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ホンダのトップライダーが集結した「トライアル日本GP Hondaファンミーティング」

トニー・ボウ選手、藤波貴久選手、ハイメ・ブスト選手、小川友幸選手が意気込みを語る

2016年4月20日 開催

 本田技研工業は4月20日、ツインリンクもてぎで4月23日~24日に開催される「2016 FIMトライアル世界選手権 第2戦 ストライダー日本グランプリ」に先駆けて、「トライアル日本GP Hondaファンミーティング」を、東京 青山にあるホンダ ウエルカムプラザ青山で開催した。

 会場ではトライアルデモンストレーターの小林直樹氏を迎えて、ワークスチーム「Repsol Honda Team」の3選手、トニー・ボウ選手、藤波貴久選手、ハイメ・ブスト選手のほか、全日本トライアル選手権 国際A級スーパークラスで3連覇中のHRC CLUB MITANIの小川友幸選手らを迎えてトークショーを開催。

 そのほかにも参加選手との握手会などが行なわれ、ファンには嬉しいイベントとなった。その模様をリポートする。

進行役としてトライアルデモンストレーターの小林直樹氏(下写真 右側)も参加。トライアル競技を知っているからできる質問など、ファンには嬉しいものだった

参加する各選手が意気込みを語るトークショー

ボウ選手はトレーニングについて「今回は完全なコンディションではないが、その中で自分がいかにモチベーションを上げていくかが鍵になるのではないかと思っている。ともかく今年はメンタルな部分に力を入れていきたい」と語った

 会場では、まず最初にX-トライアル(インドア)で10連覇を達成したトニー・ボウ選手へ祝福の花束が贈られ、ボウ選手は「数々のタイトルを獲って来られたことをハッピーだと思っている」とコメント。

 藤波選手は「10連覇はすごいことだ。実際には最終戦まで誰が勝ってもおかしくない状態だったが、絶対に勝つと思う気持ちが誰よりも強かったのではないかなと思う」とボウ選手の10連覇を讃えた。

 トライアル世界選手権においても10連覇という記録に挑戦するボウ選手は「自分にとって、今年は難しい年になると思っている。今回の第2戦に出場することができたが、怪我をしてしまったことで必ずしもベストなコンディションで競技に臨めるわけではない。日本はホンダにとってホームグラウンド。もてぎは特別な場所なので、力いっぱい、素晴らしい走りを見せたいと思っている」と、意気込みを語った。

 また、トークの中で好きなセクションについて聞かれると、ボウ選手は「人工的なものが好き。特にインドアだが、今回は滝があると聞いている。そこでファンたちに素晴らしい走りを見せたいと思っているが、今回のコースは複雑なので、ともかく頑張る」と話していた。

まだ18歳だが「今年は昨年よりも上位に行ける」と、自信を持ったコメントをしていたブスト選手

 17歳で昨シーズンにデビューし、いきなり6位になったブスト選手は、今シーズンについて「去年の6位は、自分としては初年度なので満足している。練習も重ねてきているので、今シーズンはもっとよい成果を出せるのではないかと思っている。開幕戦でもよい結果を残せているので、自分としてもこのリズムの乗って頑張っていきたい」と、さらに上位を狙う意気込みを話していた。

 また、チームメイトのボウ選手については「非常によい選手。肩を壊しているが安定したライディングができている」と語った。藤波選手はブスト選手について、「本当にチャンピオンを狙っていけるような選手。もう少ししゃべれるようになって笑いも取ってくれればいいと思う」とコメントしていた。

「熊本で被災された方々に対して僕たちができることは、いい走りと結果を出して勇気を与えること」と、「平成28年熊本地震」について藤波選手はコメントしていた

 21年間、トライアル競技に出場し続けていることについて藤波選手は「昨シーズンは怪我のために出場できないこともあったが、モチベーションを高く持ち続けている。今年は開幕戦から出場でき、上位勢に喰い込むことができて、まだまだ藤波健在と言うことを見せられたんじゃないかなと思っています」と語った。

 また「足の怪我で2年間悩み続けていたが、今年に関しては万全の状態で戦うこともでき、身体の状態もすごくいい。今年はイケるなぁーって、モチベーションを高くして自分にプレッシャーを与え過ぎたことで、前回は失敗した。常にいいラップを刻めるように、メンタルな面もこの2週間で鍛え上げてきた。持久力を保つためにトレーニングを続け、体重も6kg絞った」と初戦を振り返りながら、週末への意気込みを話した。

小川選手は、国際A級スーパークラスで3連覇中

 2016 MFJ全日本トライアル選手権シリーズ 第2戦 近畿大会で、開幕戦に続き優勝して絶好調の小川選手は「走りもマシンも絶好調。メンタルもすべて整っているので、いい状態だと思っている」とコメント。今回の世界選手権にスポット参戦する小川選手は「日本と世界ではルールが違うし、その練習もできないが、日本のレベルが高いことを唯一見せられる大会なので、しっかり走って結果に繋げたいと思っている」と語った。

 小川選手について藤波選手は「本当に小川選手は絶好調。僕も絶好調だけど結果が出せていない。ラップ後にタイムを見て "あれ、俺負けてんじゃん" って思うこともあるし、YouTubeなどにアップロードされている全日本の動画も全部チェックしている」とコメントして会場内の笑いを取った。

トークショーに参加したホンダのトップライダーたちとの握手会が行なわれ、来場者たちが単に握手するだけでなく、選手たちへの激励の言葉をかけていたのが印象的だった。思ったより女性参加者が多かったのは驚いた
抽選会の景品は、トークショー参加ライダーたちのサインが入ったポスター。当選者は本当に嬉しそうな笑顔になっていた
イベント内では、ストライダージャパンの代表 岡島和嗣氏が「足で地面を蹴って進み、直感的にコントロールができるストライダーは、心や体が成長する時期の子供たちに最も適した乗り物です」とストライダーの紹介を行なった
参加者にはオフィシャルプログラムが配布されていた。左右の女性は、ツインリンクもてぎでのモータースポーツを盛り上げる「ツインリンクもてぎエンジェル」

(酒井 利)