2016 ニューヨークショー
日産、登場10年目でビッグマイナーチェンジした「GT-R」2017年モデル公開
歴代GT-Rを並べ「This is BEST GT-R」と強調
(2016/3/24 20:25)
- 2016年3月23日(現地時間) 発表
日産自動車は3月23日(現地時間)、ビッグマイナーチェンジした「GT-R」の2017年モデルをニューヨーク国際自動車ショー(プレスデー:3月23日~24日/一般公開日:3月25日~4月3日)で世界初公開した。
会場には、ハコスカ、ケンメリ、R32、R33、R34といった歴代「GT-R」を展示。プレゼンテーションの冒頭、パフォーマンスが向上した2017年モデルを前に、日産自動車 グローバル製品戦略&商品企画部 コーポレートバイスプレジデントのKato Keno氏は「This is BEST GT-R in NISSAN's History」と強調した。
2017年モデルについて、開発を担当する日産自動車 商品企画部 第一商品企画部 チーフプロダクト・スペシャリストの田村宏志氏は「GT-R コンセプトやGT-R プロトの時代から、やろうと思っていたことをちゃんとやったモデルになります。原点に立ち返って今のソリューションを織り交ぜながら表現して、あとはプレミアム性を加えました」と、改良の狙いを話した。
2017年モデルのGT-Rは、エンジン出力が565HPと2016年モデルの545HPに対して20HP増となった。また、内外装の一部変更とともにパワートレーンの強化も行なわれた。
田村氏は「スポーツカーなので当然パワーを上げていくわけですが、それは(性能面から見ると)点でしかありません。このクルマではトルクカーブの70%の領域でトルクを上げることをしています」「また、パワーの向上とともに熱量が増えるので、エンジンを冷やさなければなりませんが、そのためにクーリングシステムを変えました。主に冷却を目的にフロントグリルの開口部を広げたわけですが、それが空気抵抗になります。クーリングのためにわるくなった空力をリカバリーするため、サイドシルスポイラーなどもそうですし、テールにも空気の流れを剥離するパーツなどを装着してあります」と話した。
そのほかに主な変更ポイントについて、田村氏は「エンジンに加えて、トランスミッションも細かい制御を変えてシフトアップタイミングがよくなっています。サスペンションはもっとクイックに動くものになりスラロームスピードも上がっています。それからボディ剛性を高めるためキャビン部分にも変更を加えています」と明かした。
このボディ剛性の見直しは、キャビン部分にあるCピラーのデザインを含めた大幅な改良となり、結果的にCピラー付近の空力特性も改善したという。
2007年の登場から10年目の節目にビッグマイナーチェンジを行なったことについて、田村氏は「まだまだこの車両はいろいろ楽しめると思っていますので、いろいろアグレッシブにいきたいと思います」とコメントした。