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日野の新型「セレガ」、ZFの流体式リターダー「Intarder」搭載12段AMT「TraXon 2」採用

2026年9月9日(現地時間) 発表
日野自動車の新型「セレガ」

 ZFは9月9日(現地時間)、最新世代のオートマニュアルトランスミッション(ATM)「TraXon 2」が、流体式リターダー「Intarder(インターダー)」との組み合わせで、日野自動車の新型プレミアム観光バス「セレガ」に採用されたと発表した。

 また、ブレーキ技術やサスペンション技術、先進運転支援システムを支える各種コンポーネントも供給しているほか、日野自動車といすゞ自動車の合弁会社であるJ-BUSを通じて、いすゞの新型「ガーラ」にも採用されている。

 日野自動車が2026年に発売した新型「セレガ」は、プレミアム観光バスの最新モデルで、長距離旅客輸送における運転快適性と安全性の向上を図りつつ、スムーズで効率的な車両運行を実現するZFの12段AMT「TraXon 2 Coach」を日野自動車として初採用した。

 世界累計販売台数150万基を超える「TraXon」は、商用車向けAMT市場においてZFの主力製品として高い評価を獲得している製品。その実績あるプラットフォームを基盤に開発された「TraXon 2」は、大型トラックおよび観光バス向けAMTシリーズの最新世代モデルとなる。

 12速AMTには、ZFが独自開発したECU(電子制御ユニット)とシフトアクチュエーターを搭載していて、最適なギア選択と高精度な変速制御を実現するほか、スムーズな加速特性により運転時の快適性と乗車時の快適性を両立しているという。

いすゞの新型「ガーラ」

次世代プロセッサーと高度なセキュリティ機能を搭載

 TraXon 2は、次世代マイクロプロセッサーと統合セキュリティモジュールを搭載し、演算処理能力の向上とサイバーセキュリティ機能の強化の両立も実現している。また、包括的なソフトウェアパッケージやブレーキ連携機能により、トランスミッションの性能と効率をさらに向上。TraXon 2は用途や運行条件に応じて、従来世代のTraXonと比較して最大1.7%の燃料消費量およびCO2排出量の削減を実現している。

 また、トランスミッションに統合された流体式の補助制動装置で、限られた搭載スペースにも対応しつつ、エンジン回転数に依存しない強力な補助制動力を発揮する流体式リターダー「Intarder」を組み合わせることも可能。長い下り坂や高速走行時においても安定した減速性能を提供し、安全で快適な運行をサポートするとしている。また、サービスブレーキの使用頻度を最大90%削減できるため、メンテナンスコストの低減に加え、ブレーキダスト排出量の削減にも貢献するという。

ZFの包括的な技術が安全性・走行安定性・快適性を向上

 新型「セレガ」には、ドライブライン以外にも、電子制御ブレーキシステム(EBS)、電子制御ショックアブソーバー制御(ESAC)によって走行状況に応じた減衰力を実現する連続減衰力制御(CDC)、電子制御エアサスペンションシステム「OptiRide ECAS」など、ZFの技術が多数採用され、ZFの包括的なシステム開発力によって車両の走行安定性および乗り心地の向上に寄与している。

 また、ZFは車両の先進運転支援システム(ADAS)にも技術を提供。新型「セレガ」にはZF製の近距離レーダーセンサーが搭載されていて、左折時の自転車や歩行者の巻き込み防止として検知・警報する側方死角情報システム(BSIS)、死角エリアの接近車両を検知・警報する死角警報(BSW)、前方交差交通警報(FCTA)などの機能をサポートしている。これらの機能により、乗客やドライバーはもちろん、周辺を走行する車両や歩行者を含む道路利用者全体の安全性向上に貢献するとしている。

 日野自動車 プロダクト推進部 部長の向里憲二氏は、「TraXon2 CoachとIntarderが生み出す静粛で滑らかな走りと安全性が、新型セレガを新次元へと引き上げました。この感動をお客さまへ届けられる喜びと、実現を支えたZF関係者の皆さまへの深い感謝を胸に刻みます」とコメントしている。

 また、ゼット・エフ・CVソリューションズ・ジャパン株式会社 代表取締役社長の丹野宏臣氏は、「日野自動車のような高い評価を受けるプレミアムバスメーカーを、最新のトランスミッション技術で支援できることを誇りに思います。Intarderを統合したTraXon 2は、高い運行効率、滑らかな変速性能、そして優れた信頼性を兼ね備えており、起伏に富んだ地形を含むさまざまな道路環境において、快適で安全な長距離輸送を支えます。また、フリート事業者の運行効率向上やサステナビリティ目標の達成にも貢献します」と述べた。