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トヨタ、“大空間高級サルーン”を目指した新型「アルファード」「ヴェルファイア」発表会

リアサスのダブルウィッシュボーン化やインパクトある外観で高級車の新しいカテゴリーを創出

2015年1月26日開催

モデルチェンジした「アルファード」(左)「ヴェルファイア」(右)の開発主査を担当した吉岡憲一氏

 トヨタ自動車は1月26日、東京・お台場のメガウェブで同日発売した新型上級ミニバン「アルファード」「ヴェルファイア」の記者発表会を開催した。新型「アルファード」「ヴェルファイア」の価格やグレード体系などについての詳細は関連記事(http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20150126_685002.html)を参照していただきたい。

新型「アルファード」

「大空間高級サルーン」という高級車の新しいカテゴリーを目指して開発

トヨタ自動車 製品企画本部 主査 吉岡憲一氏

 発表会でステージに登壇したトヨタ自動車 製品企画本部 主査 吉岡憲一氏は、「新型では“ミニバンの頂点”を目指すという従来の考え方を捨て、高級サルーンの新しい形として、“大空間高級サルーン”という高級車の新しい未来を創造することを目指しました」とニューモデルの開発コンセプトを紹介。「価値観が多様化する現代において、もはや見せかけだけの高級感ではお客さまの心を満たすことはできません。試行錯誤のうえ、自らが贅沢と思えることを叶えられるということが“新しい高級の価値観”であると考えました。お客さまの多様化する価値観をすべて実現すること、これこそが目指すべき高級車の新しい形であると考えました」と語り、このために「高級サルーンをも圧倒するスタイリング」「心地よいおもてなし空間」「高級車として徹底的に磨き上げた基本性能」「新技術がもたらす充実の先進装備」という4つのエッセンスが必要不可欠であるとした。

 アルファードでは「豪華・勇壮」、ヴェルファイアは「大胆・不敵」を外観デザインのキーワードに設定。お客さまの期待を超える「強さ」「豪華さ」「エモーショナルさ」を追究し、堂々、かつ重厚な威勢のよさで独自のインパクトを与えて「高級サルーンをも圧倒するスタイリング」を表現している。

「心地よいおもてなし空間」では、大空間高級サルーンにふさわしく、乗る人すべてが心地よく感じる空間を目指し、ホイールベースの50mm拡大で高速走行の直進安定性、後席への乗降性と居住性を向上。さらにリアサスペンションに新開発のダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用して低床フラットフロアを実現している。

「高級車として徹底的に磨き上げた基本性能」では、ボディーで高い剛性と軽量さを両立させるため、超高張力鋼板の採用と約200点のスポット溶接増し打ちを実施。さらに構造用接着剤も積極的に採用したほか、ダブルウィッシュボーン式サスペンションのショックアブソーバーに飽和特性バルブを採用して高いボディー剛性を生かした上質な乗り心地を手に入れている。

 また、新しいアルファードとヴェルファイアでは超音波センサーとカメラを組み合わせて駐車空間を検知する「インテリジェントパーキングアシスト2」、「パノラミックビューモニター」に追加した自車の死角をカバーする「シースルービュー機能」などを世界初採用し、さらに全車速追従機能付きの「レーダークルーズコントロール」などを装備して「新技術がもたらす充実の先進装備」としている。

アルファードのフロントビューでは、ロアグリルと一体化したメッキ加飾の大型グリルで“大胆でアクのある華やかさ”を演出
ヴェルファイアでは無垢の金属から削り出したような横基調のフロントグリルと2段ヘッドランプを鋭く噛み合わせ、ラッセル車のようなダイナミックさを与えたアンダーバンパーで支える構成。フロントマスク全体で押し出しを表現している
全長、全幅、ホイールベースなどを拡大して車内空間を拡大し、低床フロア化と合わせて実施した車高の低下で安定した走行性能と燃費向上を実現
リアサスペンションはトーションビーム式からダブルウィッシュボーン式に変更
広い車内は使い方に合わせてさまざまなシートアレンジに対応する
世界初となる「インテリジェントパーキングアシスト2」を採用
パワートレーンや駆動方式なども多彩にラインアップ
標準ボディー(左)のほか、アルファードのSRグレードは「エアロボディー」(右)となる
ヴェルファイアではZRグレードが「エアロボディー」(右)の位置づけ
発表会場にはハイブリッドシステム(中央)や新開発したリアサスペンション(右)などを解説するためのカットモデルも展示された
パワートレーンは2.5リッターエンジン+モーターのハイブリッド(左)、V型6気筒DOHC 3.5リッターの「2GR-FE」(中央)、直列4気筒DOHC 2.5リッターの「2AR-FE」(右)の3種類
アルファード Xのインパネ
フロントシート間のアームレストコンソールは左右両方に開閉可能
全車のルーフにトヨタ車初採用の「LEDルーフカラーイルミネーション」を設定
地上350mmに設定したスライドドア部分のステップとピラーの大型アシストグリップで老若男女の乗降をアシストする
サードシートは左右分割の跳ね上げ格納を採用する

(編集部:佐久間 秀)