は「これまでの日産車の中で最大のダウンフォースと、超高速域での優れた安定性を実現する」という。
また、ボディ剛性の強化を図ってスラロームタイムやコーナーリング性能が向上したほか、さまざまなドライビングシーンに応じて高レベルのコントロールを可能にするというモード設定型電子制御式のビルシュタイン製ショックアブソーバー「DampTronic」に特別なチューニングを行なうことで、エンジンパワーをより確実に路面に伝えることが可能になったという。
パワートレーンはV型6気筒DOHC 3.8リッターターボ「VR38DETT」エンジンに6速デュアルクラッチトランスミッションの組み合わせ。2014年モデルと同じく最高出力441kW(600PS)、最大トルク652Nm(66.5kgm)を発生する。
インテリアはベースとなる標準車(2017年モデル)のものを踏襲しつつ、新デザインのダッシュボードの上層部、ステアリングホイール、センターアームレストにアルカンターラレザーを採用。また、赤のアルカンターラを中央部分に使用したレザー仕様のレカロ製カーボンバケットシートを装備したほか、センターダッシュボードのレイアウトも刷新され、現行モデルでは27個あったナビゲーションやオーディオのスイッチを11個まで簡素化。さらに、8インチに拡大したタッチパネルモニターには、操作性に優れた大型のアイコンを採用している。
なお、「GT-R NISMO」「GT-R」のCPS(チーフ・プロダクト・スペシャリスト)を務める田村宏志氏は、「『NISSAN GT-R NISMO』は、その名前の由来の中でも『R』に重きを置いています。レース走行に特化することで、どのサーキットコースでも快適な乗り心地を実現し、最高レベルの興奮と喜びをドライバーに提供しています。新型『NISSAN GT-R NISMO』は、『NISSAN GT-R』2017年モデルをベースに、パフォーマンスの向上だけでなく、よりバランスのとれた、全体的に高級感のあるマシンに仕上げました。これは、究極のドライビングプレジャーを常に追求した結果です」とコメントしている。