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ホンダ、新型EV「スーパーワン」発表会 開発責任者の堀田英智氏「皆さまに自信を持ってお届けできる1台になった」
若槻千夏さんがゲストとして登場
2026年5月22日 06:00
- 2026年5月21日 開催
- 339万200円
1年以内にイギリス、アジア、オセアニアにも投入
本田技研工業は5月21日、翌日に発売を控えるAセグメントの小型EV(電気自動車)「スーパーワン(Super-ONE)」の発表会を品川ザ・グランドホール(東京都港区港南)で開催した。スーパーワンの価格は339万200円。日本での発売を皮切りに、1年以内にイギリス、アジア、オセアニアにも投入することが予告されている。
軽商用EV「N-VAN e:」、軽乗用EV「N-ONE e:」、乗用EV「インサイト」に続く、「N-ONE e:」をベースにした小型EV。ボディサイズは3580×1575×1615mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2520mm。N-ONE e:から185mm長く、100mm広く、70mm高いサイズとした。ダイナミックなフェンダーなど特徴的なスタイルから現代版の「シティターボII(通称ブルドッグ)」とも称され、実際会場にはスーパーワンとともにシティターボIIが展示されていた。
搭載するモーターはN-ONE e:、スーパーワンともにMCF7型となるが、最高出力はN-ONE e:の47kW(64PS)に対して70kW(95PS)まで高められており、最大トルクは162Nm(16.5kgfm)で共通。一充電走行距離(WLTC)はN-ONE e:が295km、スーパーワンが274kmとなっている。
この70kWという出力は「BOOSTモード」と呼ばれるスーパーワン専用開発のモードで得られ、さらに有段変速機のようなギヤチェンジ感が得られる7段変速の仮想有段シフト制御、アクセル操作に応じて仮想のエンジンサウンドを車内に響かせるアクティブサウンドコントロールを連動させ、EVでありながらスポーティなエンジン車を操るような運転感覚が得られるという。
またN-ONE e:のプラットフォームをベースにトレッドは40mm広げられ、1345mmのトレッドと大径ワイドタイヤの採用により、旋回時や高速走行時でも安定感のあるハンドリング性能を実現。ドライブモードは「ECON」「CITY」「NORMAL」「SPORT」「BOOST」の5段階設定で、「CITYモード」ではアクセルペダルのみで加減速から完全停車まで行なえる。
なお、スーパーワンは令和7年度補正予算の補助金対象となり、国からのCEV補助金は130万円。さらに地方自治体からの補助金もあり、東京都の場合は別途60万円(通常の補助金50万円、給電機能付車両補助金10万円)の補助が加わるため、339万200円から190万円を引いた149万200円での購入が可能。
ちなみに軽乗用EVであるN-ONE e:の場合、国からのCEV補助金は58万円、東京都の補助金は60万円。上級グレードのe:Lの価格は319万8800円のため、補助金受給後の価格は201万8800円となる。
「皆さまに自信を持ってお届けできる1台になった」
発表会では本田技研工業 執行職 統合地域本部 日本統括部 統括部長の川坂英生氏、本田技術研究所 Super-ONE開発責任者の堀田英智氏が製品概要について紹介するとともに、後半のセクションではSuper-ONEエクステリアデザイナーの中島英一氏とゲストの若槻千夏さんも参加してのトークショーが行なわれた。
川坂氏は、5月14日に行なわれた2026年3月期 通期の決算説明会の場で三部敏宏社長から足下の3年間はハイブリッドモデルに注力するとアナウンスした件に触れつつ、「EVは日本はもちろん、地域ごとのニーズに合わせて着実に販売を続け、将来に向けて必要な仕込みも計画してまいります」と述べ、ホンダとしてEVも引き続き開発を行なっていくことを報告した。
スーパーワンについてはN-VAN e:、N-ONE e:で培ったノウハウをはじめ、軽の枠組みを超えたポテンシャルを持つNシリーズのプラットフォームの性能を最大限に生かしてトレッドを広げたワイドスタンスなEVに仕上げたとし、「これによりまして、運転して思わず笑顔になるような、軽快かつ力強い走りを実現しております。e: Dash BOOSTER(イー ダッシュ ブースター)、これがグランドコンセプトです。単に便利な移動手段としてのEVではなく、日常の移動を気持ちよく高ぶる体験へと進化させる、あるいは昇華させるクルマであるということを目指しております。スーパーワンは小型EVの軽快な走りがもたらす操る喜び、これに五感を刺激する演出を加えることにより、刺激的で高揚感があふれる走行体験を実現するBOOSTモードを専用開発しました」と紹介した。
また、「充電を特別な行為にしない」を目指し、EV向けの新たな充電ネットワークサービス「Honda Charge(ホンダチャージ)」を展開していることも紹介。四輪販売ネットワークのホンダカーズや商業施設などを中心に、現時点で急速充電器200基、普通充電器100基を展開し、2030年までに数千基規模を目指してインフラ整備に努めていくとした。
一方、開発責任者の堀田氏はスーパーワンの魅力について触れ、開発にあたってはただ環境にやさしいだけでなく、しっかり楽しさが感じられる1台にしたい、そんな思いで開発をスタートさせたという。
そんなスーパーワンのエクステリアは、ワイドで張り出しのあるブリスターフェンダーで安定感があるローアンドワイドなフォルムを実現。そのブリスターフェンダーはエッジを利かしたスクエアな造形とすることで、立体感と力強さを際立たせた。また、専用設計のエアロデザインにより機能美を感じさせるとともに、随所にデジタル感のある幾何学的なモチーフを採用することでシャープで未来的な印象を与えた。
インテリアは走りの楽しさを直感的に感じさせる空間に仕上げ、高い旋回Gに耐えられるようスポーツシートを採用するとともに、デジタルトリプルメーターなど遊び心を随所に散りばめることで乗るたびに心が弾むインテリアとした。「特にブルーを差し色としてアシンメトリーに配色したシートデザインは、ブルドッグのニックネームを持つ往年のホットハッチ『シティターボII』に着想を得たものです」とアピールした。
堀田氏は最後に、「スーパーワンというネーミングには、これまでのEVの常識や軽自動車規格の枠を超越し、唯一無二の価値をお客さまにお届けしたいという強い思いを込めました。まさしく、そうした思いを具現化し、皆さまに自信を持ってお届けできる1台になったと思っています。1人でも多くの方に実際にご試乗いただき、笑顔になっていただければと思います」と述べ締めくくった。




























