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ランボルギーニ、ウラカンやアヴェンタドール向けに強化されたカスタマイズプログラム「アド・ペルソナム」説明会

アド・ペルソナムで仕立てられた“日の丸仕様”の「ウラカン LP 610-4」も公開

2016年3月15日 開催

 ランボルギーニ ジャパンは3月15日、カスタマイズプログラム「アド・ペルソナム」に関する説明会を開催するとともに、アド・ペルソナムで仕立てられた“日の丸仕様”の「ウラカン LP 610-4」を公開した。

 アド・ペルソナムとは、標準仕様には含まれないカラーやレザー、アイテムの中から好みのものを自由に選び、組み合わせることで個性的な仕様に仕立てることが可能なカスタマイズプログラム。ラインアップされるウラカン、アヴェンタドールに対応し、ランボルギーニ最大の市場である北米をはじめ、欧州、中東、日本など世界的に展開されるプログラムとなっている。

 アド・ペルソナムで用意されるカラーやアイテムは多岐にわたるが、例えば中東では車両の「個性」を強調して目立たせることが重視され、明るい色や鮮やかな色が好まれる傾向に、日本やシンガポールでは上品で洗練された仕上がりが好まれるなど、市場によって傾向が異なるという。ここでいう“上品で洗練された仕上がり”とは、例えばパープルとイエローを組み合わせたボディカラー、インテリアカラーでいえばホワイトとレッドの組み合わせなどを指し、こうした仕様が日本などで好評なのだという。

 説明会会場となったランボルギーニ青山の担当者によれば、ランボルギーニブランドは2015年に大躍進を果たしたそうで、2016年も1~2月にアヴェンタドールを17台、ウラカンを31台販売するなど好調を維持。フェラーリでは「488」シリーズが23台、「F12ベルリネッタ」「FF」「ラ・フェラーリ」を足しても計10台とのことで、高級スポーツカー市場におけるランボルギーニの存在感は日に日に高まっているという。そのランボルギーニの販売台数をさらに引き上げるべく、今回アド・ペルソナムを強化するに至っている。

アド・ペルソナムによるアヴェンタドールのカスタム例

アド・ペルソナムに新アイテムを追加

伊ランボルギーニでアド・ペルソナムの担当マネージャーを務めるヴィットリオ・ガッバ氏

 今回の説明会には、伊ランボルギーニでアド・ペルソナムの担当マネージャーを務めるヴィットリオ・ガッバ氏が登壇してアド・ペルソナムの概要を紹介した。

 プログラムを開始したのは2006年になるが、当初はちゃんとしたプログラムとして用意されるものではなく、ごく一部のモデルにのみ対応する程度だったという。そのアド・ペルソナムが正式なチームとして発足したのは2013年。現地工場の品質、研究開発、購買、マーケティングなど各部署から1人ずつがチームに加わる形で構成され、チーム全体がコンサルタント的な役割を担いながら各モデルの仕様をユーザーとともに決定するという。

 現在、アド・ペルソナムでは「ソリッド」「マット」「メタリック」「スペシャル・メタリック」「パール」から選択できる計31色のボディカラーを展開するとともに、外装ではストライプをあしらうといったカスタムが可能。また、インテリアではランボルギーニの特許素材であるフォージドコンポジットによるアイテムを装備できるほか、豊富なカラーから選べるレザーを使ってスポーティに仕上げたり、セミアニリン本革を使ってヴィンテージ風にしたりすることもできる。さらにアルカンターラを選択することも可能という。

 先に述べたとおり、アド・ペルソナムはウラカン、アヴェンタドールともに対応するが、ウラカンに関しては発売当初、ボディカラーとブレーキキャリパーのカラー程度しか選べなかったところ、2016年からはそれらに加えステッチ、ステアリング、シートベルトのカラーなどを選択することも可能になった。

 また、2015年~2016年にかけてはアヴェンタドール向けのアド・ペルソナムも強化され、例えばホイールではカラーリムやアルカンターラを使ったフロアマットなどを、さらにアヴェンタドール スーパーヴェローチェ(ロードスター)ではカーボン製のフロントガラスフレームなどが新たに用意されるなど、よりユーザーの選択肢が増えた。

アド・ペルソナムの3本の柱
アド・ペルソナムが正式なチームとして発足したのは2013年
チームの役割
ボディカラーは豊富なバリエーションが用意される
ボディカラー一例。左はイタリア国旗をイメージしたモデル、右は北米向けにレッドをベースにゴールドのラインをあしらったモデル
インテリアカラーの一例
自分好みのインテリアに仕立てられるのは大きな魅力
キッキングプレートにオーナーのサインを入れることもできる
ウラカンで新たに提供されるアイテムの数々
アヴェンタドールでもアイテムの拡充が図られた

 ガッバ氏によると、グローバルにおけるランボルギーニの生産量に対するアド・ペルソナムの占める割合は、正式にサービスが開始される前の2012年は生産台数2083台に対し254台(12%)だったところ、2013年は2121台に対して534台(25%)、2014年は2530台に対して687台(27%)、2015年は3245台に対して1286台(40%)と、年を追うごとに増加傾向にある。そのため、アド・ペルソナムの一層の認知度向上を図るべく、1月にランボルギーニの本社がある北イタリアのサンタアガタ・ボロネーゼにアド・ペルソナム専用スタジオを開設した。

 このスタジオはランボルギーニ購入者が実際に訪れることができ、愛車をどのような仕様にしたいのか、さまざまなアイテムのカラーや素材を確認しながら決定することが可能。ガッバ氏からは、アド・ペルソナムの新サービスとしてこれまでにアド・ペルソナムを利用して生産された車両の写真を閲覧できるパンフレットを用意したこと、今後月ごとに特別な仕様を設定して購入者に提案していくことなどが報告されている。

グローバルにおけるランボルギーニの生産量に対するアド・ペルソナムの占める割合は年々増加
1月にランボルギーニの本社がある北イタリアのサンタアガタ・ボロネーゼにアド・ペルソナム専用スタジオを開設
アド・ペルソナム専用スタジオの特徴
アド・ペルソナムで新たに導入されたツール

マットホワイトのボディカラーが美しい“日の丸仕様”も登場

 なお、説明会のあとにはアド・ペルソナムで仕立てた“日の丸仕様”の「ウラカン LP 610-4」を公開。同モデルはマットホワイトのボディカラーにアクセントとしてレッドの加飾が随所に与えられるという、日本の国旗をイメージしてデザインされたモデル。

 インテリアでもホワイトのレザーにレッドのステッチが与えられるとともに、ツートンカラーのステアリング、レッドカラーのシートベルト、ヘッドレストに刺しゅうされたロゴなどが独自仕様となっている。

 同モデルは今後ランボルギーニが展開するさまざまなイベントに登場する予定で、希望者は購入することも可能という。正確な価格のアナウンスはなかったものの、ガッバ氏によれば「車両本体価格の約20%を上乗せした金額」とのこと。ベースのウラカン LP 610-4が2750万円(税別)なので、この金額に約550万円をプラスした金額が同モデルの価格になる。

“日の丸仕様”の「ウラカン LP 610-4」のアンベール
エクステリアではマットホワイトのボディカラーを採用するとともに、アクセントとしてレッドの加飾が随所に与えられた。インテリアのカラー構成もエクステリア同様になっている

(編集部:小林 隆)