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スズキ、新型車開発期間を半分に短縮 2030年に向けて開発効率を30%、生産効率を50%向上させる目標を設定
技術説明会2026開催
2026年10月6日 11:56
- 2026年9月25日 開催
スズキは9月25日、技術戦略説明会を開催。スズキ 代表取締役社長 鈴木俊宏氏が今後の方向性について説明を行なった。
鈴木氏はまずこれまでを振り返り、2024年に「エネルギー極少化」という技術哲学を掲げ、マルチパスウェイの考えを示し、2025年にはコーポレートスローガン「By Your Side」のもと、人に寄り添う本質価値極大化の実現手段として生み出される技術を「Right×Light Mobile Tech」と定めたことを紹介した。
現在は、マルチパスウェイの方針に基づいて、国や地域ごとに異なる事情に合わせた商品を世界に提供しており、発電構成、燃料事情、インフラの整備状況、ユーザーの暮らしの変化に合わせ、スズキなりのマルチパスウェイの考え方で、すぐに最適な車両を提供できる備えを行なっているとした。
これを実現し続けるため、日本のスズキで製品開発、量産開発に加えて新技術と機能開発を行ない、その技術をマルチ・スズキと共有することで、それぞれの国や地域のユーザーや市場に最適化した製品、量産開発を行なっているという。鈴木氏は「技術は共通に。商品は地域最適に。これが私たちの考え方であり、スズキの戦い方です」と述べた。
また、「商品はお客さまの一番近いところで作る」という基本の考え方をもとにグローバルに生産拠点を構え、特にインドでは生産能力の強化を継続しており、2030年度以降の生産台数は年間約400万台を目指すとした。
続けて、すさまじい速度で変化していく自動車業界で、その変化のスピードに負けない会社になるための挑戦として、2030年に向けて新型車開発期間を現在の40~48か月から24か月まで短くしていくと表明。あわせて、開発効率を30%向上させるとともに、生産効率を50%向上させる目標を定めたことを紹介した。「これは単なる効率改善やコスト削減の話ではありません」と鈴木氏は述べ、前の工程が終わってから次の工程に進むというこれまでの開発の進め方そのものを変えていき、「企画、設計、生産、品質、調達が最初から同じ目標を見ながら動き出す、同時進行・並行開発へ進化させる」と説明した。
その第一歩として、軽くて安全な車体となる「Sライト」、SDV(Software Defined Vehicle)領域で「小・少・軽・短・美」の考えを用いてエネルギー極少化を具現化したアフォーダブルな仕組みを取り入れた「SDVライト」、新型ハイブリッドシステムといった「チームスズキ」がエネルギー極少化と本質価値極大化に向けて開発を進めて作り上げた技術を紹介した。
さらに、バッテリEV「e SKY」は、「チームスズキ」として作り上げたクルマであると紹介。軽自動車を作り続けてきたスズキだからこそわかる日々の使い方や困りごとに向き合い、高効率な電動技術、必要十分な電池、強くて軽くて安全な車体といった、本当に必要な価値を選択して開発された「ちょうどいいEV」が新型e SKYであるとした。
この新型e SKYについて鈴木氏は「実は開発初期の一充電走行距離の試算は230km程度でした。しかし私たちは考えました。ICE(内燃機関)の軽自動車を使われてきたお客さまが軽BEVにお乗り換えになるにあたって、本当に230kmでご安心いただけるのだろうか。もっと伸ばせないだろうか。そこで掲げた合言葉が『1アイテムで1km伸ばす。×100個』です」と、開発秘話を明かした。
具体的な内容について、鈴木氏は「例えば、タイヤの転がり抵抗を下げながら、背反する性能も向上させるためにサスペンションの特性を見直す。LEDの個数を減らして消費電力を下げる一方で、導光板の工夫で見え方、見栄えは変えないようにする。小型モーターでも気持ちよく走れるよう、ギヤ比を最適化する。1つひとつは小さな改善ですが、設計、生産、品質、調達など、部門の壁を越えて知恵を出し合いながら積み重ねました。その結果、一充電走行距離は230kmから310kmまで延ばすことができました。これは1つの画期的な技術によるものではありません。自分の担当範囲だけで完結するのではなく、部門を越えて全体最適を追求した結果です。私たちは、この開発プロセスそのものが、チームスズキの強みだと考えています」と説明した。
加えて、2輪車での取り組みとして、鈴鹿8耐のCNチャレンジを紹介。四輪車体技術、生産、人材開発本部といった、普段はレースに関わっていないメンバーを公募で集め、14名がレースに参加し、ライダー以外は全員社員というチームを構成し、レースに挑んだと話した。
鈴木氏は最後に「カーボンニュートラルに向けた技術開発も部門の垣根を越えて着実に進めています。技術と知恵を組み合わせて、みんなでよりよい答えをつくる。これがチームスズキです。今後もマルチパスウェイで、お客さまにとってのちょうどいいを、チームスズキで次々とご提供する計画です。これからのスズキにご期待ください」とメッセージを送った。













