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トヨタ 2027年3月期第1四半期決算、営業利益は前期比1026億円減ながら通期見通しは4000億円増 2027年から次世代ハイブリッド車用電池に

トヨタ自動車 2027年3月期 第1四半期決算(2026年4月~6月、3か月累計)を発表。その中で、ハイブリッド用リチウムイオン電池の増産と2027年からの次世代ハイブリッド車用電池への切り替えを明らかにした

2027年3月期 第1四半期は増収減益。営業利益率は7.9%

 トヨタ自動車は8月4日、2027年3月期 第1四半期(2026年4月~6月、3か月累計)決算を発表した。営業収益は13兆5254億円(前期比1兆2720億円増、10.4%増)、営業利益は1兆634億円(1026億円減、8.8%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1兆4770億円(6356億円増、75.6%増)。営業利益率は7.9%となった。

 また、連結販売台数に関しては239万5000台と前年同期の241万1000台からは減少して、前年同期比は99.3%。しかし、今期は日野ブランド車の連結販売台数2万6000台が連結から外れている。電動車比率は47.4%から55.3%へと向上している。

2027年3月期 第1四半期サマリー

 通期見通しについては、前回見通しの営業収益51兆円から54兆円へと3兆円引き上げ。営業利益については3兆円から3兆4000億円と、4000億円引き上げた。この引き上げた要因については、為替変動の影響で4800億円、営業面の努力で2300億円(うち中東影響1050億円増)と増分もあるが、資材価格の高騰などでの減分もある。

 同日、トヨタは決算説明会を実施。同社 東崇徳 経理本部長、上田裕之 渉外広報本部長が登壇し、第1四半期決算の詳細について説明を行なった。

 東氏は決算説明会にあたり、トヨタ車のユーザーやステークホルダーに感謝するとともに、熊本地震の被災者に対するお見舞いを述べた。トヨタは熊本地震で生産に影響が出ているが、その影響については今回の通期業績見通しには反映されないものとなっている。

2027年3月期 第1四半期 連結販売台数
2027年3月期 第1四半期 連結決算要約
2027年3月期 第1四半期 連結営業利益増減要因
2027年3月期 第1四半期 所在地別営業利益
2027年3月期 第1四半期 中国事業

 東氏は、「中東情勢の影響を受ける中でも、為替影響に加え、原価改善やバリューチェーン収益の拡大、そして競争力の高いハイブリッドの増販により前年同期並みの水準を確保いたしました。通期の営業利益見通しは、前回から4000億円の上方修正となる3.4兆円といたしました。為替前提など外部環境の変化に加え、中東向けの代替物流ルートの構築など営業面の努力を反映いたしました。また、株式市場からの評価や足元の株価水準を踏まえ、自己株式の取得枠を設定し、機動的に市場買い付けを実施いたします。なお、取得と合わせ、2億株の自己株式を消却します。強固なキャッシュ創出能力と財務基盤を生かし、成長投資と株主還元の両立を図り、稼ぐ力の強化と資本効率の向上に努めてまいります」と、ハイブリッド車の増販が収益に影響したと語る。

 所在地別の営業利益に関しては、「日本は諸経費の増加などにより減益、北米は価格改定や為替、関税の低減などにより黒字転換、欧州は価格改定効果などにより増益となりました。中国事業の営業利益および持分法による投資損益は、販売面での影響などにより減益となりました。金融セグメントは融資残高の増加などにより増益となりました」と語り、特に北米での赤字から黒字への転換を強調した。

 通期での見通しが増加した背景には、前回は中東の情勢によりホルムズ海峡が使えなくなることによる減分を50%と見ていたものの、すべてを喜望峰まわりにするのでなく、中東近くで船から荷下ろし。その後、陸路で運ぶことで減分を25%に減らせたことによるという。

 5月の決算発表で、近健太新社長からトヨタの構造改革として稼ぐ力の引き上げが語られていたが、その進捗についても報告。グローバルでハイブリッド車への引き合いが強く、2026年には年間500万台を超える計画で、ハイブリッド生産能力の増強を図る。

2027年3月期 連結販売台数見通し
2027年3月期 連結決算見通し要約
2027年3月期 連結営業利益見通し増減要因
稼ぐ力の引き上げ
株主還元 自己株式取得
連結営業利益見通し増減要因(前期差)
業績推移
台数見通し
販売台数について

 具体的には、日本では2027年から2028年にかけて60万台規模のハイブリッド用電池の生産ラインを、性能とコスト競争力を備えた次世代電池に切り替える。これは、トヨタのハイブリッド車生産数の1割以上にあたるものだが、この取り組みによりハイブリッド車の競争力を強化。さらなる需要増と収益増につなげていくという。

 そのほか、生産車種の再編も行なっていく。米国テキサス州に第二工場を新設し、将来的な需要拡大が見込まれるインドでは2つの新工場を建設する。さらにミニバンなどの車種については長納期化しているため、海外工場の生産能力を最大限に活用し、「1台でも多く1日でも早くお届けできるよう、最適な供給体制の構築を進めております」と、納期の改善に取り組み、需要に応えていく。

 質疑応答では、次世代ハイブリッド用電池に関する質問が出ていたが、これに関しては東氏は、「順次トヨタバッテリーのラインを切り替えながら、ニッケルからリチウムへの切り替えをやっていこうという計画」と語り、性能をアップしつつコストを数万円ほど低減する効果があるという。このような形で旺盛なハイブリッド車需要に対応していくとした。