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ホンダ、「CRF1000L アフリカツイン」の技術概要を発表
2015年末の欧州発売後、北米や日本などでの販売も計画
(2015/7/24 21:26)
- 2015年7月24日(現地時間)発表
本田技研工業の英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッドは7月24日(現地時間)、2015年末に欧州で発売を予定している新型2輪車「CRF1000L Africa Twin(アフリカツイン)」の技術概要について発表した。欧州での価格は、スタンダードモデルで1万2100ユーロ(販売国の税金によって異なる)を予定。欧州での発売後、北米や日本などでの販売も計画している。
CRF1000L アフリカツインは、オンロード、オフロード双方で高い走行性能を発揮する大排気量のデュアルパーパスモデル。2014年11月に開催された「EICMA2014」(ミラノショー)に出展した「True Adventure プロトタイプ」で示した方向性を製品化した車両で、1990年代に人気を博した「XRV750 Africa Twin」のイメージを受け継ぐモデルとなっている。
路面状況を問わずに世界中のさまざまな道を走破して「どこへでも行ける」というコンセプトを採用し、新開発の直列2気筒OHC 998ccエンジンを搭載。このエンジンは最高出力70kW/7500rpm、最大トルク98Nm/6000rpmを発生し、2軸プライマリーバランスシャフトを使って振動を軽減させる。また、ウォーターポンプをクラッチケース内部に収納し、燃料系のポンプと共用のバランサーシャフトで駆動。さらにクランクケースを低い位置にデザインすることにより、コンパクトなパッケージングに貢献している。
フレームには軽量なセミダブルクレードルフレームの採用し、オフロードでの優れた走行性能とオンロードでの機敏なハンドリングを両立。トランスミッションはスタンダードな6速MTに加え、電子式6段変速のDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)をラインアップ。このほか、「ABS」と「ホンダ セレクタブル トルク コントロール」を搭載する「ABSタイプ」も設定している。
2輪車用DCTでは自分で変速する「マニュアルモード」のほか、快適なクルージングと良好な燃費性能をバランスよく両立させる「Dモード」、さらにスポーティな走りを追求したする「Sモード」を設定。さらにインパネ右側に装備する「Gスイッチ」を押すことにより、変速時のクラッチのすべりを最小限に抑えてトラクション性能を高め、オフロード走行時のマシンコントロールを容易にする機能を持つ。また、登降坂角を感知して制御に用い、走行時の傾斜角に最適なシフトパターンを適用する。
CRF1000L アフリカツイン主要諸元 | |
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全長×全幅×全高(mm)[スタンダードタイプ] | 2,335×875×1,475 |
全長×全幅×全高(mm)[ABS/DCT搭載タイプ] | 2,335×930×1,475 |
軸距(mm) | 1,575 |
最低地上高(mm) | 250 |
シート高(mm)[スタンダード/ローポジション] | 870/850 |
車両重量(kg)[スタンダードタイプ] | 228 |
車両重量(kg)[ABS搭載タイプ] | 232 |
車両重量(kg)[DCT搭載タイプ] | 242 |
乗車定員(人) | 2 |
最小回転半径(m) | 2.5 |
エンジン型式・種類 | 水冷4ストロークOHC 4バルブ 直列2気筒 |
総排気量(cm3) | 998 |
内径×行程(mm) | 92.0×75.1 |
最高出力(kW/rpm) | 70/7,500 |
最大トルク(Nm/rpm) | 98/6,000 |
燃料タンク容量(L) | 18.8 |
クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング式 |
変速機形式(マニュアルミッションタイプ) | 常時噛合式6段リターン |
変速機形式(DCT搭載タイプ) | 電子式6段変速 |
タイヤ(前/後) | 90/90-R21(チューブタイプ)/150 / 70-R18(チューブタイプ) |
ブレーキ形式(前/後) | 油圧式ダブルディスク/油圧式ディスク |
フレーム形式 | セミダブルクレードル |
※数値はすべて欧州仕様